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公開日 2023/05/12 06:30
【第62回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

「母の日」に観たい!オダギリジョー×樹木希林で送る母子の絆を描いた感動作

ミヤザキタケル
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2007年公開の『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』をご紹介します!

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(2007年・日本)
(配信:U-NEXT /hulu dTV)

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』DVD 発売中 発売元:バップ (C)2007「東京タワー〜o.b.t.o.」製作委員会

今では俳優としても活躍するリリー・フランキーの自伝的ベストセラー小説を映画化。オカン(樹木希林)に女手ひとつで育てられたボク(オダギリジョー)は、東京の美大をなんとか卒業するものの、仕事にも就かず、仕送りに頼り、自堕落な生活を送っていた。数年後、イラストレーターとしての道が拓け、ようやく自分の道を見出すことができた矢先、オカンが癌に侵されていることが発覚する…。

その関係性や積み重ねてきた時間は人それぞれに異なれど、誰にでも等しく訪れる親との別れ。それが分かっていればこそ、映し出されるのが見ず知らずの母子の姿であろうとも、彼らを通して、在りし日の自身の姿を、母親と過ごした日々を、今ある関係性を、いつか訪れる別れの日を、思い浮かべずにはいられない。ボクを演じるオダギリジョー、オカンを演じる樹木希林、その名演だけでも見応え十分であるが、脇を固める俳優陣が隅から隅まで超豪華な点も要チェック。

親と仲が良い人も不仲な人も、親孝行できた人もできなかった人も、「母の日」を迎えるこの機会に是非本作をご覧ください。そして、今も母親が身近にいてくれるのであれば、日頃の感謝を口にして伝えてみるのは如何でしょう。

(C)2007「東京タワー〜o.b.t.o.」製作委員会
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

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