元来、在宅ワークスタイルが中心だった筆者も、新型コロナウィルスによるパンデミックの影響を避けるため、長い時間座り続けても疲れにくいゲーミングチェア、ビデオ会議の通話音声を高品位化するためのUSBマイクなどを、少しずつ身の回りに揃えて、快適な仕事場づくりに邁進してきた。

平時には、外出を伴う取材機会も多くあったため、原稿の執筆や写真、動画の編集には主にノートPCを活用してきた。しかし、もしも今以上に仕事の効率が上がるのであれば、画面の大きなディスプレイを導入してみたいと考えていたところ、BenQ（ベンキュー）のデザイナーモニター“PDシリーズ”「PD2725U」を試す機会を得た。本機の実力に様々な角度から迫ってみたい。

本機はIPS方式の27型ワイド4K液晶パネルを採用したPCディスプレイ。映像の輝度ムラを抑えてユニフォーミティを高める独自の高画質化技術や、VESAのDisplay HDR規格である「Display HDR 400」に準拠し、Rec.709を100%、DCI-P3を95%カバーする色域など、注目ポイントが目白押しだ。

また、筆者の目下のメインマシンであるMacBook Airとケーブル1本で直結できるThunderbolt 3端子を備えるなど、最先端のデジタルインターフェースをずらりと揃えた拡張性の高さも見逃せない。

しかもHDMI 2.0端子も2基搭載しているので、Apple TV 4Kを接続すればデスクトップシアターも楽しめそうだ。本機は内蔵スピーカーも備えているが、HomePod miniなどを加え、リッチな環境へグレードアップしてみたい等々、本機を使い倒すための計画が膨らんできて止まない。

筆者の家族もまた普段から仕事にMacを使うデザイナーなので、自宅のシェアスペースに本機を導入し、互いに必要な時にMacをつないで仕事に使えたらとても満足できる買い物になりそうだ。

とはいえ、家族と一緒に使うのであれば、あまりデスクトップ周辺を自分好みに染めてしまうと不評を買いそうだ。しかし本機はデザインがとてもシンプルで無駄がなく、Appleデバイスにもよくマッチするため、その心配も杞憂に終わるだろう。取り急ぎ、仕事部屋のデスクに設置して様子をみたが、家族の反応は上々だ。