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公開日 2022/12/06 18:21
中核技術領域は「センシング」「AI」「デジタル仮想空間」
ソニー、社内技術交換会を社外に初公開。PS VR2やaiboなどソニー製品を支える先進技術を披露
編集部:小野佳希
ソニーは、グループ横断の技術交換会である「Sony Technology Exchange Fair 2022(STEF 2022)」を開催。ソニーの事業を支えていくテクノロジーを生み出すための研究開発に関する基本方針を打ち出すとともに、PS VR2を支える技術など、イベントで行われている技術展示の一部を社外に初公開した。
「STEF」は、1973年よりソニーグループ内で毎年開催されている社内技術交換会。今年、開催50回目の節目を迎えたことを記念し、技術展示の一部が社外に初公開された。特設ウェブサイト(https://www.sony.com/ja/SonyInfo/technology/activities/STEF2022/)をオープンし、展示内容を一般に公開している。
ソニーグループ会長兼社長CEOの吉田憲一郎氏は「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ことがソニーのPurpose(存在意義)であると改めて説明。執行役専務兼CTOの北野宏明氏も、「我々の文明を進歩させ、惑星を持続可能にする」ことがソニーグループのR&D(研究開発)におけるミッションであると紹介。
これに込めた思いや、ソニーの事業を将来に向け大きく展開させていく中核を担う重要な技術領域を、センシング、AI、デジタル仮想空間と定義し、その技術の連携により、ソニーをAIおよびデータドリブンカンパニーとして変革していくと説明した。
そして、こうした技術領域に注力するため、研究開発体制を強化すると説明。2020年に設立した「株式会社ソニーAI」を母体とし、革新的な研究を実施するとともに、大規模AIモデルの開発を主導する研究開発組織として「Sony Research」を設立するという。
また、グループ全体の基盤技術の研究開発等を行い、迅速に各事業部門と連携して技術展開等を行う「Technology Infrastructure Center」も設立。さらに、既存の事業では活用しにくい研究開発の成果やさまざまなアイデアを、ソニーグループ内外と連携し社会実装・事業化することを目指す研究営業部門も設立する。
また、ソニーのR&Dセンターの中で、各事業会社に特化した研究開発のテーマや、各事業会社が今後戦略的に強化したい領域の研究テーマを各事業会社へと移管。その研究開発を加速させるという。
「STEF 2022」では、昨今、感動が生まれる場所がバーチャルへと拡張していることから「フィジカルとバーチャルがシームレスにつながる」をテーマに技術展示を実施。「フィジカルの世界をとらえる」「デジタルプロセッシング」「フィジカルに還元する」という3つの軸で、17点の技術や取り組みを披露している。
例えば「フィジカルの世界をとらえる」の展示では、VTuber等で手や指の滑らかな動きを実現することにつながる、深度情報を活用したソフトウェア開発キット「ToF AR」や、自動撮影システム・カメラロボットの「Virtual Recording System」、情動分析によりオーディエンスが求めるコンテンツ制作を支援するという映画コンテンツ評価システム「VX -Viewing eXperience」などを紹介。
「デジタルプロセッシング」分野では、ゲーム「グランツーリスモ」の人間のチャンピオンをも凌駕したという自律型AIエージェント「GTソフィー(Gran Turismo Sophy)」などを展示。また、aiboとpoiqという自律型エンタテインメントロボットがクラウド上のAIを利用して協調動作することで、現在の「ロボットと人」というコミュニケーションだけでなく、人を取り巻く複数のロボットが相互作用する未来を提示するなどもしている。
「フィジカルに還元する」分野は、データを活用し、現実空間とバーチャル空間の両方でリアリティのある体験を再現可能にする映像や音響、インタラクションに関する技術を集めた展示。
例えば、PlayStation VR2の没入感を支える「3Dセンシング技術」および「新しい描画技術」の展示では、ヘッドトラッキングとプレイエリアの自動推定機能や、ユーザーが見ている箇所のみの解像度を高めることで、全体の描画負荷を上げることなく映像品質を向上させることができる技術「Foveated rendering」などを紹介している。
また、サッカーのワールドカップでも一部で話題を集めた判定技術「ホークアイ」を、裸眼3Dが可能な「空間ディスプレイ」と組み合わせる提案も。競技中の全てのプレーを「SkeleTRACK」技術でデータ化し、そのデータをもとにバーチャル空間上でプレーを映像化する「HawkVISION」によって、カメラの位置に制限されない、自由な視点からプレーを可視化する。
そして、SkeleTRACKとHawkVISIONで再現したプレー映像を、空間再現ディスプレイで再生。これによって、試合がまるで目の前で行われているかのような、立体感のある視聴体験を実現するという。
特設サイトでは、各技術の紹介ビデオや特別講演の動画なども公開中。一般ユーザーも登録等不要で閲覧できる。NHK BSプレミアムの技術開発エンタテインメント番組「魔改造の夜」にソニーグループ社員が「Sニー」として出演した際の舞台裏なども紹介している。
■ソニーの事業展開、中核となる技術領域は「センシング」「AI」「デジタル仮想空間」
「STEF」は、1973年よりソニーグループ内で毎年開催されている社内技術交換会。今年、開催50回目の節目を迎えたことを記念し、技術展示の一部が社外に初公開された。特設ウェブサイト(https://www.sony.com/ja/SonyInfo/technology/activities/STEF2022/)をオープンし、展示内容を一般に公開している。
ソニーグループ会長兼社長CEOの吉田憲一郎氏は「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ことがソニーのPurpose(存在意義)であると改めて説明。執行役専務兼CTOの北野宏明氏も、「我々の文明を進歩させ、惑星を持続可能にする」ことがソニーグループのR&D(研究開発)におけるミッションであると紹介。
これに込めた思いや、ソニーの事業を将来に向け大きく展開させていく中核を担う重要な技術領域を、センシング、AI、デジタル仮想空間と定義し、その技術の連携により、ソニーをAIおよびデータドリブンカンパニーとして変革していくと説明した。
そして、こうした技術領域に注力するため、研究開発体制を強化すると説明。2020年に設立した「株式会社ソニーAI」を母体とし、革新的な研究を実施するとともに、大規模AIモデルの開発を主導する研究開発組織として「Sony Research」を設立するという。
また、グループ全体の基盤技術の研究開発等を行い、迅速に各事業部門と連携して技術展開等を行う「Technology Infrastructure Center」も設立。さらに、既存の事業では活用しにくい研究開発の成果やさまざまなアイデアを、ソニーグループ内外と連携し社会実装・事業化することを目指す研究営業部門も設立する。
また、ソニーのR&Dセンターの中で、各事業会社に特化した研究開発のテーマや、各事業会社が今後戦略的に強化したい領域の研究テーマを各事業会社へと移管。その研究開発を加速させるという。
■PS VR2やaiboなどソニー製品を支える先進技術。「魔改造の夜」舞台裏も
「STEF 2022」では、昨今、感動が生まれる場所がバーチャルへと拡張していることから「フィジカルとバーチャルがシームレスにつながる」をテーマに技術展示を実施。「フィジカルの世界をとらえる」「デジタルプロセッシング」「フィジカルに還元する」という3つの軸で、17点の技術や取り組みを披露している。
例えば「フィジカルの世界をとらえる」の展示では、VTuber等で手や指の滑らかな動きを実現することにつながる、深度情報を活用したソフトウェア開発キット「ToF AR」や、自動撮影システム・カメラロボットの「Virtual Recording System」、情動分析によりオーディエンスが求めるコンテンツ制作を支援するという映画コンテンツ評価システム「VX -Viewing eXperience」などを紹介。
「デジタルプロセッシング」分野では、ゲーム「グランツーリスモ」の人間のチャンピオンをも凌駕したという自律型AIエージェント「GTソフィー(Gran Turismo Sophy)」などを展示。また、aiboとpoiqという自律型エンタテインメントロボットがクラウド上のAIを利用して協調動作することで、現在の「ロボットと人」というコミュニケーションだけでなく、人を取り巻く複数のロボットが相互作用する未来を提示するなどもしている。
「フィジカルに還元する」分野は、データを活用し、現実空間とバーチャル空間の両方でリアリティのある体験を再現可能にする映像や音響、インタラクションに関する技術を集めた展示。
例えば、PlayStation VR2の没入感を支える「3Dセンシング技術」および「新しい描画技術」の展示では、ヘッドトラッキングとプレイエリアの自動推定機能や、ユーザーが見ている箇所のみの解像度を高めることで、全体の描画負荷を上げることなく映像品質を向上させることができる技術「Foveated rendering」などを紹介している。
また、サッカーのワールドカップでも一部で話題を集めた判定技術「ホークアイ」を、裸眼3Dが可能な「空間ディスプレイ」と組み合わせる提案も。競技中の全てのプレーを「SkeleTRACK」技術でデータ化し、そのデータをもとにバーチャル空間上でプレーを映像化する「HawkVISION」によって、カメラの位置に制限されない、自由な視点からプレーを可視化する。
そして、SkeleTRACKとHawkVISIONで再現したプレー映像を、空間再現ディスプレイで再生。これによって、試合がまるで目の前で行われているかのような、立体感のある視聴体験を実現するという。
特設サイトでは、各技術の紹介ビデオや特別講演の動画なども公開中。一般ユーザーも登録等不要で閲覧できる。NHK BSプレミアムの技術開発エンタテインメント番組「魔改造の夜」にソニーグループ社員が「Sニー」として出演した際の舞台裏なども紹介している。
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