折原一也がレポート
ソニー新“ブラビア”X9400/9300Cの画質&音質を速攻チェック!
ソニーから本日発表されたブラビア2015年上位モデル「X9400C」「X9300C」。高画質プロセッサー「X1」搭載による画質向上、「ハイレゾ」ロゴ認定まで受けた高音質、そしてソニー初のAndroid TVと注目機能満載で、今年1月のCESで目にして以来、国内発表を心待ちにしていたモデルだ。
今回は専用室にて、4K/HDR映像や筆者の持参したBDなどの映像をじっくりチェックする機会に恵まれたので、ファーストインプレッションをお届けしよう。
高画質プロセッサー「X1」の効果は予想以上
様々な4K映像をより美しく楽しめる
「X9400C」は75型、「X9300C」は65/55型をラインナップ。「X9300C」はバックライトがエッジ型LEDなのに対して、「X9400C」は直下型LED搭載となる。昨今テレビのトレンドは、かつてのコストダウン優先の流れから、上位機種は再び直下型LED搭載に回帰を始めている。X9400Cのみ直下型となるのは、画質面の配慮はもちろんのこと、あまりに大型の画面では側面から光を背後に周り込ませるエッジ型バックライト方式の設計にも限界があるためだ。
今回のX9400/9300Cの画質改善のポイントの一つが、4K高画質プロセッサー「X1」の搭載だ。発表会と事前説明会ではネットや放送、ビデオカメラ、デモ映像と様々な4Kソースを判別し、それぞれに最適な高画質化処理が有効に働くことをアピールしていた。
X9300Cの実機にて、デモソースで効果のほどを確認すると、「X1」の高画質化処理の効果は予想以上に大きい。YouTubeやNetflixのコンテンツを想定した、解像感甘めの10〜30Mbpsの4K 映像では、ちょうどDVDの映像をフルHDのテレビで超解像処理をかけたように、画面全体を引き締める精細感を出してくれることが確認できた。元々の画質がそこそこ良い4K放送(約36Mbps)を録画した番組でも、昨年までのモデルより輪郭を巧みにエンハンスし、より奥行き感を生み出す。
筆者は4K放送を日常的に視聴しているが、番組ごとに撮影するカメラやその他の条件が異なるため、画質、特に精細感に大きな差があると感じている。地上デジタル放送では超解像を効かせたモードを使うのが当たり前になっているように、4Kが今後メジャー化していく上で焦点になるであろう4Kソースの問題を他社に先駆けてケアしたことに「X1」の先進性が伺える。