公開日 2013/01/30 09:20
スマホもDAPもCDも良い音で楽しめる!ケンウッドの注目Bluetooth対応コンポ
【特別企画】
スマホリスニングの幅を広げてくれる
「Bluetooth」をもっと楽しもう
iPhoneやAndroidなどスマートフォンの普及により、いま「Bluetooth」が注目を集めている。スマートフォンとオーディオ機器をワイヤレスで接続・再生できる手軽さと利便性が特徴。普段あなたのスマートフォンやパソコンのなかに入っているお気に入りの音楽を、外部のスピーカーやコンポでかんたんに聴くことができ、リスニングスタイルの幅を広げてくれる手段のひとつなのだ。
ケンウッドのKシリーズといえば、一般的にはミニコンポと呼ばれる、一体型コンポーネントにスピーカーがセットされたお手軽な製品でありながら、本格オーディオにも匹敵するサウンドクオリティを持ち合わせていることで、高い人気を持つシリーズだ。その最新バージョンにして、末弟に位置する「K-531」は、iPod/iPhoneドック(30ピン)やBluetooth対応など、スマホ時代のトレンドをしっかりと取り込みつつも、コストパフォーマンスの向上を実現したお買い得モデルに仕上げられているという。しかも、Kシリーズならではのサウンドクオリティはしっかりと確保されているというのだから、興味深い。果たして、その実力の程はいかがなものなのだろう。実機を借用することができたので、様々な角度からチェックしてみよう。
スマホもDAPもCDも良い音で
楽しめるコンポ「K-531」
音質レビューを始める前に、まずはシステムの概要から紹介していこう。「K-531」は、幅200×高さ95×奥行き299mmというコンパクトサイズのボディに、CDプレーヤーやFM/AMラジオ、デジタル接続対応のiPod/iPhoneドック、パワーアンプなどを搭載した一体型コンポーネント。最新トレンドに呼応して、USBメモリー内の音楽ファイルが再生可能なUSBポート、さらにはBluetoothレシーバーも搭載しているので、CDだけでなく、スマートフォンやデジタルポータブルプレーヤーなどからも手軽に音楽再生を行うことができる。しかも、付属のリモコンから、ドック接続のiPhoneやBluetooth接続のスマートフォンの音楽再生をコントロールできるので、結構便利。イマドキの環境に合わせた、なかなか良好なユーザビリティを持ち合わせているといえる。
いっぽう、音質に対するこだわりはKシリーズならではの部分だ。最上位モデルと同じ左右独立のフルデジタルアンプや、新開発のフルデジタルプロセッシング回路を採用。CDやiPhone、USBだけでなく、Bluetoothもアナログ変換することなくアンプの最終段までデジタル信号のまま処理することで音質劣化を排除、高いサウンドクオリティを確保しているという。さらに、音響補正技術「CONEQ」の採用や、デジタル化で失われた高域成分を補間する「Supreme EX」、Bluetooth再生時の音質をより原音に近づける「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」など、こと音質に関していっさいの手抜かりはない。
「これがBluetooth?」と疑いたくなるサウンドを楽しめる
さて、実際のサウンドを確認すべく、まずは第5世代iPod touchをBluetooth接続して試聴をスタートした。するとどうだろう、「これがBluetooth?」と疑いたくなるくらい、メリハリのはっきりした、明瞭度の高いサウンドが聴こえてきたのだ。特に女性ヴォーカルやピアノなどの響きが美しく、空間的な広がりも伸びやかに感じる。その傾向は「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」をオンにするとさらに良好となり、ここまで来るとBluetoothであることを忘れてしまうくらい。スピーカーの正面に鎮座してじっくり楽しみたい、という場合でなければ(ルームBGM的な聴き方であれば)これで十分と思える確かなクオリティレベルだ。
とはいえ、iPodドックに接続してみるとサウンドクオリティが格段にアップ。フォーカス感とともにダイナミックレンジも格段に広がり、抑揚のしっかりしたリアリティの高いサウンドを披露してくれた。特にクラシックやジャズなどでは、アコースティック系楽器の表現がより細やかに伝わってくるため、演奏の表現がとても豊かに、多彩に感じられる。同じくKシリーズの上位モデルに比べるとさすがに解像度などで劣る部分はあるが、音楽のコアとなるグルーブ感や演奏の臨場感をしっかり伝えてきてくれるあたりは、さすがKシリーズに名を連ねるだけのことはある、と感心させられた。侮りがたい、なかなかに聴き応えのある製品であることは確かだ。
スタイリッシュなデザインに多機能を詰め込んだ「C-535」
今回の取材では、同時にスマートデザインの「C-535」も試聴した。こちらは一体型としての活用も考慮に入れてだろう、スピーカーも含め統一感のあるスタイリッシュなボディが特徴のコンパクトモデル。幅170(スピーカーは含まず)×奥行き139mmというサイズにまとめながらも、iPodデジタル接続やBluetooth、CDプレーヤーまでも装備しているというのだからありがたい。
Kシリーズのあとだからだいぶ不利かな、と思いつつ試聴したものの、なかなかどうして。キレの良い、リズミカルなサウンドを聴かせてくれたのだ。もちろん、中低域のボリューム感や解像度感はそれなりだが、持ち前のキレの良さで音楽を小気味よく、楽しげに奏でてくれるのだ。それほど広くない空間でのBGM的な活用であれば、こちらでも十分聴き応えがあるだろう。何よりも、CDからiPodから、Bluetoothまで何でもござれの対応幅の広さがいい。実際の使い勝手は、なかなかに良さそうだ。
◆野村ケンジ プロフィール
ホームシアターやヘッドホン、音楽関連、カーAVなどの記事を中心に執筆活動を展開している。100インチスクリーン+TADスピーカーで6畳間極小ホームシアターを実践。さらに現在はステレオと7.1chの同居計画が進行中。好きなクルマはアルファ・ロメオなどのイタフラ系。
「Bluetooth」をもっと楽しもう
iPhoneやAndroidなどスマートフォンの普及により、いま「Bluetooth」が注目を集めている。スマートフォンとオーディオ機器をワイヤレスで接続・再生できる手軽さと利便性が特徴。普段あなたのスマートフォンやパソコンのなかに入っているお気に入りの音楽を、外部のスピーカーやコンポでかんたんに聴くことができ、リスニングスタイルの幅を広げてくれる手段のひとつなのだ。
ケンウッドのKシリーズといえば、一般的にはミニコンポと呼ばれる、一体型コンポーネントにスピーカーがセットされたお手軽な製品でありながら、本格オーディオにも匹敵するサウンドクオリティを持ち合わせていることで、高い人気を持つシリーズだ。その最新バージョンにして、末弟に位置する「K-531」は、iPod/iPhoneドック(30ピン)やBluetooth対応など、スマホ時代のトレンドをしっかりと取り込みつつも、コストパフォーマンスの向上を実現したお買い得モデルに仕上げられているという。しかも、Kシリーズならではのサウンドクオリティはしっかりと確保されているというのだから、興味深い。果たして、その実力の程はいかがなものなのだろう。実機を借用することができたので、様々な角度からチェックしてみよう。
スマホもDAPもCDも良い音で
楽しめるコンポ「K-531」
音質レビューを始める前に、まずはシステムの概要から紹介していこう。「K-531」は、幅200×高さ95×奥行き299mmというコンパクトサイズのボディに、CDプレーヤーやFM/AMラジオ、デジタル接続対応のiPod/iPhoneドック、パワーアンプなどを搭載した一体型コンポーネント。最新トレンドに呼応して、USBメモリー内の音楽ファイルが再生可能なUSBポート、さらにはBluetoothレシーバーも搭載しているので、CDだけでなく、スマートフォンやデジタルポータブルプレーヤーなどからも手軽に音楽再生を行うことができる。しかも、付属のリモコンから、ドック接続のiPhoneやBluetooth接続のスマートフォンの音楽再生をコントロールできるので、結構便利。イマドキの環境に合わせた、なかなか良好なユーザビリティを持ち合わせているといえる。
いっぽう、音質に対するこだわりはKシリーズならではの部分だ。最上位モデルと同じ左右独立のフルデジタルアンプや、新開発のフルデジタルプロセッシング回路を採用。CDやiPhone、USBだけでなく、Bluetoothもアナログ変換することなくアンプの最終段までデジタル信号のまま処理することで音質劣化を排除、高いサウンドクオリティを確保しているという。さらに、音響補正技術「CONEQ」の採用や、デジタル化で失われた高域成分を補間する「Supreme EX」、Bluetooth再生時の音質をより原音に近づける「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」など、こと音質に関していっさいの手抜かりはない。
「これがBluetooth?」と疑いたくなるサウンドを楽しめる
さて、実際のサウンドを確認すべく、まずは第5世代iPod touchをBluetooth接続して試聴をスタートした。するとどうだろう、「これがBluetooth?」と疑いたくなるくらい、メリハリのはっきりした、明瞭度の高いサウンドが聴こえてきたのだ。特に女性ヴォーカルやピアノなどの響きが美しく、空間的な広がりも伸びやかに感じる。その傾向は「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」をオンにするとさらに良好となり、ここまで来るとBluetoothであることを忘れてしまうくらい。スピーカーの正面に鎮座してじっくり楽しみたい、という場合でなければ(ルームBGM的な聴き方であれば)これで十分と思える確かなクオリティレベルだ。
とはいえ、iPodドックに接続してみるとサウンドクオリティが格段にアップ。フォーカス感とともにダイナミックレンジも格段に広がり、抑揚のしっかりしたリアリティの高いサウンドを披露してくれた。特にクラシックやジャズなどでは、アコースティック系楽器の表現がより細やかに伝わってくるため、演奏の表現がとても豊かに、多彩に感じられる。同じくKシリーズの上位モデルに比べるとさすがに解像度などで劣る部分はあるが、音楽のコアとなるグルーブ感や演奏の臨場感をしっかり伝えてきてくれるあたりは、さすがKシリーズに名を連ねるだけのことはある、と感心させられた。侮りがたい、なかなかに聴き応えのある製品であることは確かだ。
スタイリッシュなデザインに多機能を詰め込んだ「C-535」
今回の取材では、同時にスマートデザインの「C-535」も試聴した。こちらは一体型としての活用も考慮に入れてだろう、スピーカーも含め統一感のあるスタイリッシュなボディが特徴のコンパクトモデル。幅170(スピーカーは含まず)×奥行き139mmというサイズにまとめながらも、iPodデジタル接続やBluetooth、CDプレーヤーまでも装備しているというのだからありがたい。
Kシリーズのあとだからだいぶ不利かな、と思いつつ試聴したものの、なかなかどうして。キレの良い、リズミカルなサウンドを聴かせてくれたのだ。もちろん、中低域のボリューム感や解像度感はそれなりだが、持ち前のキレの良さで音楽を小気味よく、楽しげに奏でてくれるのだ。それほど広くない空間でのBGM的な活用であれば、こちらでも十分聴き応えがあるだろう。何よりも、CDからiPodから、Bluetoothまで何でもござれの対応幅の広さがいい。実際の使い勝手は、なかなかに良さそうだ。
◆野村ケンジ プロフィール
ホームシアターやヘッドホン、音楽関連、カーAVなどの記事を中心に執筆活動を展開している。100インチスクリーン+TADスピーカーで6畳間極小ホームシアターを実践。さらに現在はステレオと7.1chの同居計画が進行中。好きなクルマはアルファ・ロメオなどのイタフラ系。