欧州では曲面型テレビ人気が上昇
<IFA>“次のブラビア”戦略をソニーVPに直撃。HDR対応+有機EL採用は?
■BRAVIAのテレビ戦略をソニービジュアルプロダクツに直撃
IFA 2015において、ソニーが“BRAVIA”関連で行っている展示は、「X90Cシリーズ」として75/65/55型の3モデルが公開されていたほか、日本では未導入の曲面型液晶テレビ「S8505C」など、欧州向けモデル群も登場していた(関連ニュース)。HDR対応を中心とした高画質技術の展示に加え、欧州市場で人気の壁掛けスタイルも訴求するなど、現地に根ざした内容でアピールしている。
4K有機ELテレビやUltra HD Blu-rayの展示があった他社ブースと比べると、ある意味で控えめとも言える展示内容だったが、同社では今回の手応えと今後のテレビ戦略についてどのように見ているのか。ソニービジュアルプロダクツ(株)企画マーケティング部門 商品企画部 統括部長の長尾和芳氏に話を伺った。
■欧州のプレミアムゾーンでは曲面型テレビの人気が上昇
−− IFA 2015におけるソニーブースのBRAVIA展示の中では、曲面型液晶テレビ「S8505C」が大々的に露出されていました。欧州における曲面型モデルの手応えを教えて下さい。
長尾和芳氏(以下、長尾): 欧州では、昨年からプレミアムゾーンの曲面型液晶テレビの需要が増してきています。これはサムスンさんなど各社が、曲面型モデルのラインナップを拡大した成果でもあるでしょう。デザイン性の面から欧州の方には好まれているようです。今回発表させていただいたS8505Cも、まだ導入を始めた直後ですが、反応は良いですね。
−− 現在、ソニーの曲面型モデルは、ソニー製テレビ全体のうち、どの程度の割合になっているのでしょうか。
長尾: ソニーの曲面型液晶テレビは地域特性モデルで、展開している地域は欧州と一部アジアです。ソニーとしてメインのラインである「X9000」と「8500」はフラットモデルでもあり、曲面型の割合はまだ非常に少ない状況です。なお、デザイン志向の製品が好まれる欧州では特にそうなのですが、曲面型は基本的に人によって好き嫌いが分かれます。曲面型が好きという人は好き、嫌いという人は嫌い、あるいは壁掛けを考えている人は好まないなど、ユーザーによって好みが分かれる製品ですね。
−− 続いて4Kテレビについてお尋ねします。欧州を含めて4Kテレビが浸透してきていることを実感します。ソニー製品のうち4Kテレビは何割に達しましたか? あるいは現時点での目標などはありますでしょうか。
長尾: 現在のテレビ市場全体における4Kモデルの割合は、台数ベースで10%程度です。新興国を中心に展開されるフルHDの小型モデルなどもあるので、やはりフルHD機はまだ多いのですが、それでも年々4Kの比率が上がっている傾向です。ただし、4Kの中でも低価格化が進んでいまして、低価格モデルには「4Kと呼べるかどうか程度のモデル」も存在するのが実情ですね。
ソニーのBRAVIA戦略としては、そうした低価格化の波には乗らずに、地域ごとの状況に合わせてインチ別・価格別に製品を設定し、4Kの中でのプレミアムゾーンを定義して展開します。お客様にとって「2Kからアップグレードしたと実感できるモデルを投入していく」というのがソニーの戦略です。
IFA 2015において、ソニーが“BRAVIA”関連で行っている展示は、「X90Cシリーズ」として75/65/55型の3モデルが公開されていたほか、日本では未導入の曲面型液晶テレビ「S8505C」など、欧州向けモデル群も登場していた(関連ニュース)。HDR対応を中心とした高画質技術の展示に加え、欧州市場で人気の壁掛けスタイルも訴求するなど、現地に根ざした内容でアピールしている。
4K有機ELテレビやUltra HD Blu-rayの展示があった他社ブースと比べると、ある意味で控えめとも言える展示内容だったが、同社では今回の手応えと今後のテレビ戦略についてどのように見ているのか。ソニービジュアルプロダクツ(株)企画マーケティング部門 商品企画部 統括部長の長尾和芳氏に話を伺った。
■欧州のプレミアムゾーンでは曲面型テレビの人気が上昇
−− IFA 2015におけるソニーブースのBRAVIA展示の中では、曲面型液晶テレビ「S8505C」が大々的に露出されていました。欧州における曲面型モデルの手応えを教えて下さい。
長尾和芳氏(以下、長尾): 欧州では、昨年からプレミアムゾーンの曲面型液晶テレビの需要が増してきています。これはサムスンさんなど各社が、曲面型モデルのラインナップを拡大した成果でもあるでしょう。デザイン性の面から欧州の方には好まれているようです。今回発表させていただいたS8505Cも、まだ導入を始めた直後ですが、反応は良いですね。
−− 現在、ソニーの曲面型モデルは、ソニー製テレビ全体のうち、どの程度の割合になっているのでしょうか。
長尾: ソニーの曲面型液晶テレビは地域特性モデルで、展開している地域は欧州と一部アジアです。ソニーとしてメインのラインである「X9000」と「8500」はフラットモデルでもあり、曲面型の割合はまだ非常に少ない状況です。なお、デザイン志向の製品が好まれる欧州では特にそうなのですが、曲面型は基本的に人によって好き嫌いが分かれます。曲面型が好きという人は好き、嫌いという人は嫌い、あるいは壁掛けを考えている人は好まないなど、ユーザーによって好みが分かれる製品ですね。
−− 続いて4Kテレビについてお尋ねします。欧州を含めて4Kテレビが浸透してきていることを実感します。ソニー製品のうち4Kテレビは何割に達しましたか? あるいは現時点での目標などはありますでしょうか。
長尾: 現在のテレビ市場全体における4Kモデルの割合は、台数ベースで10%程度です。新興国を中心に展開されるフルHDの小型モデルなどもあるので、やはりフルHD機はまだ多いのですが、それでも年々4Kの比率が上がっている傾向です。ただし、4Kの中でも低価格化が進んでいまして、低価格モデルには「4Kと呼べるかどうか程度のモデル」も存在するのが実情ですね。
ソニーのBRAVIA戦略としては、そうした低価格化の波には乗らずに、地域ごとの状況に合わせてインチ別・価格別に製品を設定し、4Kの中でのプレミアムゾーンを定義して展開します。お客様にとって「2Kからアップグレードしたと実感できるモデルを投入していく」というのがソニーの戦略です。