公開日 2024/02/26 06:30
「TE-D01v-555」発売記念特別インタビュー
『仮面ライダー555』半田健人、熱く語る。AVIOTの“ファイズイヤホン”はコラボモデルの「上の上」
編集部:松永達矢
2023年の年末。AVIOTから『仮面ライダー555』コラボイヤホンが発売されるというニュースが舞い込んできた。
真っ先にリリース記事化に手を上げ、その詳細を見てみると「あ、これ“わかってる人”が作ってるわ」というこだわりぶり。まるで作品世界にありそうなデザインは言うまでもなく、『仮面ライダー555』で主人公・乾巧(いぬいたくみ)を演じた半田健人さんを音質チューニング担当として招聘しているのだ。ただの「作品の周年記念」アイテムではこの領域に手が届かないと思う。
一見すると「役者さんがイヤホンのチューニング?」と、なるかもしれないが、半田さんは自身で楽曲制作を行い、宅録でアルバム作品を作り上げる程のお方なのだ。
大の特撮マニアを自認する記者。義務教育時代から『仮面ライダー555』を好きで居続け、半田さんのオーディオ活動を多少なりとも知る者としても、AVメディアならではの立場で切り込めないか……と、コラボモデルについてAVIOTさんに打診してみたところ「アクセルフォームか」という速度感で半田健人さんへの取材が決まった。作品にまつわる想いはもちろん、「TE-D01v-555」をフィーチャーしながら半田健人さんにオーディオに対する様々なことを伺ってみた。
───本日はよろしくお願いいたします。半田さんはSNSプロフィールに趣味「オーディオ」と書かれていますが、今回のコラボモデルのお話が来た際の心境を改めて教えて頂けますか?
半田健人さん(以下:半田) 「予想外」ですよね。作品の20周年で映画(Vシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』)をやる。関連する新しいキャラクターグッズはいくつか出るだろうって予感はしてたんですけど、一見関係ないようなイヤホンが来たっていうのはまさかという感じでした。
───東映さんの特撮作品で◯周年記念作品というのも珍しい話ではなくなりましたが、仰る通りイヤホンのコラボレーションモデルが出るというのはレアなケースです。
今回のコラボモデル「TE-D01v-555」 は「完全ワイヤレスイヤホン」という商品形態ですが、AVIOTの公式YouTubeチャンネルにアップされている「スペシャルインタビュー」では、「昔はワイヤレス否定派」だと仰っていました。「ワイヤレス、いいかもな?」と考えを改めるキッカケになった理由を詳しくお話しいただけますか?
半田 ワイヤレスがいいというより、僕、ある時期までサブスクを一切やってなかったんですね。もう音楽を聞くといえば、レコードとか、CDとか。ソフトありきで聴いてて、外で音楽を聴く時もウォークマン。レコード屋巡りも好きなので、そこで買ったCDをその場で聴くために、ポータブルのCDプレーヤーもカバンに入れていたりします。そういう聴き方をしてるとイヤホンの選択肢がワイヤードになる。
そんな中ちょっと仕事で「Spotifyのプレイリストを作ってくれ」とお願いされて、その流れでサブスクを始めたんですね。そうなってくると自ずとスマホで音楽を聴く。最初のうちはスマホにケーブル挿して音楽を聴いていたんですけど、自分の中で違和感があって……。こう、新しいものと、古いものの組み合わせに漠然と違和感が(笑)。
あと、Lightningコネクタとステレオミニの変換を噛ませてしまうと、使っていたイヤホン本来の音が鳴らない印象でした。いろんなメーカーのやつを試したんだけど、僕が今まで他のプレーヤーから出した時に聴けるような音で聴けなくて。原因は分からずじまいだったけれども、サブスク音源、スマートフォンとワイヤードとの相性が悪いんだな、という肌感がありました。
以前、友達のワイヤレスイヤホンをちょこっと借りた時にケーブルがないだけでね「あー、いいんだな」という便利さはわかったんですよ。そこで5〜6000円ぐらいのやつを試しに買ったのが最初でね。煩わしさから解放されましたけど、やっぱり音質が良くなくて。
時期的なものもあったのかな。コロナ禍の前くらいに買ったので、その頃のワイヤレスって、今とだいぶ技術の差がありましたからね。当時の上位機種と言われるものでも試したんですけど、やっぱり有線にはかなわなかった。それだったら安いモデルでもいいやと諦めていた覚えがあります。
───諦めていたところから……?
半田 そう、諦めていたところから。やっぱり使っていくと、サブスクの便利さっていうのを実感してくるわけですよね。外で音楽を聴く割合が日に日にサブスクによるものが多くなっていくんですよ。
僕は昭和の古い曲が好きなんですけど、サブスクを使い始めた2020年くらいのときは「何でこの人が配信されてないんだよ」みたいに抜けがありました。でも、最近では網羅し始めて「本当にサブスク便利!」みたいな状況になってきた。
その中でもう少しリスニング環境を良くしたいという気持ちも芽生えて、何個かイヤホンを試していく中で、「ワイヤレスイヤホンも日進月歩なんだな」というのを実感しました。サブスクで音楽を聴くツールとしては「ワイヤレスイヤホンの方が良いだろう」という考えに変わって行きましたね。
ただ、相性の問題もあると思います。実際ワイヤードを否定するつもりはないですし。本音を言うと今もワイヤードの方が良いんですけど、出口の問題なのか、ソースの問題なのか、 (スマホとの接続で)イヤホンの良さが発揮されないんですよね。特に抵抗値が高いものなんかになるとですね、パワーが足りなくて全然駆動できない。イヤホン本来のカラーが出ないんですよ。
───ポータブルオーディオマニアの方は、有線イヤホンを使う際にスマホとの間にポータブルアンプを噛ませていたりますね。
半田 一時期、僕もウォークマンにボタアンをつけていた時期もありました。そのこだわりも、趣味として楽しいところはあるんですけど、やっぱり外で音楽を聞くっていうのは、僕の中では、ある程度割り切りが大事だなと。
───ご自宅でオーディオ楽しむ際には、どのような機材を使われているか教えてください。
半田 ヘッドホンで聞くことは多いです。もう10年くらい「家ではずっとこれ」というのがSTAXの機材ですね。現行品では無いですけどアンプが「SRA-3S」ヘッドホンが「SR-3」。ともに昭和43年(1968年)の発売で、これが僕の中では完璧。ヘッドホン環境では未だにこのシステムを超えるものは無いですね!
───物はそろそろ60年選手という機材ですが、どれくらい前にこのシステムに行き着いた形でしょうか?
半田 最初に買ったのはね、もう10年ぐらい前かな。SR-3の前モデルにあたる「SR-1」(1960年発売の世界初となるコンデンサー型ヘッドホン) も持っているんですけど、これは良い感じの「古い音」が鳴る。これはこれで味が出ますけど、今使っているSR-3の方が現代的ですね。とはいえこんな古い物なんですけど、本当に「今の機材、頑張って」って言いたいですね。「じじいに負けてるよ!」みたいなね(笑)。
───ちなみにSTAXの新しいモデルを試したことはありますか?
半田 現行品も試しましたよ! 一時期買おうとしていたんですけど、その買おうかなというタイミングでヴィンテージ品を手に入れて「こっちの方が好きだな」ってなりまして、結局今のモデルは買えてないんですよね。今のモデルもすごく良いですけど、カラーが違いますよね。真空管アンプとの組み合わせは、僕の聴く音楽にはあうんですよね。
───聴こえ方というのは人によると思いますが、真空管というのは「ウォーミー」という表現がされるようなイメージが多いです。
半田 SRA-3Sはそんなことないですよ。フィルターのスイッチが付いていて、切り替えることでそういうテイストの音にすることもできますけど、それはオフにしています。むしろ、真空管の音はウォーミーというよりハイファイですよ。ちゃんと抜けるとこは抜けてるし、きちんとバイアス調整したものすごくキレもありますよ。
ヘッドホンも平面駆動特有の音と言っていいのかわからないですけども、「表現に誇張がない」という風に感じています。音源により忠実でね。ただモニターヘッドホンを聴いて感じるような固い=忠実ともまた違う感じがするので、モニターライクな音かと言われるとそうでもない。リスニングという範囲内で最もフラットな音を出している機材かな、という印象です。
このSTAXのシステムで聴いていい音であれば本当に良い音だし、これで聴いて良く無ければ良くない。っていう、リファレンスではありますね。僕は自分でも音楽を作りますから現場で聴くモニターの音っていうのが1番好きなんですよ。要するにクリエイターが狙った音っていうのが自宅に持って帰っても同じように、できるだけそれに近い音で再生してくれる機材が1番良いと思う。
でも、仰るように古い機材なので維持がもう大変ですよ。アンプは1つしか持ってないですけど、ヘッドホンだけは予備にあと3つ持っています。SR-3だけで合計4つ。イヤーパッドも予備をたくさん準備して、着用後はちゃんと皮脂を落とす。あと「NEW SR-3」(1971年発売)というのも2つ持っていて、こっちは僕に言わせると音にちょっと雑味がある。
ただ、ロックを聴くならNEW SR-3の方かなあ、元気よく鳴らしてくれる。歌謡曲とかクラシックとかジャズとか、そういう 生の音楽ってのは、やっぱりSR-3の方が似合います。
───ご自宅でのリスニングに相当なこだわりを伺えましたが、外で使うイヤホンについてもこだわりをお持ちだったりしますでしょうか?
半田 新しいイヤホンを買って最初にすることが、イヤーピースをコンプライの物に変えること。純正を推奨するメーカーさんには申し訳ないんだけど、ウレタンタイプの低反発の物が好きなんですよね。フィット感というよりか、着けていて足音を拾わないところを重視していますね。シリコンだと歩きながら聴いた時にどうしても踵から来る振動が気になっちゃう。音楽以外の成分を省きたいという思いが強いです。
───「音楽以外の成分」という単語で気になったのですが、完全ワイヤレスイヤホンに標準搭載されることが多くなってきた「ノイズキャンセリング機能」というのは半田さん的にどうでしょうか?
半田 あくまで僕自身の考えですけど、音楽を聴くという用途に限ればオフにしたいかなと。ただ、喫茶店や鉄道、飛行機など周りの喧騒を和らげるという意味では耳栓代わりにノイキャンが役立ちますから、ケースバイケースですよね。
真っ先にリリース記事化に手を上げ、その詳細を見てみると「あ、これ“わかってる人”が作ってるわ」というこだわりぶり。まるで作品世界にありそうなデザインは言うまでもなく、『仮面ライダー555』で主人公・乾巧(いぬいたくみ)を演じた半田健人さんを音質チューニング担当として招聘しているのだ。ただの「作品の周年記念」アイテムではこの領域に手が届かないと思う。
一見すると「役者さんがイヤホンのチューニング?」と、なるかもしれないが、半田さんは自身で楽曲制作を行い、宅録でアルバム作品を作り上げる程のお方なのだ。
大の特撮マニアを自認する記者。義務教育時代から『仮面ライダー555』を好きで居続け、半田さんのオーディオ活動を多少なりとも知る者としても、AVメディアならではの立場で切り込めないか……と、コラボモデルについてAVIOTさんに打診してみたところ「アクセルフォームか」という速度感で半田健人さんへの取材が決まった。作品にまつわる想いはもちろん、「TE-D01v-555」をフィーチャーしながら半田健人さんにオーディオに対する様々なことを伺ってみた。
■“予想外”のコラボイヤホン発売。半田健人、自身のオーディオ観を大いに語る
───本日はよろしくお願いいたします。半田さんはSNSプロフィールに趣味「オーディオ」と書かれていますが、今回のコラボモデルのお話が来た際の心境を改めて教えて頂けますか?
半田健人さん(以下:半田) 「予想外」ですよね。作品の20周年で映画(Vシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』)をやる。関連する新しいキャラクターグッズはいくつか出るだろうって予感はしてたんですけど、一見関係ないようなイヤホンが来たっていうのはまさかという感じでした。
───東映さんの特撮作品で◯周年記念作品というのも珍しい話ではなくなりましたが、仰る通りイヤホンのコラボレーションモデルが出るというのはレアなケースです。
今回のコラボモデル「TE-D01v-555」 は「完全ワイヤレスイヤホン」という商品形態ですが、AVIOTの公式YouTubeチャンネルにアップされている「スペシャルインタビュー」では、「昔はワイヤレス否定派」だと仰っていました。「ワイヤレス、いいかもな?」と考えを改めるキッカケになった理由を詳しくお話しいただけますか?
半田 ワイヤレスがいいというより、僕、ある時期までサブスクを一切やってなかったんですね。もう音楽を聞くといえば、レコードとか、CDとか。ソフトありきで聴いてて、外で音楽を聴く時もウォークマン。レコード屋巡りも好きなので、そこで買ったCDをその場で聴くために、ポータブルのCDプレーヤーもカバンに入れていたりします。そういう聴き方をしてるとイヤホンの選択肢がワイヤードになる。
そんな中ちょっと仕事で「Spotifyのプレイリストを作ってくれ」とお願いされて、その流れでサブスクを始めたんですね。そうなってくると自ずとスマホで音楽を聴く。最初のうちはスマホにケーブル挿して音楽を聴いていたんですけど、自分の中で違和感があって……。こう、新しいものと、古いものの組み合わせに漠然と違和感が(笑)。
あと、Lightningコネクタとステレオミニの変換を噛ませてしまうと、使っていたイヤホン本来の音が鳴らない印象でした。いろんなメーカーのやつを試したんだけど、僕が今まで他のプレーヤーから出した時に聴けるような音で聴けなくて。原因は分からずじまいだったけれども、サブスク音源、スマートフォンとワイヤードとの相性が悪いんだな、という肌感がありました。
以前、友達のワイヤレスイヤホンをちょこっと借りた時にケーブルがないだけでね「あー、いいんだな」という便利さはわかったんですよ。そこで5〜6000円ぐらいのやつを試しに買ったのが最初でね。煩わしさから解放されましたけど、やっぱり音質が良くなくて。
時期的なものもあったのかな。コロナ禍の前くらいに買ったので、その頃のワイヤレスって、今とだいぶ技術の差がありましたからね。当時の上位機種と言われるものでも試したんですけど、やっぱり有線にはかなわなかった。それだったら安いモデルでもいいやと諦めていた覚えがあります。
───諦めていたところから……?
半田 そう、諦めていたところから。やっぱり使っていくと、サブスクの便利さっていうのを実感してくるわけですよね。外で音楽を聴く割合が日に日にサブスクによるものが多くなっていくんですよ。
僕は昭和の古い曲が好きなんですけど、サブスクを使い始めた2020年くらいのときは「何でこの人が配信されてないんだよ」みたいに抜けがありました。でも、最近では網羅し始めて「本当にサブスク便利!」みたいな状況になってきた。
その中でもう少しリスニング環境を良くしたいという気持ちも芽生えて、何個かイヤホンを試していく中で、「ワイヤレスイヤホンも日進月歩なんだな」というのを実感しました。サブスクで音楽を聴くツールとしては「ワイヤレスイヤホンの方が良いだろう」という考えに変わって行きましたね。
ただ、相性の問題もあると思います。実際ワイヤードを否定するつもりはないですし。本音を言うと今もワイヤードの方が良いんですけど、出口の問題なのか、ソースの問題なのか、 (スマホとの接続で)イヤホンの良さが発揮されないんですよね。特に抵抗値が高いものなんかになるとですね、パワーが足りなくて全然駆動できない。イヤホン本来のカラーが出ないんですよ。
───ポータブルオーディオマニアの方は、有線イヤホンを使う際にスマホとの間にポータブルアンプを噛ませていたりますね。
半田 一時期、僕もウォークマンにボタアンをつけていた時期もありました。そのこだわりも、趣味として楽しいところはあるんですけど、やっぱり外で音楽を聞くっていうのは、僕の中では、ある程度割り切りが大事だなと。
■「今の機材、頑張って」半田健人の愉しむヴィンテージオーディオの世界
───ご自宅でオーディオ楽しむ際には、どのような機材を使われているか教えてください。
半田 ヘッドホンで聞くことは多いです。もう10年くらい「家ではずっとこれ」というのがSTAXの機材ですね。現行品では無いですけどアンプが「SRA-3S」ヘッドホンが「SR-3」。ともに昭和43年(1968年)の発売で、これが僕の中では完璧。ヘッドホン環境では未だにこのシステムを超えるものは無いですね!
───物はそろそろ60年選手という機材ですが、どれくらい前にこのシステムに行き着いた形でしょうか?
半田 最初に買ったのはね、もう10年ぐらい前かな。SR-3の前モデルにあたる「SR-1」(1960年発売の世界初となるコンデンサー型ヘッドホン) も持っているんですけど、これは良い感じの「古い音」が鳴る。これはこれで味が出ますけど、今使っているSR-3の方が現代的ですね。とはいえこんな古い物なんですけど、本当に「今の機材、頑張って」って言いたいですね。「じじいに負けてるよ!」みたいなね(笑)。
───ちなみにSTAXの新しいモデルを試したことはありますか?
半田 現行品も試しましたよ! 一時期買おうとしていたんですけど、その買おうかなというタイミングでヴィンテージ品を手に入れて「こっちの方が好きだな」ってなりまして、結局今のモデルは買えてないんですよね。今のモデルもすごく良いですけど、カラーが違いますよね。真空管アンプとの組み合わせは、僕の聴く音楽にはあうんですよね。
───聴こえ方というのは人によると思いますが、真空管というのは「ウォーミー」という表現がされるようなイメージが多いです。
半田 SRA-3Sはそんなことないですよ。フィルターのスイッチが付いていて、切り替えることでそういうテイストの音にすることもできますけど、それはオフにしています。むしろ、真空管の音はウォーミーというよりハイファイですよ。ちゃんと抜けるとこは抜けてるし、きちんとバイアス調整したものすごくキレもありますよ。
ヘッドホンも平面駆動特有の音と言っていいのかわからないですけども、「表現に誇張がない」という風に感じています。音源により忠実でね。ただモニターヘッドホンを聴いて感じるような固い=忠実ともまた違う感じがするので、モニターライクな音かと言われるとそうでもない。リスニングという範囲内で最もフラットな音を出している機材かな、という印象です。
このSTAXのシステムで聴いていい音であれば本当に良い音だし、これで聴いて良く無ければ良くない。っていう、リファレンスではありますね。僕は自分でも音楽を作りますから現場で聴くモニターの音っていうのが1番好きなんですよ。要するにクリエイターが狙った音っていうのが自宅に持って帰っても同じように、できるだけそれに近い音で再生してくれる機材が1番良いと思う。
でも、仰るように古い機材なので維持がもう大変ですよ。アンプは1つしか持ってないですけど、ヘッドホンだけは予備にあと3つ持っています。SR-3だけで合計4つ。イヤーパッドも予備をたくさん準備して、着用後はちゃんと皮脂を落とす。あと「NEW SR-3」(1971年発売)というのも2つ持っていて、こっちは僕に言わせると音にちょっと雑味がある。
ただ、ロックを聴くならNEW SR-3の方かなあ、元気よく鳴らしてくれる。歌謡曲とかクラシックとかジャズとか、そういう 生の音楽ってのは、やっぱりSR-3の方が似合います。
───ご自宅でのリスニングに相当なこだわりを伺えましたが、外で使うイヤホンについてもこだわりをお持ちだったりしますでしょうか?
半田 新しいイヤホンを買って最初にすることが、イヤーピースをコンプライの物に変えること。純正を推奨するメーカーさんには申し訳ないんだけど、ウレタンタイプの低反発の物が好きなんですよね。フィット感というよりか、着けていて足音を拾わないところを重視していますね。シリコンだと歩きながら聴いた時にどうしても踵から来る振動が気になっちゃう。音楽以外の成分を省きたいという思いが強いです。
───「音楽以外の成分」という単語で気になったのですが、完全ワイヤレスイヤホンに標準搭載されることが多くなってきた「ノイズキャンセリング機能」というのは半田さん的にどうでしょうか?
半田 あくまで僕自身の考えですけど、音楽を聴くという用途に限ればオフにしたいかなと。ただ、喫茶店や鉄道、飛行機など周りの喧騒を和らげるという意味では耳栓代わりにノイキャンが役立ちますから、ケースバイケースですよね。
「『仮面ライダー555』はコラボにうってつけ」。半田さんの語るコラボモデルの在り方とは
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