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「日本のお客様が我々を突き動かす」

完全ワイヤレスイヤホンも開発中、ソフトへの投資で未来を創る。ゼンハイザーCEO アンドレアス・ゼンハイザー氏インタビュー

公開日 2018/01/19 09:45 構成:編集部 風間雄介
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日本はプロダクトのクオリティをテストする場

−−完全ワイヤレス以外にも、ワイヤレスイヤホンが市場で人気を博し、大きなブームになっています。ゼンハイザーも新製品を矢継ぎ早に出されていますが、それに対する市場の反応はいかがですか?

アンドレアス氏:たくさんの製品を出していますが、ほぼ全ての製品でお客様の高い評価をいただいています。製品の基本的な構成はこれまでとほぼ変わっていないのですが、むしろそれが良い、という声を頂戴しています。たとえばMOMENTUM Freeなどですね。これまでのMOMENTUMのクオリティをしっかりと担保しているということでご納得いただいております。

Momentum Freeを装着

これはワイヤレスではありませんが、IE 800 Sも、非常に製品がよく売れています。生産が追いつかない可能性もあり、急いで製造しているところです。

−−それらの新製品についてですが、2017年秋の発表会で「日本の消費者の意見を参考に音質をチューニングした」ことが強調されていました。その背景について詳しく教えてください。

アンドレアス氏:我々は日本のマーケットについて、ゼンハイザーの「高品位さ」をテストする場でもあると考えています。日本で受け入れられたら、世界のどこでも受け入れられる。それほどまでに日本のお客様は音をよく理解しており、ディテールにこだわっておられます。ですから、はじめに日本での成功をねらっていく。そういったふうに日本市場を捉えています。

−−そのほかの製品開発計画についても教えていただけますか?

コンシューマー製品では、「ビヨンド」という、ヘッドホン/イヤホンの先を見据えた製品群に取り組んでいます。いまはまだ詳細については語ることができませんが、キーワードは「スマートコネクテッド」です。つながることで、新たなエクスペリエンスを提供します。ゼンハイザーとして、こちらの方向性に舵を大きく切っていきます。多くの製品を出していく予定です。

ハードよりもソフトへ多額の投資を行っている

−−近い将来、革新的なものが出てくるということですね。非常に楽しみです。

アンドレアス氏:実はいまでは、ソフトに対する投資額が、ハードに対する投資額を上回っているのです。この結果が来年、実際の成果として表れてくるでしょう。

−−ソフトへの投資額がハードより多いとは驚きですね。そのソフトへの投資の成果ですが、我々はどのようなかたちで体験できるのでしょう? アプリでしょうか、それとも何かほかのエクスペリエンスでしょうか?

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