公開日 2023/07/06 06:30
新作からリマスター盤まで、多くのアーティストがリリースして賑わいを見せているアナログレコード。そんななか、好きなアーティストのアナログレコードを買ってはみたけれど、プレーヤーの購入はもう少し先と考えているユーザーも多いだろう。
昨今は、フォノイコライザーアンプが内蔵されアクティブスピーカーなどと繋げてシンプルなシステムで再生できる使いやすいモデルや、Bluetooth内蔵でワイヤレスのヘッドホンやスピーカーでも楽しめるモデルが登場している。単品コンポーネントを組み合わせる聴き方はもちろん、手持ちの機器とも組み合わせやすいモデルが多数増えてきている。
そこで本稿では、“初めてのアナログプレーヤー” として比較的に購入しやすいモデルを厳選してご紹介する。入門者をはじめ、これからアナログレコードを楽しみたいと考えているユーザーにオススメしたい、全5モデルのアナログプレーヤーのクオリティレビューをお届けする。ぜひ購入の一助にしていただければ幸いだ。
竹材製トップパネルやオーガニックコットン使用のファブリック素材をあしらったボディが印象的なHouse of Marley(ハウス・オブ・マーリー)のプレーヤー。ブランド名の “Marley” とは、もちろんレゲエの神様であるボブ・マーリーから取られたものだ。
オーディオテクニカ製のカートリッジが取り付けられており、なおかつフォノイコライザーアンプ内蔵なので、針圧調整をするだけで手軽に始められる。また、Bluetooth接続にも対応。回転数の微調整をトップパネルから行えるほか、USB接続にてレコード音源をデジタル化、ステレオミニのヘッドホン端子も搭載するなど、多機能性も嬉しい。
迫力と温かみがあり前に張り出すサウンド
温かみがありつつ音が前に張り出すような迫力あるサウンドを楽しむことができる。エレクトロポップでは、弾みある低音と程よくにぎやかなハイハットの音が、音楽を楽しげに演出。ロックも、温かみのあるサウンドを基調としながらも、ボーカルは軽快に張り出し、ドラムのシンバルがしっかりとビートをきかせたノリの良い再生が爽快だ。
ジャズではブラスの重なりが密度高く、ピアノも潤いを帯び滑らかで快適。クラシックでも弦楽器がしっとり温もりある質感で心地がよく、ホールの奥行き感も十分に感じられる見通しの良さがある。オールマイティかつ、コストパフォーマンスに優れる内容となっている。
オーディオテクニカは、アナログレコード再生用カートリッジからスタートした老舗的存在で、プレーヤー分野では購入しやすいエントリーグレードを得意とする。本機は、同社ラインナップの中でも「フルオート再生可能」なことが最大の特徴で、レコード盤をセットして本体前面ボタンをプッシュするだけで再生がスタートし、片面の再生が終わると自動的にアームが元の位置に戻るというワンタッチ動作の優れもの。
レコード再生の作法に不安を感じる方も、安心して扱うことができる。フォノイコライザーアンプ内蔵、Bluetooth接続可能で手軽ながらも、カートリッジを取り付けるパーツのシェルが着脱式なので、カートリッジ交換も簡単に楽しめる。
繊細で明晰さが特徴で落ち着きのある表現
サウンド面は、オーディオテクニカらしい繊細な描写が楽しめるプレーヤーとなっている。ポップスは、その繊細さが活きて特に女性ボーカルとの相性が白眉で、歌声の細かい表情が明快に浮かび上がる。ロックでは、迫力よりも一歩引いた客観的な視点で音楽を楽しませ、俯瞰的に全体を捉えることができる。
クラシックやジャズなどのアコースティックソースは、楽器の姿がディテール豊かに再現されるとともに、演奏の強弱もしっかりと再現される明晰さが魅力的だ。管楽器は息の吹き込み加減や運指が明瞭で、洗練されたサウンドを楽しめる。迫力や勢いよりも、明晰さや落ち着いたサウンドを求める方にオススメだ。
Bluetoothヘッドホンやスピーカーで楽しめるモデルも登場!
「初めてのアナログプレーヤー」にオススメ!5万円未満で買えて簡単に使える厳選5モデルをチェック
生形三郎■簡単に楽しめる“初めてのアナログプレーヤー”
新作からリマスター盤まで、多くのアーティストがリリースして賑わいを見せているアナログレコード。そんななか、好きなアーティストのアナログレコードを買ってはみたけれど、プレーヤーの購入はもう少し先と考えているユーザーも多いだろう。
昨今は、フォノイコライザーアンプが内蔵されアクティブスピーカーなどと繋げてシンプルなシステムで再生できる使いやすいモデルや、Bluetooth内蔵でワイヤレスのヘッドホンやスピーカーでも楽しめるモデルが登場している。単品コンポーネントを組み合わせる聴き方はもちろん、手持ちの機器とも組み合わせやすいモデルが多数増えてきている。
そこで本稿では、“初めてのアナログプレーヤー” として比較的に購入しやすいモデルを厳選してご紹介する。入門者をはじめ、これからアナログレコードを楽しみたいと考えているユーザーにオススメしたい、全5モデルのアナログプレーヤーのクオリティレビューをお届けする。ぜひ購入の一助にしていただければ幸いだ。
■House of Marley「STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE」
竹材製トップパネルやオーガニックコットン使用のファブリック素材をあしらったボディが印象的なHouse of Marley(ハウス・オブ・マーリー)のプレーヤー。ブランド名の “Marley” とは、もちろんレゲエの神様であるボブ・マーリーから取られたものだ。
オーディオテクニカ製のカートリッジが取り付けられており、なおかつフォノイコライザーアンプ内蔵なので、針圧調整をするだけで手軽に始められる。また、Bluetooth接続にも対応。回転数の微調整をトップパネルから行えるほか、USB接続にてレコード音源をデジタル化、ステレオミニのヘッドホン端子も搭載するなど、多機能性も嬉しい。
迫力と温かみがあり前に張り出すサウンド
温かみがありつつ音が前に張り出すような迫力あるサウンドを楽しむことができる。エレクトロポップでは、弾みある低音と程よくにぎやかなハイハットの音が、音楽を楽しげに演出。ロックも、温かみのあるサウンドを基調としながらも、ボーカルは軽快に張り出し、ドラムのシンバルがしっかりとビートをきかせたノリの良い再生が爽快だ。
ジャズではブラスの重なりが密度高く、ピアノも潤いを帯び滑らかで快適。クラシックでも弦楽器がしっとり温もりある質感で心地がよく、ホールの奥行き感も十分に感じられる見通しの良さがある。オールマイティかつ、コストパフォーマンスに優れる内容となっている。
■AUDIO-TECHNICA「AT-LP3XBT BK」
オーディオテクニカは、アナログレコード再生用カートリッジからスタートした老舗的存在で、プレーヤー分野では購入しやすいエントリーグレードを得意とする。本機は、同社ラインナップの中でも「フルオート再生可能」なことが最大の特徴で、レコード盤をセットして本体前面ボタンをプッシュするだけで再生がスタートし、片面の再生が終わると自動的にアームが元の位置に戻るというワンタッチ動作の優れもの。
レコード再生の作法に不安を感じる方も、安心して扱うことができる。フォノイコライザーアンプ内蔵、Bluetooth接続可能で手軽ながらも、カートリッジを取り付けるパーツのシェルが着脱式なので、カートリッジ交換も簡単に楽しめる。
繊細で明晰さが特徴で落ち着きのある表現
サウンド面は、オーディオテクニカらしい繊細な描写が楽しめるプレーヤーとなっている。ポップスは、その繊細さが活きて特に女性ボーカルとの相性が白眉で、歌声の細かい表情が明快に浮かび上がる。ロックでは、迫力よりも一歩引いた客観的な視点で音楽を楽しませ、俯瞰的に全体を捉えることができる。
クラシックやジャズなどのアコースティックソースは、楽器の姿がディテール豊かに再現されるとともに、演奏の強弱もしっかりと再現される明晰さが魅力的だ。管楽器は息の吹き込み加減や運指が明瞭で、洗練されたサウンドを楽しめる。迫力や勢いよりも、明晰さや落ち着いたサウンドを求める方にオススメだ。
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