公開日 2020/12/02 06:30
Android TV対応のBenQ最新2モデルをレビュー!「楽しいプロジェクターライフ」にどちらを選ぶ?
【PR】“新たな翼”で大きく進化した4K/HDR対応機
■プロジェクターの新たな「翼」とは
この数年、プロジェクターという映像機器は大きく変化している。4K対応が進み解像度は大幅に向上、HDRおよびBT.2020対応の進展により表現できるダイナミックレンジが拡大、描画性能はいよいよ高まった。さらには短焦点やレーザー光源といった要素もくわわり、百花繚乱とまではいかないものの、選択肢が増えユーザベネフィットは増している。
一方でエンドユーザーの視聴環境は様変わりした。個人のライフスタイルの変化やビジネス市場の拡大を受け、プロジェクターは部屋から部屋へと手軽に持ち運べる機動性が重視されるように。暗室以外の場所で使うニーズも高まり、さらなる明るさが求められている。映像ソースもディスクからストリーミングへとシフトしており、対応はもはや待ったなしだ。
そのような状況下に登場したBenQの新モデル、「TK850i」と「HT3550i」。前者は2020年春に発売された「TK850」の、後者は2019年春に発売された「HT3550」の後継機に位置付けられ、4K UHD対応やBenQ独自のHDR-PRO、臨場感ある音を再現するCinemaMasterAudio+2といった従前のスペックにくわえ、両モデルとも「Android TV」という新たな翼を手に入れている。
Android TV対応は、付属のドングルで実現される。本体上部の空間にHDMIポートと電力供給用のMicro USBを配置、そこにドングルを挿し込むという形だ。近頃プロジェクターにFire TV Stickなどの小型ストリーミングデバイスを接続するという視聴スタイルが流行りつつあるが、別売かどうかには大きな違いがある。
そのひとつが設置性。ドングルがプロジェクターの背後に大きく突き出ると設置場所の自由度が低下するし、電源として高アンペアのUSBも手配しなければならない。一体型であることは大きなメリットなのだ。
管理機能との連携やリモコンの事情もある。ドングルに収録されているAndroid TVは、Google音声検索とGoogleアシスタントに対応、その機能を付属のリモコンから呼び出せる。スマートフォンで撮影したビデオや写真をキャストする、スプレッドシートやPDFを投写する、といった機能/アプリもプリインストールされているので導入の手間がない。
しかもGoogle Play Storeに対応しているからアプリの追加/更新は自由自在、さらには独自ストアに比べゲームなどエンターテインメント系が豊富という強みも。TK850/HT3550のプロジェクターとしての素地を考慮すればまさに「虎に翼」、新次元にステップアップしたともいえる。
■色域とHDRの再現性で選ぶか、明るさ重視で選ぶか
TK850iとHT3550iはともに最新世代のDLP方式/0.47型シングルDMDチップを採用、10枚8群のオールガラスレンズを搭載し光学ズームは1.3倍、外形寸法/重量もW380×H127H×D263mm/約4.2kgとほぼ同じ。3,840×2,160/830万画素の4K解像度も、HDR10/HLGに対応したHDR再生も、縦型レンズシフトや縦自動台形補正といった機能面も同じだ。
両モデルの相違点は、DCI-P3カバー率95%の色再現性を実現する技術「Cinematic Color」(HT3550iに搭載)と、2,000ルーメン(HT3550i)と3,000ルーメン(TK850i)という輝度にある。どちらもサウンドエンハンス技術「Cinema Master Audio+2」に対応していることを踏まえると、違いは映像表現力にあると言っていいだろう。
視聴テストはHT3550iから実施した。再生するコンテンツには、付属のドングルにプリインストールされているアプリ「Amazonプライム・ビデオ」と「YouTube」のものを使用。ディスク再生にはUHD BD『インターステラー』をチョイスした。
Amazonプライム・ビデオにはオリジナルコンテンツを中心に4K/HDR対応の作品が並んでおり、該当作品は正しくBT.2020色域の4K/HDR映像で再生される。『ル・マン〜レースに懸ける男たち』では、4Kならではの緻密さもさることながら、冒頭のコース向こうに見える屋根の反射光、朝日の輝きというHDRらしいシーンに強いインパクトを覚える。見放題の映画は大半が1080p/SDRで配信されているのは残念だが、『BOSCH』などドラマにも4K/HDR対応作品はあるので、4K/HDR大画面シアターを楽しむ機会は十分に得られる。
この数年、プロジェクターという映像機器は大きく変化している。4K対応が進み解像度は大幅に向上、HDRおよびBT.2020対応の進展により表現できるダイナミックレンジが拡大、描画性能はいよいよ高まった。さらには短焦点やレーザー光源といった要素もくわわり、百花繚乱とまではいかないものの、選択肢が増えユーザベネフィットは増している。
一方でエンドユーザーの視聴環境は様変わりした。個人のライフスタイルの変化やビジネス市場の拡大を受け、プロジェクターは部屋から部屋へと手軽に持ち運べる機動性が重視されるように。暗室以外の場所で使うニーズも高まり、さらなる明るさが求められている。映像ソースもディスクからストリーミングへとシフトしており、対応はもはや待ったなしだ。
そのような状況下に登場したBenQの新モデル、「TK850i」と「HT3550i」。前者は2020年春に発売された「TK850」の、後者は2019年春に発売された「HT3550」の後継機に位置付けられ、4K UHD対応やBenQ独自のHDR-PRO、臨場感ある音を再現するCinemaMasterAudio+2といった従前のスペックにくわえ、両モデルとも「Android TV」という新たな翼を手に入れている。
Android TV対応は、付属のドングルで実現される。本体上部の空間にHDMIポートと電力供給用のMicro USBを配置、そこにドングルを挿し込むという形だ。近頃プロジェクターにFire TV Stickなどの小型ストリーミングデバイスを接続するという視聴スタイルが流行りつつあるが、別売かどうかには大きな違いがある。
そのひとつが設置性。ドングルがプロジェクターの背後に大きく突き出ると設置場所の自由度が低下するし、電源として高アンペアのUSBも手配しなければならない。一体型であることは大きなメリットなのだ。
管理機能との連携やリモコンの事情もある。ドングルに収録されているAndroid TVは、Google音声検索とGoogleアシスタントに対応、その機能を付属のリモコンから呼び出せる。スマートフォンで撮影したビデオや写真をキャストする、スプレッドシートやPDFを投写する、といった機能/アプリもプリインストールされているので導入の手間がない。
しかもGoogle Play Storeに対応しているからアプリの追加/更新は自由自在、さらには独自ストアに比べゲームなどエンターテインメント系が豊富という強みも。TK850/HT3550のプロジェクターとしての素地を考慮すればまさに「虎に翼」、新次元にステップアップしたともいえる。
■色域とHDRの再現性で選ぶか、明るさ重視で選ぶか
TK850iとHT3550iはともに最新世代のDLP方式/0.47型シングルDMDチップを採用、10枚8群のオールガラスレンズを搭載し光学ズームは1.3倍、外形寸法/重量もW380×H127H×D263mm/約4.2kgとほぼ同じ。3,840×2,160/830万画素の4K解像度も、HDR10/HLGに対応したHDR再生も、縦型レンズシフトや縦自動台形補正といった機能面も同じだ。
両モデルの相違点は、DCI-P3カバー率95%の色再現性を実現する技術「Cinematic Color」(HT3550iに搭載)と、2,000ルーメン(HT3550i)と3,000ルーメン(TK850i)という輝度にある。どちらもサウンドエンハンス技術「Cinema Master Audio+2」に対応していることを踏まえると、違いは映像表現力にあると言っていいだろう。
視聴テストはHT3550iから実施した。再生するコンテンツには、付属のドングルにプリインストールされているアプリ「Amazonプライム・ビデオ」と「YouTube」のものを使用。ディスク再生にはUHD BD『インターステラー』をチョイスした。
Amazonプライム・ビデオにはオリジナルコンテンツを中心に4K/HDR対応の作品が並んでおり、該当作品は正しくBT.2020色域の4K/HDR映像で再生される。『ル・マン〜レースに懸ける男たち』では、4Kならではの緻密さもさることながら、冒頭のコース向こうに見える屋根の反射光、朝日の輝きというHDRらしいシーンに強いインパクトを覚える。見放題の映画は大半が1080p/SDRで配信されているのは残念だが、『BOSCH』などドラマにも4K/HDR対応作品はあるので、4K/HDR大画面シアターを楽しむ機会は十分に得られる。
次ページ本格シアターに「HT3550i」、明るい部屋での視聴に「TK850i」