伝説的名盤のアニバーサリーエディション
ビートルズの名盤『アビー・ロード』2019ステレオ・ミックス発売―ジャイルズ・マーティンが語った制作秘話
■新たなミックスを経てリリースされた伝説的アルバム
ザ・ビートルズのアルバム『Abbey Road(アビー・ロード)』がリリースされたのは1969年9月26日。これにちなみ、2019年9月26日(日本時間9月27日)に、50周年を記念したアニバーサリーエディションが全世界一斉発売された。
このアニバーサリーエディションにはさまざまなパッケージが用意されているが、その全てに共通するのは、隠しトラックである「ハー・マジェスティ」を含む全17曲(隠しトラック「ハー・マジェスティ」含む)にニュー・ミックスが行われていることだ。
ニュー・ミックスがPCMステレオのハイレゾとして発売されるのは、一昨年の『サージェント・ペパーズ』、昨年の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』に続き今回が3度目。今回の『アビー・ロード』も、「サージェント・ペパーズ」と同じチームでニュー・ミックスが行われている。ビートルズのプロデューサー、故ジョージ・マーティンの息子ジャイルズと、アビー・ロード・スタジオのチーフ・ミキサー、サム・オケールの二人である。
リミックスはリマスターと全く別物だ。ステレオ・ミックス済みのオリジナルマスターを使い、ノイズ除去やローエンドの整音などを行うのがリマスター。基本的に定位(楽器や歌手の位置)の置き換えや音質の変化(過度な低音ブーストなど)は行なわない。これに対して「リミックス」はオリジナルの8トラック・マルチマスターを使ってミックスダウンを行い、ステレオ用2chマスターを作るということになる。今回のプロジェクトでは、アウトテイクの23曲を含め、全40曲のミックスダウンが行われた。また「アビー・ロード」オリジナル16曲は5.1chサラウンドとドルビーアトモスのためのミックスが続けられた。これだけでも途方もない作業であることが想像できる。
『サージェント・ペパーズ』と並び、ビートルズの最高傑作と言う人も多い作品。リミックスのプロデューサーを務めたジャイルズ・マーティンは、「2019 ステレオ・ミックス」の作業をどう進めていったのか。またリミックスにどんな機材を使用したのか。先日行った電話インタビューでは、そうした詳細を含めていねいに答えてくれた。
ちなみに1969年当時、8トラック・マルチ・レコーダーで全曲を録音するのはビートルズにとって初めてのことだった。EMIスタジオの調整卓が真空管からソリッドステートに替わるという時代の変わり目にもあたったこの音源について、ジャイルズ自身がどう感じたかも述べてくれた。
ザ・ビートルズのアルバム『Abbey Road(アビー・ロード)』がリリースされたのは1969年9月26日。これにちなみ、2019年9月26日(日本時間9月27日)に、50周年を記念したアニバーサリーエディションが全世界一斉発売された。
このアニバーサリーエディションにはさまざまなパッケージが用意されているが、その全てに共通するのは、隠しトラックである「ハー・マジェスティ」を含む全17曲(隠しトラック「ハー・マジェスティ」含む)にニュー・ミックスが行われていることだ。
ニュー・ミックスがPCMステレオのハイレゾとして発売されるのは、一昨年の『サージェント・ペパーズ』、昨年の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』に続き今回が3度目。今回の『アビー・ロード』も、「サージェント・ペパーズ」と同じチームでニュー・ミックスが行われている。ビートルズのプロデューサー、故ジョージ・マーティンの息子ジャイルズと、アビー・ロード・スタジオのチーフ・ミキサー、サム・オケールの二人である。
リミックスはリマスターと全く別物だ。ステレオ・ミックス済みのオリジナルマスターを使い、ノイズ除去やローエンドの整音などを行うのがリマスター。基本的に定位(楽器や歌手の位置)の置き換えや音質の変化(過度な低音ブーストなど)は行なわない。これに対して「リミックス」はオリジナルの8トラック・マルチマスターを使ってミックスダウンを行い、ステレオ用2chマスターを作るということになる。今回のプロジェクトでは、アウトテイクの23曲を含め、全40曲のミックスダウンが行われた。また「アビー・ロード」オリジナル16曲は5.1chサラウンドとドルビーアトモスのためのミックスが続けられた。これだけでも途方もない作業であることが想像できる。
『サージェント・ペパーズ』と並び、ビートルズの最高傑作と言う人も多い作品。リミックスのプロデューサーを務めたジャイルズ・マーティンは、「2019 ステレオ・ミックス」の作業をどう進めていったのか。またリミックスにどんな機材を使用したのか。先日行った電話インタビューでは、そうした詳細を含めていねいに答えてくれた。
ちなみに1969年当時、8トラック・マルチ・レコーダーで全曲を録音するのはビートルズにとって初めてのことだった。EMIスタジオの調整卓が真空管からソリッドステートに替わるという時代の変わり目にもあたったこの音源について、ジャイルズ自身がどう感じたかも述べてくれた。
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