• ブランド
    特設サイト
公開日 2019/05/17 06:00

“売れる”要素をバランスよく搭載! BenQ「HT3550」は4K/HDRプロジェクターの新トレンドなるか?

ロングセラー機「W1070+」から進化
海上 忍
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ホームシアター用途に求められるプロジェクターのスペックは、解像度、明るさ、そして価格。どれか1つが突出していても評価されず、特にエントリークラスの場合3点のバランスが重要になる。そのうえで焦点距離の短さや台形補正など付加機能が求められ、製品の個性につながっていくというわけだ。

BenQが2014年に発売したロングセラーモデル「W1070+」は、端的にいえばDLP方式のフルHD(1080p)プロジェクターということになるが、上述のポイントを的確に押さえていた。光学1.3倍のズームレンズを搭載、6畳間でも100インチ投写が可能という短焦点モデルであり、レンズシフト機能や台形補正機能も装備。台形補正は縦横方向に可能という “痒いところに手が届く” 仕様に人気が集まるのは自然な成り行きといえる。

そして、今回発表された「HT3550」は、そのヒット作W1070+のコンセプトを踏襲、4K/HDR対応へと進化を遂げたハイパフォーマンスモデルだ。その進化ポイントを検証したい。

ロングセラーモデル「W1070+」(右)から最新モデル「HT3550」(左)がどう進化したのかチェック

人気モデルの良いところを踏襲、4K/HDR機としてさらに進化

HT3550は最新世代の0.47型シングルDMDチップを搭載、DLPの画素ずらし技術によりUHD(3,840×2,160/830万画素)の精細さを実現しつつ、輝度2,000ルーメン/コントラスト比30,000:1というパワフルな描画力も獲得、それでいて税込20万円を下回るという驚きのプライスタグを実現した。

BenQの4K/HDRプロジェクター「HT3550」

付加機能の豊富さはW1070+譲り。10枚8群のオールガラスレンズを搭載し光学ズームは1.3倍、約1.48mで60型、約2.5mで100型の投写が可能という短焦点構造も引き継がれた。W1070+で好評を博したレンズシフトと自動台形補正機能も用意される。

レンズは10枚8郡のオールガラスレンズを採用

設置自由度の高さという利点も共通する。外形寸法は約380W×127H×263Dmmと4K/HDRプロジェクターとしてはコンパクトで、フルHDモデルのW1070+(312Wx104Hx244Dmm)と比較しても大きく変わらない。重量は約4.2kgに増えているが、これも4K/HDRプロジェクターとしてはかなり軽量な部類に入ることは間違いない。

画質面の進化で特筆すべきは、独自の「Cinematic Color」技術による色再現性向上だ。BenQのプロジェクターは一貫してハイビジョン向けの色域規格Rec.709にこだわり、制作者が意図した色調を再現する方針を掲げている。

本体背面に端子部を搭載。HDMIは2系統を装備する

Rec.709が100%、DCI-P3が95%という本機の色域カバー率は、DCI-P3の90%以上というUltra HD Premiumが定める基準を上回るものだ。工場出荷時に個体ごとの高精度キャリブレーションを実施するという念の入りようからしても、色再現性こそがHT3550というプロジェクターの勘所なのだといえる。

操作リモコンを付属。シンプルな設計で直感的な操作が行える

レンズの前面下部にカバーを備えることで、本体を設置した机などからの反射による悪影響を防止

「コントラストの高さ」と「発色の自然さ」に真骨頂

画質のチェックは、UHD BDを中心に実施した。視聴したタイトルは『グレイテスト・ショーマン』と『PAN ネバーランド 夢のはじまり』、そして『マッドマックス 怒りのデスロード』の3本。W1070+からの進化の幅を実感するべく、SDR変換された映像をW1070+で視たあとに同じシーンをHT3550で確認する、という流れで進めている。ピクチャーモードは「Cinema」、ディレクターズインテント重視のBenQが掲げる「Cinematic Color」が活きるモードだ。

実際に4K/HDR映像を視聴して実力を確認する

『グレイテスト・ショーマン』は、冒頭からのシーケンスをチェック。逆光にヒュー・ジャックマンの姿が映える印象的なシーンは、光の筋の細かさと宙に舞うホコリを確認できるほどの緻密な描画に、4Kモデルとしての力を実感。W1070+ではやや平坦な印象だった暗部もしっかりと階調をもって描画されており、HDR対応のメリットもわかりやすい。ヒュー・ジャックマンの赤い衣装もビビッドで、背景の黒との落差が印象的だ。

次ページ奥行きを覚えるほどの自然な描画力

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX