“世界初”機構搭載モデルがリニューアル
人気シリーズ「CKR」第2世代機はどう変わったのか? オーディオテクニカ開発者に聞く
新たに「Sound Realityシリーズ」になった理由とは
―― 「Sound Reality」とはどんなシリーズなのでしょうか?
國分:「Sound Reality」というのは、世の中の「いい音って何?」という問いに対する、オーディオテクニカの答えのひとつなのです。「CKR」の「R」は、もともと「High Resolution」「High Response」「Reproduction of the Original Sound」に由来するものでした。
「高解像度」「高レスポンス」「原音再生」をテーマに掲げ、我々の目指す「いい音」を体現する製品をまとめたシリーズとして、今回「Sound Realityシリーズ」という打ち出し方にしました。ちなみにこのシリーズにはCKRのほか、MSRも含まれています。
―― 「いい音」や「原音再生」というと、モニター調のサウンドを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。実際、この4月に発売された楽器市場向けモデルの「ATH-E40」は、φ12.5mm×2のモニタリング用DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSを搭載していますよね。CKRとEシリーズの違いは何なのでしょうか?
田久保:CKRはリスニング用として「音楽を楽しむ」ために作られているモデルで、Eシリーズは「音を聴くため」に、フラットサウンドを目指して作られているところが大きな違いです。また外観的にも、Eシリーズは装飾性をほとんど省いています。
―― CKR100もE40も目指すサウンドの軸がものすごく違うわけではないですよね。CKR100も方向としてはニュートラルで、低域や高域にポイントを持たせつつ、バランス良く鳴らしてくれるイヤホンだと感じました。
田久保:もともとCKRは、様々な技術検討を重ねた結果、最上位にふさわしいサウンドを実現できるのはプッシュプルドライバーだという結論になったんです。まずCKR10/9に搭載し、その後低域をより出せるように検討を重ねてSOLID BASSシリーズ「ATH-CKS1100」にも投入。そしてモニターにふさわしいフラットサウンドも実現できるということで、E40にも採用することになりました。
―― 様々なサウンドを志向するモデルに搭載されてきたのですね。DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSのポテンシャルの高さがうかがえます。
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