• ブランド
    特設サイト
PR 公開日 2022/10/17 06:30

スマホでも高級イヤホンを理想的に鳴らす!DUNU初ポタアン「DTC 500」レビュー

最大4Vrmsのハイパワーで余裕の駆動力
野村ケンジ
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
DUNUから、さまざまなイヤホンのベストな音をスマートフォンでも楽しめる、ドングルタイプのDACアンプ「DTC 500」が登場した。本製品には、iPhoneなどのiOSデバイス向けのLightningケーブル付属モデルと、Androidスマートフォンなどと接続できるUSB Type-Cケーブル付属モデルの2種類が用意されている。

アジア屈指の開発力を誇るオーディオブランド「DUNU」が、初のポータブルDACアンプを発表。最大4Vrmsの駆動力でさまざまなイヤホンを鳴らし切る「DTC 500」の魅力をご紹介しよう

そもそもDUNUは、有線イヤホンを得意とするオーディオブランド。1994年に創業したOEMメーカー「TOPSOUND」の自社ブランドで、2006年にスタートし、2012年に日本上陸を果たしている。

特に日本では、2013年にハイブリッドドライバー構成のイヤホン「DN-1000」を手がけたことでいち早く注目を集めた。そして近年は、ピュアベリリウム振動板を搭載した「LUNA」や、自社開発の「ECLIPSEドライバーモジュール」を搭載した「ZEN PRO」などをリリースし、アジア屈指の開発力に磨きをかけている。

そんなDUNUから、ドングルタイプのDACアンプが発売されたのは至って自然な流れとも言える。というのも、DUNU製イヤホンは音質にこだわるあまり、ヘッドホンアンプを組み合わせた方が本来のポテンシャルを引き出せる傾向にあるからだ。

このたび登場した、DUNU「DTC 500」(予想実売価格はUSB Type-Cケーブル付属版が14,300円/税込、Lightningケーブル付属版が16,846円/税込の予定)

もちろん、「TITAN」などエントリークラスの製品に関してはスマートフォンでも楽しめるよう比較的 “鳴りやすい” 特性にまとめ上げられている。しかしながら、音質に対するこだわりの表れか、スマートフォンによっては高域がシャカシャカした音になってしまう場合もあった。

また、近年はスマートフォンからヘッドホン端子が省かれていることも多く、それに合わせてドングルタイプのDACアンプも各社から続々登場しており、サイズや扱いやすさ、音質のよさを競い合っている。

そんな状況だからこそ、DUNUは “スマートフォンでも自社のイヤホンが理想の音を奏でてくれる” 理想の環境を求めたのだろう。「DTC 500」を詳細に見ていくと、そういった志のようなものが感じられる。

デュアルオペアンプ搭載でハイパワー。バランスや聴き心地のよさに一驚



音質の要となるDACチップは、32bit Hyperstream II技術を採用し、優れたS/Nを実現するというESS社製の「ES9038Q2M」を搭載。これにより、DTC 500のS/N比は122dBで、768kHz/32bitまでのリニアPCM、22.4MHz(DSD512)までのDSD音源がデコード可能となっている。現在リリースされているハイレゾ音源ほぼすべてに対応するハイスペックだ。

高性能DAC「ES9038Q2M」を搭載

さらに、100MHzまでの高周波出力に対応した、低ジッターのアクティブ水晶発振器を搭載。入力信号のタイミングをコントロールするクロックを、内蔵クロックによって制御する、アシンクロナス(非同期)モードに対応することで、USB経由のジッターを低減させ、よりピュアな信号伝送を行うという。

内蔵クロックでジッターを低減

ヘッドホン出力に関しては、4.4mmバランスと3.5mmステレオと2つの端子を搭載しつつ、2つの独立したオペアンプ「RT6863」を採用。これにより、DACで変換されたアナログ信号を増幅し、最大4Vrsm(バランス/600Ω)、200mW(32Ω/バランス出力)という高出力と低歪みを両立することができたとアピールする。

高出力でハイインピーダンスのヘッドホンも余裕で鳴らし切る

一方で、個性的なデザインを採用しているのも特長だ。筐体にはCNC削り出しのアルミを使用し、一部にクリアパーツを組み合わせることで内部パーツや、内蔵するRGBインジケーターライトのLEDの光が見えるようになっている。LEDは再生中の楽曲のサンプリングレート/フォーマットに合わせて色が変化する。

Android端末等のUSB Type-C同士での接続の場合、PCM 48kHz未満で薄いピンクに、 PCM 48kHz以上で緑に、DSD 2.8MHzでオレンジに、DSD 2.8MHz超過でピンクに変わる(ただし、iPhoneでLightning to USB Type-Cで接続した場合、上記通りに色が変わらない可能性もある)

上から見るとスマホ端子側に窓ガラスのようなクリアパーツが、ヘッドホン端子側にフィンのような意匠が形づくられているため、まるでイタリア製スーパーカーのミニチュアのようにも見える。遊び心が満載で所有欲をくすぐられる。

USB Type-C to Cケーブル付属バージョンと、Type-C to Lightningケーブル付属バージョンの2タイプが発売される予定

果たして、実際のサウンドはいかがなものだろうか。今回、iPhone SE(第2世代/2020年モデル)とXiaomi「Mi 11 Lite 5G」、2台のスマートフォンに接続して、ハイレゾやストリーミングサービスなど、さまざまなスペックの音源を試聴してみた。ちなみにイヤホンはDUNU「TITAN S」を使用。こちらに同社製アップグレードケーブル「DUW-02」(4.4mmバランス端子)を組み合わせている。

一聴して驚いたのが、音のバランスのよさ、聴き心地のよさだ。TITAN Sは、iPod touchやAstell&KernのDAP「SP2000T」などと組み合わせると、高域のざらつき感が僅かに感じられるが、DTC 500と組み合わせると、中高域がクリアに、随分と聴き心地のよいウェルバランスなサウンドへと変化してくれる。

なかでもボーカルは距離が一段と近づき、情感あふれる歌声を楽しませてくれた。男性の声も女性の声も、ほんの少しハスキーで大人っぽくも感じられる。なかなか、絶妙な組み合わせといえる。

さらに、他社製ハイグレードイヤホンと組み合わせても良好な印象を得られた。JVC「HA-FD01」では、肉感あるボーカルが楽しめるダイレクト感の高いサウンドを聴くことができたし、final「A8000」は、ディテールのしっかり伝わるクリアな音を聴かせてくれた。

続いて、オーディオテクニカのヘッドホン「ATH-ADX5000」でも試してみた。こちらもボーカルがややハスキーな印象で、音源本来のエコー成分が普段より強く感じられ、ピアノのタッチも強めだ。十分に鳴らしてくれているが、DUNU製品をはじめとするイヤホンとの相性がより好ましいように感じた。

また、ストリーミングサービスとの相性もいい。今回はAmazon MusicでSD(標準音源)をメインに試聴したため、ハイレゾ音源に解像度で劣っていたものの、パワフルで抑揚のしっかりした、ノリのよいサウンドを楽しむことができた。

このように、DTC 500は手持ちの有線イヤホンとスマホで手軽にいい音を楽しみたい人にとって、有力な選択肢だ。1万円前後という価格を考えると、かなりコスパのよい製品でもある。特にDUNUイヤホンを持っている人にとって、ポータブルDACアンプの購入を考えるなら、最優先に手にすべきアイテムといえる。

【SPEC】
●DAC:ESS Technology「ES9038Q2M」×1 ●最大対応サンプリング周波数/量子化ビット数:PCM→768kHz/32bit、DSD→22.6MHz ● ヘッドホン出力;3.5mm、4.4mm ●出力レベル:2Vrms@600Ω(アンバランス)、4Vrms@600Ω(バランス)、100mW@32Ω(アンバランス)、200mW@32Ω(バランス) ●外形寸法:55W×13.7H×18.5Dmm ●質量:約17g ●付属品:USB Type-C to A変換アダプター


(協力:サウンドアース)



※本記事は「プレミアムヘッドホンガイド最新号VOL.28」所収記事を転載したものです

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX