Sony Electronics Inc. 奥田利文氏が語る販売戦略
<CES>ソニーの北米戦略、「赤字の止血は終わり成長フェーズに」。米法人幹部・奥田氏が会見
有機ELテレビ“ブラビア”「A1E」やUltra HD Blu-rayプレーヤーを始めとする様々な新製品を2017 International CESで発表したソニー。これらの商品を武器に、北米市場でどう戦っていくのか? 米国法人Sony Electronics Inc.の奥田利文氏が日本人記者団を相手に語るラウンドテーブル会見が行われた。
奥田氏は入社以来約30年、海外の営業畑で活躍し、2014年に現職に着任。昨年のCESでの会見(関連記事)でも語ったように、この3年間で米国市場におけるソニーの営業体制の立て直しに取り組んできた。
まず2014年は、ベストバイにショップインショップを作ってテレビの拡販を図るなど、テレビの販売不振立て直しに着手。続く2015年にはデジタルカメラでのEマウントの訴求、そして2016年にオーディオの再構築に取り組んだという。
そうした活動が功を奏し、「この3年間でかなり利益も改善している」と奥田氏は説明。「過去3年は赤字を止血する構造改革モードだったが、これからは新商品群やネットワークを活用して成長モードにもっていきたい」と語る。
ここの製品ジャンルについて、まずテレビでは「アメリカでは75インチ以上の大型モデルがメインストリームになってきているが、こうした大型・高価格帯ではシェアを取れている」と説明。「恥ずかしい話でもあるのだが、この年末商戦では65インチが品切れを起こすくらいの売れ行きだった」と続けた。
なお、今回発表した有機ELモデル「A1E」については、「たしかにOLEDのニュースバリューはある」とする一方で、「OLEDが最上位にあるから他の液晶モデルは安いものだけでいい、ということではない」と、有機ELだけを前面に出した戦略は採らないとコメント。
「ブラビアのフラグシップは『Z9Dシリーズ』という扱い。明るさでは液晶に分があり、一方でOLEDには黒の表現力、コントラストにメリットがある」とし、「映像エンジンのX1 EXTREMEを売りに『どのテレビも最高画質ですよ』というやり方もあるだろう。アメリカではこちらのほうがよいのではないか」と語る。そして「ユーザーそれぞれのニーズにあったラインナップを揃えていく」とした。
なお、こうしたテレビの売れ行きに連動するようにAVアンプの売上も安定しており、「テレビが4K化し、ドルビーアトモスなどの新しい技術も出てきて市場が活性化している」とコメント。
サウンドバーやWi-Fiスピーカーも市場が好調だとのことで、「さらに、Amazon echoやAmazon Alexa、Google Homeといった音声操作系のデバイスもここに加わってくる。私も家で使っているが非常に便利だ」ともコメント。
ブースでGoogle Homeのデモを行っているように、同社製品にも対応モデルが存在するが「最適なコンテンツを最上のクオリティで楽しんでもらうには、そういったをうまく取り込んでいくかだ。商品を販売していく上で、そういったものをお客様が持っていることを前提にしなければいけないフェーズになっている」と述べる。
なお、それらの機能をソニー製品が今後内蔵していくのか、それとも各サービスの端末との連携で対応していくのかについては「長いスパンでは分からないが、実際にもう市場があるので一年二年で考えれば連携する方向でやっていくべきだろうと思う」とコメントした。
ヘッドホン/イヤホン分野については、「Blutoothモデルが市場として伸びており、(他社と戦っていくためには)ワイヤレスがマストになってきている」。こうした背景から、左右筐体間にもケーブルがない完全ワイヤレスイヤホン(※アメリカでは「トゥルーワイヤレス」という呼び方で定着している)の開発にソニーも乗り出したようだ。
また、アメリカ市場ではBeatsやBOSEのシェアが高い状況だと市場動向を説明。「Blutoothとノイズキャンセリング対応の『MDR-1000X』が好調だ。この、ノイズキャンセリングという点から攻めていくのが正攻法かなと感じてる。ここを頑張っていきたい」と戦略を語った。
奥田氏は入社以来約30年、海外の営業畑で活躍し、2014年に現職に着任。昨年のCESでの会見(関連記事)でも語ったように、この3年間で米国市場におけるソニーの営業体制の立て直しに取り組んできた。
まず2014年は、ベストバイにショップインショップを作ってテレビの拡販を図るなど、テレビの販売不振立て直しに着手。続く2015年にはデジタルカメラでのEマウントの訴求、そして2016年にオーディオの再構築に取り組んだという。
そうした活動が功を奏し、「この3年間でかなり利益も改善している」と奥田氏は説明。「過去3年は赤字を止血する構造改革モードだったが、これからは新商品群やネットワークを活用して成長モードにもっていきたい」と語る。
ここの製品ジャンルについて、まずテレビでは「アメリカでは75インチ以上の大型モデルがメインストリームになってきているが、こうした大型・高価格帯ではシェアを取れている」と説明。「恥ずかしい話でもあるのだが、この年末商戦では65インチが品切れを起こすくらいの売れ行きだった」と続けた。
なお、今回発表した有機ELモデル「A1E」については、「たしかにOLEDのニュースバリューはある」とする一方で、「OLEDが最上位にあるから他の液晶モデルは安いものだけでいい、ということではない」と、有機ELだけを前面に出した戦略は採らないとコメント。
「ブラビアのフラグシップは『Z9Dシリーズ』という扱い。明るさでは液晶に分があり、一方でOLEDには黒の表現力、コントラストにメリットがある」とし、「映像エンジンのX1 EXTREMEを売りに『どのテレビも最高画質ですよ』というやり方もあるだろう。アメリカではこちらのほうがよいのではないか」と語る。そして「ユーザーそれぞれのニーズにあったラインナップを揃えていく」とした。
なお、こうしたテレビの売れ行きに連動するようにAVアンプの売上も安定しており、「テレビが4K化し、ドルビーアトモスなどの新しい技術も出てきて市場が活性化している」とコメント。
サウンドバーやWi-Fiスピーカーも市場が好調だとのことで、「さらに、Amazon echoやAmazon Alexa、Google Homeといった音声操作系のデバイスもここに加わってくる。私も家で使っているが非常に便利だ」ともコメント。
ブースでGoogle Homeのデモを行っているように、同社製品にも対応モデルが存在するが「最適なコンテンツを最上のクオリティで楽しんでもらうには、そういったをうまく取り込んでいくかだ。商品を販売していく上で、そういったものをお客様が持っていることを前提にしなければいけないフェーズになっている」と述べる。
なお、それらの機能をソニー製品が今後内蔵していくのか、それとも各サービスの端末との連携で対応していくのかについては「長いスパンでは分からないが、実際にもう市場があるので一年二年で考えれば連携する方向でやっていくべきだろうと思う」とコメントした。
ヘッドホン/イヤホン分野については、「Blutoothモデルが市場として伸びており、(他社と戦っていくためには)ワイヤレスがマストになってきている」。こうした背景から、左右筐体間にもケーブルがない完全ワイヤレスイヤホン(※アメリカでは「トゥルーワイヤレス」という呼び方で定着している)の開発にソニーも乗り出したようだ。
また、アメリカ市場ではBeatsやBOSEのシェアが高い状況だと市場動向を説明。「Blutoothとノイズキャンセリング対応の『MDR-1000X』が好調だ。この、ノイズキャンセリングという点から攻めていくのが正攻法かなと感じてる。ここを頑張っていきたい」と戦略を語った。