「aiwaの魂を残していく」
新生「aiwa」ブランドで変わること、変わらないもの − アイワ三井社長・中村取締役インタビュー
■日本初、世界初へもチャレンジしていきたい
−−アイワは、新技術や新発想を先んじて提案する会社でもありました。
中村:はい。日本初、世界初の製品が多かったんです。たとえばラジカセもそうですし、テレビデオもそうですね。
三井:かなり冒険する会社だったんですね。そういうマインドを新生aiwaでも受け継いで行けたらと考えています。
中村:日本初、世界初っていうのは、エンジニアの「やってやろう」という思いでできるじゃないですか。
三井:先ほど申したように、一から商品を作るのはまだ難しい部分があるのですが、既存の技術と技術を組み合わせて新しいものを作り出すというのもアリだと思うのです。
■中長期的にはAV/オーディオ以外の製品も?
−−すでに製品ラインナップが発表されています。
三井:強調しておきたいのは、これらはあくまで予定であって、これがそのまま発売されるというわけではないということです。商談中ということもありますし、やはりaiwaらしさを出さなければいけませんので、モデルの絞り込みであったりとか、仕様の追加や変更であったりなどは、今後も発生します。
中村:aiwaも歴史が長くて、たとえばカセットデッキでは一流ブランドと言えるほどの存在でしたし、70年代には高級オーディオも出していました。今後、ずっとほかのブランドの下を行くのも癪なので、中長期的には色々と考えていきたいですよね。
三井:たしかに中期的には何らかの旗印が欲しいです。以前のカセットデッキのような存在が。
中村:ただ、いろいろ世の中や技術が進歩していく中で、今後もオーディオだけかと言ったら、そこはわからないですけどね。
三井:我々はアイワの会社設立にあたって、「人々の生活の中に心地よい時間、空間を提供する」ことをビジョンとして掲げています。まずは音楽であったり、オーディオビジュアルで参入するわけですが、それに限らず、このビジョンに合致すれば、いろんな商品を展開しても良いと思います。aiwaの商品を使ってもらうことで、生活が豊かになったり、楽しくなったり、心地よくなったりしていくようなことをビジョンとして持っていきたいと考えています。
−−じゃあ、たとえばIoT的なものとかも…
三井:ありだと思います。「手軽に、便利に、心地よく」ということを実現できるものですから。
中村:結局、買われた方が満足感を得られるかどうかと思うんですよね。
三井:IoTというのは、言葉が先行している感がありますが、それを具体的な製品に落とし込んで、「これもIoTだよ」というところに持っていけたら、先ほどの「人々の生活の中に心地よい時間、空間を提供する」ことにつながると思います。技術はすでに揃っているんです。それをわかりやすく組み合わせて提供する視点が足りないのではないかと。
−−そこを、先ほどおっしゃったキュレーションの力で実現していくということですね。非常に楽しみです。今後の展開を期待しています。本日はありがとうございました。