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家具として、AVラックとしてのこだわりを聞く

オンキヨーとMASTERWALのコラボで実現した“スタイリッシュなAVラック”「RITMO」とは?

公開日 2016/04/19 10:09 構成:編集部 小澤貴信
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音にもこだわって“オール無垢材”を実現した

このようにRITMOは、家具としてのデザイン性と、AV用としての機能性と音質を両立することを目指した。気になった各ポイントの詳細について、さらに話を聞いてみた。

まず、“オール無垢材”のラックであること。AVラックというとその“音”も当然重要だが、無垢材はその強度、そして自然素材という点で、一般的なAVラックに用いられる突き板より優位と言えるだろう。

「音のことを考えて、素材についてはできる限り無垢材を使って欲しいと伝えました」と上田さんは語る。「価格は当然高くなりますが、スピーカーと同様にまず重要なのは素材です。しかしオール無垢材のラックというのはそもそも少なく、これが実現できたのはMASTERWALさんだったからこそだと思います」。

Gibson Brands Showroom TOKYOでは、RITMOと共に、MASTERWALのテーブルやソファも一緒に展示。リビングに溶け込んだホームシアターを体験することができる

永井さんによれば、こうした“箱物”家具を作る場合、無垢材では反りが起こることから製造が難しく、さらには当然コストの面もあり、突き板を用いるのが一般的とのこと。しかし、本機では振動対策や音の響きを検証した結果、無垢材が最良との答えが導き出された。強度の点では当然、無垢材が有利。また、突き板は基本的に加工ができないが、無垢材は加工が可能で、ユーザーからの細かいオーダーにも答えることができるという。

永井さんは無垢材ならではの魅力についても語ってくれた。「無垢材を使う場合でも、表面に塗装をかけるのが普通です。しかしRITMOではオイルのみで仕上げてあるので、木の手触りが残ります。オイルを塗り直して手入れしながら使い続けていくと、木材の強度も上がっていきます。手間をかけた分、木が答えてくれるのです、この使い込む面白さを、AVファンのみなさんにもきっと楽しんでもらえると思います」。

AVユーザーの要望を満たしつつリビングとの調和を実現するサイズ感

RITMOのサイズはAV用途への細やかな配慮から導き出された。まずは横幅。テレビボードは180cm幅の製品が多いとのことだが、本機では両サイドにトールボーイ型スピーカーを配置したときの収まりの良さを重視して、あえて170cm幅を採用した。

奥行きは、先述の理由で53cmというゆったりとしたサイズ。一般的なリビングだと圧迫感があるのでは、と思われるかもしれないが、背面の配線収納も含めた奥行きなので、ラック自体を背後の壁にぴったりとくっつけることができる。一般的なラックは壁から離して使うので、実質的には数字ほどのスペースはとらないというわけだ。

高さは40cmを超えないのがポイントだという。大型のAVアンプを収納することだけを考えたら、高さはもう少し確保してもいいのだろうが、それだと、テレビを設置したときにの視聴ポイントが上がってしまう。低めのソファに座ってリラックスして見たときにも、首が疲れないテレビの高さを考慮した結果が38cmという高さなのだ。

「フラグシップクラスのAVアンプまで納められるようにサイズを大きくしてしまうと、リビングシアターで良い音をスタイリッシュに楽しんでいただきたいというコンセプトから外れてしまいます。ですから、あえて10万円台クラス以下のAVアンプに対象を絞って、最適なサイズ感を追い込んでいきました」(上田さん)

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