トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > オーディオニュース

公開日 2019/09/27 20:45
伝説的名盤のアニバーサリーエディション

ビートルズの名盤『アビー・ロード』2019ステレオ・ミックス発売―ジャイルズ・マーティンが語った制作秘話

本間孝男

前のページ 1 2 3 4 次のページ

■新たなミックスを経てリリースされた伝説的アルバム

ザ・ビートルズのアルバム『Abbey Road(アビー・ロード)』がリリースされたのは1969年9月26日。これにちなみ、2019年9月26日(日本時間9月27日)に、50周年を記念したアニバーサリーエディションが全世界一斉発売された。

ザ・ビートルズ『アビー・ロード』の50周年記念エディションがリリース

このアニバーサリーエディションにはさまざまなパッケージが用意されているが、その全てに共通するのは、隠しトラックである「ハー・マジェスティ」を含む全17曲(隠しトラック「ハー・マジェスティ」含む)にニュー・ミックスが行われていることだ。

ニュー・ミックスがPCMステレオのハイレゾとして発売されるのは、一昨年の『サージェント・ペパーズ』、昨年の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』に続き今回が3度目。今回の『アビー・ロード』も、「サージェント・ペパーズ」と同じチームでニュー・ミックスが行われている。ビートルズのプロデューサー、故ジョージ・マーティンの息子ジャイルズと、アビー・ロード・スタジオのチーフ・ミキサー、サム・オケールの二人である。

リミックスはリマスターと全く別物だ。ステレオ・ミックス済みのオリジナルマスターを使い、ノイズ除去やローエンドの整音などを行うのがリマスター。基本的に定位(楽器や歌手の位置)の置き換えや音質の変化(過度な低音ブーストなど)は行なわない。これに対して「リミックス」はオリジナルの8トラック・マルチマスターを使ってミックスダウンを行い、ステレオ用2chマスターを作るということになる。今回のプロジェクトでは、アウトテイクの23曲を含め、全40曲のミックスダウンが行われた。また「アビー・ロード」オリジナル16曲は5.1chサラウンドとドルビーアトモスのためのミックスが続けられた。これだけでも途方もない作業であることが想像できる。

ハイレゾ盤の配信もスタートしている

『サージェント・ペパーズ』と並び、ビートルズの最高傑作と言う人も多い作品。リミックスのプロデューサーを務めたジャイルズ・マーティンは、「2019 ステレオ・ミックス」の作業をどう進めていったのか。またリミックスにどんな機材を使用したのか。先日行った電話インタビューでは、そうした詳細を含めていねいに答えてくれた。

ちなみに1969年当時、8トラック・マルチ・レコーダーで全曲を録音するのはビートルズにとって初めてのことだった。EMIスタジオの調整卓が真空管からソリッドステートに替わるという時代の変わり目にもあたったこの音源について、ジャイルズ自身がどう感じたかも述べてくれた。

どうやったら正しい形になるか試行錯誤

前のページ 1 2 3 4 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 BS12にすべてをかけて。映画『ボルテスV レガシー』が12月15日にテレビ初放送
2 7万円以下で叶う、アナログプレーヤーとスピーカーの組み合わせ!オーディオテクニカ「AT-LP70X/AT-LP70XBT」&「AT-SP3X」
3 マランツ、未踏の領域へ。「次元が異なる」弩級フラグシップコンビ「MODEL 10」「SACD 10」レビュー!
4 Amazon Prime Videoで8チャンネルが30日間無料!シネフィルWOWOWやLemino、東映、STARなど
5 【ミニレビュー】ストリーミングがアナログ的サウンドに。ゾノトーンの同軸デジタル「Silver Granster HD-1 Rh」
6 ヘーゲル、ネットワーク/フォノ入力にも対応する多機能プリメインアンプ「H190v」
7 AKM、デジタル/アナログ分離思想を継ぐDAコンバーター「AK4498EX」
8 バッファロー、「nasne」&「PS5」のセットが当たるプレゼントキャンペーン。11/20までの3日間限定
9 ラックスマン、「D-03X」「L-505Z」購入者に高音質オーディオケーブルプレゼント。11/20から来年1/20まで
10 アンダンテラルゴ、小型オーディオ機器用ボード「Primo Board」。ミニコンポや電源等に活用可能
11/19 10:29 更新

WEB