公開日 2018/04/12 08:00
“タフすぎるスマホ” CAT S41は、人間が生身でぶっ壊せるのか? あのITジャーナリストが戦いを挑んだ
一条真人の体当たり実験室
オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンから登場したCATブランドのスマートフォン「S41」(関連ニュース)は、めちゃめちゃタフなスマホらしい。
なんと、高い耐衝撃性能を示す米国国防省規格“MIL-STD-810G”に準拠し、高さ1.8mからのコンクリートへの落下試験をクリアしている。さらにGorilla Glass 5を採用し、熱衝撃や塩水の飛沫にも対応可能。これらの特徴から「最強のガテン系スマホ」を謳っている。
そんなに強いというのなら、その強さ、ぜひ確かめてみたい。とはいえ、自分でやるのもめんどくさいし痛そうなので、「挑戦してみませんか」とFacebookメッセンジャーを送ったら、「いいっすね」とすぐさま返事が来た。こんな軽いノリで返事をしてくるのはこの人、ITジャーナリストの一条真人氏(公式LINEスタンプ絶賛販売中)しかいない。
そして取材当日。こちらの腹づもりとしては、一条氏と近所にでかけ、CAT S41を高いところから落としたりするつもりでいた。というか、召還したのはいいものの、何をやってもらうかあまり深く考えていなかった。
ところが、である。音元出版に来た一条氏は、おもむろにコート、シャツ、そしてズボンまで脱ぎ始めた。しかも無言で。…なにやってんだこの人。
そしてあっという間に、空手の道着のようなものを身につけた。一条氏は「この日の戦いのために用意しました」とニヤリ。ちなみにオビは白帯だ。Amazonなどで適当に買ったと思われ、サイズも合ってない。
「まずは敵をじっくり観察したいと思います」。彼を知り己を知れば百戦危うからず、の教えの通り、CAT S41を様々な角度からチェックする一条氏。すぐにその頑丈さを実感したようで、「たしかにこのスマホ、強そうですね……」と表情が曇る。
さて、心配そうな一条氏はともかく、編集部は忙しいのだ。とっとと取材を終わらせたい。いよいよ対決スタートだ。
「やっぱ、まずは打撃攻撃ですよね?」と編集部・風間。瓦割りのように、手刀でCAT S41を叩き壊してもらおうと考えた。そこらへんにあった木を適当に組み上げ、即席のCAT S41瓦割りセットが組み立てられた。
木と木のあいだに、黒々と厚くて硬そうな物体が置かれている姿を見て、「ちょっと待ってください。これを本気で叩くの? 骨とか折れるかもだよね? 俺フリーだし、キーボード叩けなくなったら仕事できないんだけど」と日和る一条氏。だったら、なんのために道着まで用意したのか…。
「一条さんなら大丈夫です、思いっきり叩いて下さい! 案外、一発でCATをノックアウトできるかもしれないですよ! そしたらヒーローです。『一条さんみたいなITジャーナリストになりたい』という子供が増えます!」
……我ながらいい加減なことを言ってるなと思うが、一条氏はこの言葉に妙に反応。「俺みたいになりたい? アキバの出版社でスマホと戦ってる、この俺みたいに? そんな子いるわけないじゃん!」と否定しつつも、まんざらでもなさそうだ。
そして、「わかりました。適当にやると逆に痛そうなので、本気で行きます!」と一条氏も腹をくくった様子だ。いざ勝負!!
(ガッ)
「いってええええええええ!!!」
派手にのたうち回る一条氏。一応「大丈夫ですか」と声をかけながら、いい画が撮れそうだとシャッターを押しまくる。
しばらくして少し回復した一条氏に、痛がってる写真を見せると「我ながら、なかなか良い感じのリアクションですね。撮れ高足りました?」とうっすら笑みを浮かべながら、編集側への気遣いを見せる一条氏。ITジャーナリストとしてではなく、どちらかというと芸人寄りのプロ魂が感じられる。まだまだ行けそうだ。
◇
さて、続いてはパンチだ。ここからは編集部・小野に協力を仰いだ。「パンチって、さっきの手刀とあんまり変わんないじゃないですか…」とまたも文句をつけてきた一条氏を、風間が宥める。
「一条さん、今回のパンチは連打がポイントです。さっきの手刀で、一撃ではCATを仕留められないことがわかりましたよね? 次はジャブを何発も繰り出すことで、相手にダメージを蓄積させる。そしてノックアウトです」。
口から出まかせだが、一条氏もなんとか納得した様子。「じゃあ行きますよ! 吹っ飛ばされないように注意してください!」一条氏が連続パンチを繰り出す。腰が全く入っておらず、猫パンチのようになっているが、本人は大マジメなのだ。
そして何発かCAT S41へパンチを当てた一条氏は、当然ながら、徐々にダメージを蓄積していった様子。最後には手を押さえながら崩れ落ちた。
「………これ、マジでジワジワきますよ……」
さっきのように派手にのたうち回ってるのなら、こっちも笑いながらシャッターが切れるが、今回の痛がり方はあまり洒落になっていないかもしれない。だが、心を鬼にして捉えた苦悶の表情を見せると、「なかなかリアリティのある表情が撮れてますね」と気に入った様子。たぶん、まだ大丈夫だろう。
◇
最終対決はキックだ。はじめは、CAT S41をヒモで縛ってぶら下げ、吉川晃司ばりのハイキックを蹴ってもらおうと考えていた。だが案の定というべきか、テストしてみたら、一条氏はハイキックが蹴れない(脚が上がらない)ことが判明。仕方ないのでミドルキックでいくことにした。
「手よりも足の方が、当然パワーはありますからね! 本気で行きますよ」。もう一条氏の心に迷いはない。澄明な心持ちがパワーを与えたのか、素晴らしいミドルキックを一発で決めてくれた。
(ぐきっ)
「……痛ってええええよ!何コレ!何やらせてんだよ!!」
やめとけばいいのに本気で蹴るもんだから、当たった直後にもんどり打って倒れ込み、そこから無言で3回転くらいし、またグルグル回って元の場所に戻ってきた。今日一番の痛がりようだ。少し気の毒だが、リアクションが大きく、撮れ高が行ったのは良かった。
さて、一通りの攻撃を終えたわけだが、CATスマホへは一切ダメージを与えられていない。「一条さん、CATスマホはどうでしたか?」敗者に聞くのも酷かと思いながら、あえて尋ねてみた。
「いやーーー、マジでCATスマホ、強いっすね。この俺をもってしても勝てないとは思いませんでした」 と、何目線かよくわからないコメントを吐く一条氏。
いくら一条氏の攻撃を受けても、傷一つ付いていないCATスマホ。しげしげと眺めていた一条氏だったが、ここで何かに気づいた様子だ。
「風間さん…。いまさらですが、CATスマホの弱点見つけちゃいました」。
一条氏が指さすところを見ると、端子カバーが外されている。
「ここに思いっきり水をぶっかければ、一発で壊れます。俺の勝ちですね…」と悪い顔でほくそえむ一条氏。これには編集部・風間も色をなした。
「何を言ってるんですか一条さん! そんなズルして勝って、何が楽しいんですか?!」
「はっきり言います。さっきスマホと真剣に戦ってた一条さんは、最高にカッコ良かったです。それなのにそんなズルしたら、一条さんみたいなITジャーナリストになりたいって子、いなくなっちゃいますよ?」
その言葉を聞き、一条氏の目の色が変わった。
「俺みたいなITジャーナリストになりたい……。そんな子、本当にいますか?」
「います。ユーチューバーよりITジャーナリストの方がカッコいいな、ボクもスマホと戦ってみたい。この記事読んで一条さんの戦いぶりをみたら、そんな夢を抱く子供で溢れますよ!」
その言葉を聞いた一条氏、「もっと精進します」と告げ、道着のまま夜のアキバへ出ていった。修行にでも出たのだろうか。
…いつか一条氏が己との戦いに勝つことができたら、「スーパー一条ゴッド3」とかそんな感じの何かに進化し、いつかCATスマホに打ち勝つ日も来るのかもしれない。
なんと、高い耐衝撃性能を示す米国国防省規格“MIL-STD-810G”に準拠し、高さ1.8mからのコンクリートへの落下試験をクリアしている。さらにGorilla Glass 5を採用し、熱衝撃や塩水の飛沫にも対応可能。これらの特徴から「最強のガテン系スマホ」を謳っている。
そんなに強いというのなら、その強さ、ぜひ確かめてみたい。とはいえ、自分でやるのもめんどくさいし痛そうなので、「挑戦してみませんか」とFacebookメッセンジャーを送ったら、「いいっすね」とすぐさま返事が来た。こんな軽いノリで返事をしてくるのはこの人、ITジャーナリストの一条真人氏(公式LINEスタンプ絶賛販売中)しかいない。
そして取材当日。こちらの腹づもりとしては、一条氏と近所にでかけ、CAT S41を高いところから落としたりするつもりでいた。というか、召還したのはいいものの、何をやってもらうかあまり深く考えていなかった。
ところが、である。音元出版に来た一条氏は、おもむろにコート、シャツ、そしてズボンまで脱ぎ始めた。しかも無言で。…なにやってんだこの人。
そしてあっという間に、空手の道着のようなものを身につけた。一条氏は「この日の戦いのために用意しました」とニヤリ。ちなみにオビは白帯だ。Amazonなどで適当に買ったと思われ、サイズも合ってない。
「まずは敵をじっくり観察したいと思います」。彼を知り己を知れば百戦危うからず、の教えの通り、CAT S41を様々な角度からチェックする一条氏。すぐにその頑丈さを実感したようで、「たしかにこのスマホ、強そうですね……」と表情が曇る。
さて、心配そうな一条氏はともかく、編集部は忙しいのだ。とっとと取材を終わらせたい。いよいよ対決スタートだ。
「やっぱ、まずは打撃攻撃ですよね?」と編集部・風間。瓦割りのように、手刀でCAT S41を叩き壊してもらおうと考えた。そこらへんにあった木を適当に組み上げ、即席のCAT S41瓦割りセットが組み立てられた。
木と木のあいだに、黒々と厚くて硬そうな物体が置かれている姿を見て、「ちょっと待ってください。これを本気で叩くの? 骨とか折れるかもだよね? 俺フリーだし、キーボード叩けなくなったら仕事できないんだけど」と日和る一条氏。だったら、なんのために道着まで用意したのか…。
「一条さんなら大丈夫です、思いっきり叩いて下さい! 案外、一発でCATをノックアウトできるかもしれないですよ! そしたらヒーローです。『一条さんみたいなITジャーナリストになりたい』という子供が増えます!」
……我ながらいい加減なことを言ってるなと思うが、一条氏はこの言葉に妙に反応。「俺みたいになりたい? アキバの出版社でスマホと戦ってる、この俺みたいに? そんな子いるわけないじゃん!」と否定しつつも、まんざらでもなさそうだ。
そして、「わかりました。適当にやると逆に痛そうなので、本気で行きます!」と一条氏も腹をくくった様子だ。いざ勝負!!
「いってええええええええ!!!」
派手にのたうち回る一条氏。一応「大丈夫ですか」と声をかけながら、いい画が撮れそうだとシャッターを押しまくる。
しばらくして少し回復した一条氏に、痛がってる写真を見せると「我ながら、なかなか良い感じのリアクションですね。撮れ高足りました?」とうっすら笑みを浮かべながら、編集側への気遣いを見せる一条氏。ITジャーナリストとしてではなく、どちらかというと芸人寄りのプロ魂が感じられる。まだまだ行けそうだ。
さて、続いてはパンチだ。ここからは編集部・小野に協力を仰いだ。「パンチって、さっきの手刀とあんまり変わんないじゃないですか…」とまたも文句をつけてきた一条氏を、風間が宥める。
「一条さん、今回のパンチは連打がポイントです。さっきの手刀で、一撃ではCATを仕留められないことがわかりましたよね? 次はジャブを何発も繰り出すことで、相手にダメージを蓄積させる。そしてノックアウトです」。
口から出まかせだが、一条氏もなんとか納得した様子。「じゃあ行きますよ! 吹っ飛ばされないように注意してください!」一条氏が連続パンチを繰り出す。腰が全く入っておらず、猫パンチのようになっているが、本人は大マジメなのだ。
そして何発かCAT S41へパンチを当てた一条氏は、当然ながら、徐々にダメージを蓄積していった様子。最後には手を押さえながら崩れ落ちた。
「………これ、マジでジワジワきますよ……」
さっきのように派手にのたうち回ってるのなら、こっちも笑いながらシャッターが切れるが、今回の痛がり方はあまり洒落になっていないかもしれない。だが、心を鬼にして捉えた苦悶の表情を見せると、「なかなかリアリティのある表情が撮れてますね」と気に入った様子。たぶん、まだ大丈夫だろう。
最終対決はキックだ。はじめは、CAT S41をヒモで縛ってぶら下げ、吉川晃司ばりのハイキックを蹴ってもらおうと考えていた。だが案の定というべきか、テストしてみたら、一条氏はハイキックが蹴れない(脚が上がらない)ことが判明。仕方ないのでミドルキックでいくことにした。
「手よりも足の方が、当然パワーはありますからね! 本気で行きますよ」。もう一条氏の心に迷いはない。澄明な心持ちがパワーを与えたのか、素晴らしいミドルキックを一発で決めてくれた。
「……痛ってええええよ!何コレ!何やらせてんだよ!!」
やめとけばいいのに本気で蹴るもんだから、当たった直後にもんどり打って倒れ込み、そこから無言で3回転くらいし、またグルグル回って元の場所に戻ってきた。今日一番の痛がりようだ。少し気の毒だが、リアクションが大きく、撮れ高が行ったのは良かった。
さて、一通りの攻撃を終えたわけだが、CATスマホへは一切ダメージを与えられていない。「一条さん、CATスマホはどうでしたか?」敗者に聞くのも酷かと思いながら、あえて尋ねてみた。
「いやーーー、マジでCATスマホ、強いっすね。この俺をもってしても勝てないとは思いませんでした」 と、何目線かよくわからないコメントを吐く一条氏。
いくら一条氏の攻撃を受けても、傷一つ付いていないCATスマホ。しげしげと眺めていた一条氏だったが、ここで何かに気づいた様子だ。
「風間さん…。いまさらですが、CATスマホの弱点見つけちゃいました」。
一条氏が指さすところを見ると、端子カバーが外されている。
「ここに思いっきり水をぶっかければ、一発で壊れます。俺の勝ちですね…」と悪い顔でほくそえむ一条氏。これには編集部・風間も色をなした。
「何を言ってるんですか一条さん! そんなズルして勝って、何が楽しいんですか?!」
「はっきり言います。さっきスマホと真剣に戦ってた一条さんは、最高にカッコ良かったです。それなのにそんなズルしたら、一条さんみたいなITジャーナリストになりたいって子、いなくなっちゃいますよ?」
その言葉を聞き、一条氏の目の色が変わった。
「俺みたいなITジャーナリストになりたい……。そんな子、本当にいますか?」
「います。ユーチューバーよりITジャーナリストの方がカッコいいな、ボクもスマホと戦ってみたい。この記事読んで一条さんの戦いぶりをみたら、そんな夢を抱く子供で溢れますよ!」
その言葉を聞いた一条氏、「もっと精進します」と告げ、道着のまま夜のアキバへ出ていった。修行にでも出たのだろうか。
…いつか一条氏が己との戦いに勝つことができたら、「スーパー一条ゴッド3」とかそんな感じの何かに進化し、いつかCATスマホに打ち勝つ日も来るのかもしれない。