公開日 2016/06/02 10:56

iPad Proと一緒に使えば華ひらく? 第4世代「Apple TV」オススメ活用術

<山本敦のAV進化論 第92回>

次にAirPlayを使って、普段iPadでヘビーに使っている「dTV」を、仕事部屋のPCモニターにHDMI接続したApple TVで楽しんでみた。dTVはChromecastにはネイティブ対応しているので、Apple TVにも早く対応して欲しい。

iPadで再生したdTVのコンテンツをApple TVを経由してAirPlayで再生。iPadで早送りや再生・停止の操作ができて便利

テレビ番組も普通に見られないか「Video & TVSideView」アプリのAirPlayミラーリングを試してみたが、これは対応していなかった。ドラマやバラエティなどのテレビ番組をApple TVを使って大画面で視聴するには、「TVer」アプリでオンデマンド配信されている番組コンテンツをAirPlayミラーリングで視聴する方法もあるが、9.7インチのiPadの画面で見ても十分なので、あまり意味がないように思う。

TVerでAirPlay再生できるのは広告動画のみ。本編はAirPlayミラーリングにしないとモニター側に表示することはできなかった

iTunes Moviesで公開されている映画タイトルは、iPadからiTunes Storeにアクセスして入手できるコンテンツと種類、価格ともにほぼ共通だ。なかなか充実した品揃えだし、100円の特別レンタル料金で視聴できる「今週の映画」企画のコンテンツを上手に活用すれば、少なくとも映画系のコンテンツには事欠かなそうだ。アニメ系コンテンツはレンタル料金が少し割高だが、こちらも魅力的なタイトルは揃っている。

PCのコンテンツをApple TVで楽しむ場合、iTunesで管理するコンテンツについてはホームシェアリングを使うのが便利だ。ホームネットワーク上のNASに保存した動画や音楽の再生は、インターフェースが使いやすくできている「VLC」や「OPlayer」などのプレーヤーアプリを追加して楽しむのが便利だ。リモコンのTouchサーフェスとの相性もいい。フォルダ階層を辿りながらサクサクと動画が再生できる。対応するファイル形式も豊富だ。

■Android環境で新しいApple TVを活用するための方法

最新のApple TVによる音楽再生はApple Musicにも対応している。ただ、筆者はふだんApple Musicを使っていないので、音楽配信のストリーミング再生はAWAをiPadのAirPlay機能で再生してみた。

新しいApple TVではApple Musicが利用できる

Bluetoothスピーカーやヘッドホンなどオーディオ機器のワイヤレス接続に対応。モバイル機器との連携性が向上している

新AppleTVは光デジタル音声出力端子がなくなってしまったが、Bluetoothのスピーカーやヘッドホンとペアリングができるようになった。ふだんスマホによるワイヤレス音楽再生に活用しているBluetoothスピーカーをPCサイドに置いて、NASに保存した音源もOPlayerやVLCなどのプレーヤーアプリを使い、デスクトップでカジュアルに楽しめた。

Apple TV対応のVLCアプリでNASに保存した音源を再生

VLCアプリでアルバム内のタイトル一覧を表示。楽曲と同じタイトルの映画のジャケット写真が表示されたり、音楽再生を快適に楽しめるよう徹底的に使いやすさを追求した感じはない

夜中に大きな音が出せない環境でも、Bluetoothヘッドホンやイヤホンと組み合わせればApple TVの活躍の場も増える。Apple TVがよりモバイル端末との連携を高めたことは、ふだんスマホでもよく音楽を聴く筆者にとってはメリットに感じられた。

ちなみに、筆者はふだんからスマホはXperiaを使っている。iPadだけでなく、Android環境で新しいApple TVを活用するための方法についても簡単に触れておきたい。

「Apple TVメディアプレーヤー」というアプリの使い勝手がなかなかよい。スマホからDLNA/UPnP対応のNASにアクセスし、保存されている動画や音楽ファイルをApple TV経由で手軽に再生して楽しめる。スマホ本体に保存されている動画や写真をApple TVで再生するときにも便利だ。

Android端末でApple TVが操作できるアプリApple TVメディアプレーヤー

端末で撮影した写真や動画をApple TV経由で大画面に映して楽しめる


第4世代Apple TVはスマホに近い感覚でアプリを追加したり、新しいリモコンの操作性がアップしたことで、メディアプレーヤーとして確かな進化を遂げた手応えを実感した。

製品単体での評価にこだわると、アプリの数がまだ期待していたほど多くないし、物足りなさを感じる部分もあるが、iPadやiPhoneと連携することで機能が広がり、操作性が高まることに目を向けると、Apple TVの真価が見えてくるような気がする。iPhoneやiPadに比べて地味な存在だが、使いこなしていろいろな楽しみ方が掘り起こせるのがApple TVの良さと言えそうだ。

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オンキヨーの特許技術を搭載したヘッドホンアンプキットを作ってみた…ら思ったよりも高難度!でも音は最高!
2 B&W「707S3 Prestige Edition」とDALI「KUPID」がスピーカー両部門で首位堅持<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング11月>
3 高額査定のポイントとは? 買取専門店に聞いた、オーディオ売るコツ/買うコツ
4 カーオーディオの頂点からホームへ──AV Kansai岩元秀明氏が構築した理想郷。京都・宇治に誕生したハイエンドショールーム
5 マライア・キャリーの美声を110インチのホームシアターで堪能!“クリスマスの女王”からの特別プレゼント
6 ヤマハ、オートバックスとの協業で車載スピーカーを開発中。新たな振動抑制技術も投入
7 final、音色を個人最適化できる完全ワイヤレスイヤホン「TONALITE」の一般販売スタート
8 Sonos、最上位サウンドバーやヘッドホンなどが最大20%オフの「New Year Sale」。12/27から
9 iFace、税込1980円のUSB-Cイヤホン。3.5mmプラグ仕様モデルも
10 B&W、予約制マンスリー試聴会を来年1/10より実施。第1回は「803 D4で聴くニューイヤーコンサート」
12/24 11:01 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX