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スペシャルインタビュー

来場者数・受注総額ともに記録を達成 − 「IFA2012」の成果をハイテッカー氏が語る

公開日 2012/10/12 20:33 インタビュー:Phile-web編集部
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来場者数、期間中の受注総額ともにまた新しいレコードを打ち立てた「IFA2012」。今年のイベントの総評を、メッセ・ベルリン社 IFAグローバル統括本部長のイエンズ・ハイテッカー氏に訊ねた。

テクノロジーからライフスタイル中心の展示へ

− まずは今年の「IFA2012」のインプレッションからお聞かせ下さい。
ハイテッカー氏(以下 敬称略):今年も世界的な経済環境が厳しいと言われている中で、イベント史上最大規模の驚くべき集客と、会期中受注総額38億ユーロという記録を達成できました。

メッセ・ベルリン社 取締役 IFAグローバル統括本部長 イエンズ・ハイテッカー氏

トレードビジターの皆様からは、イベントに出展されていた新製品の数が予想以上に多かったという、ポジティブな反響をいただいています。エレクトロニクス市場も不安定な環境が指摘されてたため、IFAの開幕前には昨年ほど盛り上がらないのでは、という懸念の声が聞こえることもありましたが、蓋を開けてみれば、“イノベーション”を基軸に、またもやIFAが大きなサプライズをお届けしたのではないでしょうか。IFAがグローバルステージに到達したイベントであることを、世界に強く印象づけることができました。

なお、トレードビジターの来場者数は142,300人と、昨年から約7%増加しました。うちドイツ国外からのインターナショナル・トレードビジターは42,800人と、これもまた約11%のアップです。

− ジャーナリストの来場者数も増えましたか。
ハイテッカー:そうですね。今年も非常に多くのジャーナリストの皆様に来場いただきました。国際化も顕著です。通信分野・モバイルも含めた、つながるエレクトロニクスのソリューションが一望できるイベントは、世界でもIFAだけです。エレクトロニクスの総合展示会として、ジャーナリストの皆様には見逃すことのできないイベントであると確信しています。

イベントの本開催前に実施される、2日間のプレスイベントも好評です。世界各国のジャーナリストが集まり、互いに情報交換できる場としても活用いただいています。主催側、出展社からの一方的な情報発信を受けるだけでなく、IFAを中心にジャーナリストの皆様がつながり、コミュニティができることで、イベントのムードが活気づいて、情報の伝達も促進されます。このような良い効果が生まれて「IFAは注目すべき、見逃せないショーだ」というメッセージが、自然とグローバルに広がっていくことの大切さを実感しています。

− 今年はスマートフォンやタブレットなど、モバイル・通信分野の出展も賑わいました。IFAの変化を感じますか。
ハイテッカー:確かに、コミュニケーションデバイスの多様化と高機能化にはこれまで以上にスポットが当たっていますね。IFAの特徴は、単品として、スマートフォンやタブレットといった製品のイノベーションが見渡せるだけでなく、他のAV機器とつながるライフスタイルを体験できることです。私の印象では特に日本のメーカーがご出展されていたブースで、タブレットやスマートホンなど、既存のオーディオ・ビジュアル製品とのコネクティビティが上手に、多角度から紹介されていたと感じました。

− これほどまでにIFAが成功を達成してきた秘訣は何でしょうか。
ハイテッカー:私たち主催者は、IFAを成功に導くためにチームとして一体になりながら、出展していただく皆様にはイベントの効果を最大化していただけるように、そして来場いただくすべての皆様に、魅力あるイベントだったと実感いただけるよう、発展のため全力を尽くしています。

IFAはグローバルなイベントなので、会場には異なる国々、文化圏から大勢の人々が集まってきます。皆様からの意見をきめ細やかにヒアリングして、イベントをより良いものにしていくことが大切です。IFAに関わるすべての方々とのコミュニケーションに、じっくりと時間をかけて取り組んできたことが、今日の成功の背景にあると考えています。

出展社の皆様はテクノロジー中心の展示から、人々の生活を豊かにしていくライフスタイルを見せる展示に方向を切り替えつつあるように感じていますが、このことによって、来場者はエレクトロニクスの魅力を直感的に体感することができます。「この製品や技術で、こんなことができるのでは?こんなことをしてみたい」というコンシューマーの夢を叶えようとする情熱が、成長のための牽引力になると信じています。私たちIFAの主催者も、皆さんとともに情熱をもって、これからもイノベーションを提案していきたいと思います。


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