<IFA>テクニクスキーマンに訊く:アナログプレーヤーなど新製品詳細と今後の展開
既報のとおり、テクニクスは「IFA2015」にて新製品4機種を発表。アナログプレーヤーの開発予告も行った(関連ニュース)。
昨年のIFAにて華々しく“新生”を遂げてから約1年。2015年はブランド誕生50年という節目の年でもある。新製品に込めた思いをうかがうとともに、この1年の手応えや今後の展望について、テクニクス事業推進室 室長の小川理子氏とチーフエンジニアの井谷哲也氏に、山之内 正氏がインタビューした。
― 昨年のブランド復活以来、日本での再導入はうまくいっているように感じていますが、ここドイツなど海外ではいかがでしょうか?
小川氏:日本と欧州はスピード感が少し違うように感じています。やはり欧州の方々は商品をじっくりとご覧になりますから。今はひとつひとつ丁寧に間口を開拓しているところですが、関係性の構築は非常に上手くいっていると思います。
― 実際の製品への反応はいかがですか?
小川氏:特にドイツでは、雑誌のエディターの方々から「SB-R1」などがほぼパーフェクトに近い高評価をいただいています。
― そこまでの評価が雑誌で出てくるのは滅多にないことですよね。
小川氏:ええ。そうおっしゃっていました。今まで日本のスピーカーが欧州で評価されるのはなかなか難しかったと思いますので、自信に結びつきました。まだまだ7合目くらいではありますが、1年かけてようやくこういうところまで来られたなと感じています。
― 今回発表された新製品を見て、よくこの1年間でここまでの準備をされて、次のステップへの出発をするところまで来たなと、大変驚いています。製品開発の準備をする期間としては1年はとても短いですよね。まずは新シリーズであるGrandクラスの製品について、特徴と狙いを教えていただけますか。
小川氏:リローンチ以降多くのお客様からReferenceクラスとPremiumクラスの中間にあたるハイファイ製品が欲しいというお声をいただいていました。我々としても、テクニクスをラグジュアリーなオーディオブランドとして定着させるために、その部分はやはり必要だろうと考えていましたので、今回のリリースに至りました。
ラインナップとしては、我々がいちばん得意としているアンプ技術とネットワークプレーヤーを融合させた「SU-G30」、そして新領域であるリッピングサーバー「ST-G30」です。
昨年色々なお店を見せていただいたところ、手持ちのCDをライブラリとして整理して、快適に良い音で楽しみたいというニーズは非常に多く、ディーラーさんがリッピングサービスを行っている例もあることが分かりました。そこでオーディオメーカーとして、本当に良いリッピングサーバーをリリースすることは我々の使命ではないかと考えて企画致しました。
― 技術的特徴としては、G30シリーズは両者間の接続方法にネットワークではなくUSBを選ばれていますね。この理由はなんだったのでしょうか。
井谷氏:我々はデジタルのシステムにおいていかに伝送路のジッターを減らすかに注力してきました。DLNAを経由して一旦ルーターを通してしまうと、様々な問題が発生するなと。ならば両者はUSBで接続するようにすれば、我々の手の中でジッター制御ができるので、音質的にも非常に有利なのではと考えました。実際にやってみてもやはりそうでしたね。USBに対するジッターケアとしては、DIGAで培ったUSBパワーコンディショナーを搭載しています。なのでG30シリーズをペアで使っていただくといちばん良い環境で音楽が楽しめると思います。両者を統合して使えるよう、操作アプリのアップデートも準備しています。
― 他社製のUSB-DACと接続しても、もちろん使えるのですよね?
井谷氏:はい。主要他社製品とはこれから接続検証を行う予定です。
― 伝送時の様々な問題を解決する方法としては、一体型にするという考え方もあったと思うのですが。
井谷氏:そうですね。ただ今回は商品コンセプトとして、電気回路だけに特化したものとストレージと分けようということで、セパレートにしました。
昨年のIFAにて華々しく“新生”を遂げてから約1年。2015年はブランド誕生50年という節目の年でもある。新製品に込めた思いをうかがうとともに、この1年の手応えや今後の展望について、テクニクス事業推進室 室長の小川理子氏とチーフエンジニアの井谷哲也氏に、山之内 正氏がインタビューした。
― 昨年のブランド復活以来、日本での再導入はうまくいっているように感じていますが、ここドイツなど海外ではいかがでしょうか?
小川氏:日本と欧州はスピード感が少し違うように感じています。やはり欧州の方々は商品をじっくりとご覧になりますから。今はひとつひとつ丁寧に間口を開拓しているところですが、関係性の構築は非常に上手くいっていると思います。
― 実際の製品への反応はいかがですか?
小川氏:特にドイツでは、雑誌のエディターの方々から「SB-R1」などがほぼパーフェクトに近い高評価をいただいています。
― そこまでの評価が雑誌で出てくるのは滅多にないことですよね。
小川氏:ええ。そうおっしゃっていました。今まで日本のスピーカーが欧州で評価されるのはなかなか難しかったと思いますので、自信に結びつきました。まだまだ7合目くらいではありますが、1年かけてようやくこういうところまで来られたなと感じています。
― 今回発表された新製品を見て、よくこの1年間でここまでの準備をされて、次のステップへの出発をするところまで来たなと、大変驚いています。製品開発の準備をする期間としては1年はとても短いですよね。まずは新シリーズであるGrandクラスの製品について、特徴と狙いを教えていただけますか。
小川氏:リローンチ以降多くのお客様からReferenceクラスとPremiumクラスの中間にあたるハイファイ製品が欲しいというお声をいただいていました。我々としても、テクニクスをラグジュアリーなオーディオブランドとして定着させるために、その部分はやはり必要だろうと考えていましたので、今回のリリースに至りました。
ラインナップとしては、我々がいちばん得意としているアンプ技術とネットワークプレーヤーを融合させた「SU-G30」、そして新領域であるリッピングサーバー「ST-G30」です。
昨年色々なお店を見せていただいたところ、手持ちのCDをライブラリとして整理して、快適に良い音で楽しみたいというニーズは非常に多く、ディーラーさんがリッピングサービスを行っている例もあることが分かりました。そこでオーディオメーカーとして、本当に良いリッピングサーバーをリリースすることは我々の使命ではないかと考えて企画致しました。
― 技術的特徴としては、G30シリーズは両者間の接続方法にネットワークではなくUSBを選ばれていますね。この理由はなんだったのでしょうか。
井谷氏:我々はデジタルのシステムにおいていかに伝送路のジッターを減らすかに注力してきました。DLNAを経由して一旦ルーターを通してしまうと、様々な問題が発生するなと。ならば両者はUSBで接続するようにすれば、我々の手の中でジッター制御ができるので、音質的にも非常に有利なのではと考えました。実際にやってみてもやはりそうでしたね。USBに対するジッターケアとしては、DIGAで培ったUSBパワーコンディショナーを搭載しています。なのでG30シリーズをペアで使っていただくといちばん良い環境で音楽が楽しめると思います。両者を統合して使えるよう、操作アプリのアップデートも準備しています。
― 他社製のUSB-DACと接続しても、もちろん使えるのですよね?
井谷氏:はい。主要他社製品とはこれから接続検証を行う予定です。
― 伝送時の様々な問題を解決する方法としては、一体型にするという考え方もあったと思うのですが。
井谷氏:そうですね。ただ今回は商品コンセプトとして、電気回路だけに特化したものとストレージと分けようということで、セパレートにしました。