• ブランド
    特設サイト
PR 公開日 2024/06/24 06:30

3代目 “音の良いサウンドバー” 「DHT-S218」レビュー。デノン・サウンドマスターが到達した「新しい景色」

完成したハードウェアに新たなサウンドチューニング
土方久明
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
テレビの音をグレードアップしたいと思った時、いくつかの選択肢があるが、多くの方が最初に考えるのはサウンドバーだろう。

テレビの前に手軽に設置でき、映画、音楽、スポーツと様々な番組のサウンドを大きくグレードアップできる。ここ数年来、Netflixなどの配信コンテンツが充実し、リビングの音楽/映像環境の高品質化を求めるユーザーの増加も手伝って、サウンドバーは2024年も引き続き人気の製品ジャンルだ。様々なメーカーから、幅広い価格帯で製品が発売されている。

そんな中、国産総合オーディオメーカーのデノンから注目モデル「DHT-S218」が発売された。本モデルはデノンのサウンドバー中でエントリークラスに当たり、初代モデル「DHT-S216」から数えて3世代目、そして大ヒットモデルとなった「DHT-S217」の後継機だ。

「DHT-S218」¥OPEN(想定実売価格:税込36,300円前後)

■デノンらしさで道を切り拓いた「音の良いサウンドバー」3代目が登場



まずはデノンのサウンドバーの辿った道筋について簡単に振り返りたい。同社は2010年発売の「DHT-S311」でサウンドバー事業に参入した。今では信じられない話だが、デノンも参入当時は販売に苦労していたという。

その流れを大きく変えたのは、2019年に「音楽リスニングも楽しめる音の良いサウンドバー」という触れ込みで発表したDHT-S216で、製品が乱立する市場内で他社とは違う立ち位置を確立した。DHT-S218は、この「音の良いサウンドバー」の3代目となるわけだ。

大変力が入ったプロダクトとなっているが、まずはシリーズの初代にあたるDHT-S216開発時まで遡り、基本的なコンセプトから解説したい。同社によるとサウンドバーの開発には3つの難しさが伴うという。1点目はサイズで、テレビの前に置けるコンパクトな筐体の中にスピーカーユニットとアンプを内蔵しなくてはいけない。

2点目はコストで、TV用のオーディオ機器という性格上、多くのユーザーが手に入れやすい価格でなくてはいけない。3点目は開発期間で、サウンドバーは開発スピードを求められるカテゴリーなので、AVアンプやHi-Fiコンポーネントと同じ開発期間は設けられない。

このような制限から、ピュアオーディオを提唱するデノンの理想通りに音楽を楽しめるサウンドバーは、一朝一夕には開発できなかったのが実情とのことだ。

カジュアルな製品の特性上、開発には様々な制約もあったという

そこでデノンは3段階の開発テーマを設けた。まずはアコースティックデザインの完成度を上げるため、キャビネットやスピーカーユニットなど物理的なパーツで実直な音質対策を行った。さらにイコライザー等の回路や処理をバイパスして音の純度を高める「PUREモード」を開発し、DHT-S216に搭載したのだ。そして本機はめでたくヒット。

そんなデノンが次に狙ったのはエレクトロニクスデザインの高品位化だった。そこでDHT-S216の素性の良いスピーカーや筐体構造はそのまま、それをより良くドライブするアンプと電源部を搭載し、Dolby Atmosにも対応した2代目のDHT-S217が誕生。ファイルウェブ読者の皆様もご存知の通り、こちらも大ヒットした。

それから2年を経て開発されたDHT-S218。本機の進化点はずばり、「サウンドデザイン」である。

75mmウーファーなど、アコースティック構造は「DHT-S216」で完成させたものを踏襲

DHT-S218のハードウェアスペックは、2代目DHT-S217を踏襲している。筐体構造および筐体サイズ、3ウェイ・6スピーカー構成、アンプや電源部は同等だ。正確に言うと前面に貼られたグリルの色と材質が変更されているが、基本は前モデルとほぼ同一の意匠である。

その中で、同社の全てのオーディオ/ビジュアル製品の音決めを行うサウンドマスター、山内慎一氏が、サウンドバーとして音楽作品に没頭できる音を狙い、徹底したサウンドチューニングを行った。

大きな進化点としては、Bluetoothの新オーディオコーデック「LE Audio(LC3コーデック)」や、HDMI 2.1規格に含まれる「VRR」「ALLM」へと対応したことが挙げられる。

Dolby Atmosのデコードおよびバーチャルサラウンドの「MOVIE」「NIGHT」「MUSIC」、そしておなじみ「PURE」モードなども、2代目DHT-S217から引き続き搭載。ちなみに全サウンドモードとも、山内氏がチューニングをしている。

側面のバスレフポートの色がネイビーへと変更された(画像上がDHT-S218、下がS217)

次ページハードウェアはほぼ同じ……DHT-S218と前モデル・S217を聴き比べ

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX