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両社のキーマンに詳細を聞く

機能性とデザインを兼備。オンキヨー/USMのコラボで実現したオーディオラック

公開日 2016/10/26 10:00 編集部:小澤貴信
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耐久性という点では、前述のように1枚のパネルで50kgという耐荷重を実現する。50kgを超える場合でも、サポートバーを追加することで、さらに耐荷重を増やすことが可能だ。なお、万全な組み立てを期すため、製品の組み立てや拡張の作業はUSMのスタッフが行っており、ユーザー自身での組み立ては推奨されていないとのこと。

球形の「ボール」に、金属製ポール「チューブ」をつなぎ合わせていくことで、家具を構成する直方体ができあがっていく

チューブとボールにはクロームメッキが施されているが、これはデザインではなく、耐久性と機能性を考慮した結果として選ばれた仕上げなのだという。

こうした仕様やデザインに男性的な印象を持つかもしれないが、パネルについては14色のカラーバリエーションを用意。レッドやグリーンといったカラフルな色も用意されている。このカラーの選択次第で、シックにもポップにもなる。構成はもちろん、外観も自分のイメージに合わせて選べるわけだ。

そもそもから用意されていたアコースティックシートをオーディオ向けに利用

今回、オンキヨーとUSMのコラボレーションで実現したラックには、特別な仕様が用いられているわけではない。すでに用意されているオプションの範囲で、このオーディオラックが実現された。構成については、オンキヨーの上田さんとUSMの中村さんの間で話し合って、詳細を詰めていったという。

ショールームの様子。手前のテーブルもUSMモジュラーファニチャーでオーダーしたものだ

上田さんは、USMの持ち味を前提にして、オーディオラックとして3つの要素を実現することを目指した説明する。1つめは様々なサイズのオーディオ機器を収納できる設置性の高さ。2つめはケーブル収納を工夫して、配線を目立たせないこと。3つめはアコースティックパネルを用いた音質対策だったという。

アコースティックシートについては、もともとラインナップされていたが、上田氏が「これはオーディオラックにも効果があるのでは」と思いついて試してみたのだという。試聴の結果、その効果が確認できたため採用したのだという。

「欧州を中心に建築がモダンになってくるにつれて、室内で音が必要以上に反射してしまうという事例が増えてきています。また、オープンスペースで働くというワークスタイルが一般的になるにつれて、オフィスのゾーニング(仕切り)にも注目が集まっています。これらを背景に、USMでは吸音効果のあるアコースティック仕様のプロダクトもラインナップしていいます。新たに、連結していくことでゾーンニングのパネルにもなる、フリース素材のUSMプライバシーパネルもラインナップします」(中村さん)

フリース素材によるUSMプライバシーパネル。これを複数組み合わせることで、調音効果のある“間仕切り”が出来上がる


自分のオーディオシステムの発展に合わせてラックを拡張できる

上田氏はUSMモジュラーファニチャーとのコラボレーションを行うにあたり、「なぜこれを今までオーディオユーザーに積極的に伝えていかなかったのだろう」と思ったという。それだけ、USMがオーディオラックに必要な要件をすでに満たしていたということだ。

今回のコラボレーションにを行って、中村氏も新しい可能性を感じたという。「現時点でも、USMモジュラーファニチャーをAVラックとしてお使いいただくケースは多いのですが、テレビ台としての利用が多いです。オーディオ用として紹介するのも、今回のオンキヨーさんとのコラボレーションが初めてで、まだまだ使い方が広がることを実感しました」。

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