<山本敦のAV進化論 第158回>
いまレコーダーに求められる「+α」とは − パナソニック“ディーガ”の「おうちクラウド」について聞いた
■ほかにもまだある、おうちクラウドディーガの便利機能
国内では世代を問わず多くのスマホユーザーに親しまれているSNSアプリ、LINEを使ったリモコン操作に対応するオーディオ・ビジュアル機器が増えている。おうちクラウドディーガもその中のひとつだ。
CLUB PanasonicのLINE公式アカウントと友だちになると、ディーガからの録画予約数が多い人気番組のランキングを参照したり、キーワードによる番組検索、気になる番組の予約録画投入がLINEで行える。圧巻なのは、このチャットボットの鋭いレスポンス。録画画質の選択など細かな設定はどこでもディーガアプリにおまかせし、とっさに見たい番組の検索や録画予約を行うならLINE経由もおすすめと言えそうだ。
外出先からどこでもディーガアプリを使って、レコーダーに録画した番組やチューナーで受信中の放送をリアルタイムにチェックできるリモート視聴の機能も健在だ。リモート視聴はいまや国内メーカーから発売されている多くのBDレコーダーが搭載されている機能だが、「ディーガはアプリが無料で使えるところと、録画の圧縮性能が高くパケット通信量を抑えながら高画質な映像が楽しめる」と、神高氏は他社製品との違いを強調する。
今年はパナソニックとして、ラインナップもさらに充実した「おうちクラウドディーガ」の簡単・便利な使いこなしをより強くアピールしたいと、大井氏、神高氏は口を揃える。特におうちクラウドはBDレコーダーにあまり詳しくなかったユーザーにも、その魅力を伝えたいと意気込む。
今後はリビングのビデオレコーダーが「データストレージ」として、幅広い役割をこなせるスマート家電になる可能性もあると大井氏は展望を述べる。「何かしらのデータを貯めておくためのストレージという観点では、今後家庭にスマート家電やIoTデバイスが浸透してきた時に、レコーダーを活かした安全で便利なデータ管理をアピールできるかもしれない」と大井氏が期待を寄せる。
神高氏もまた、ユーザーにとって大事なコンテンツがレコーダーに集まれば、様々な種類のコンテンツをレコーダー上でミックスして新しい使い方が提案できると語っている。その一例となる機能は既に全自動モデルのおうちクラウドディーガに実装されている。HDDにリッピングした音楽CDのアーティスト名をキーワードにして、キャッシュ録画された番組から関連するアーティストが出演するテレビ番組を引っかけてリスト化するという機能だ。
レコーダーには、いまはまだ私たちが思い付かないようなスマートな家電に進化する可能性が十分に残されているのかもしれない。筆者も次に買い換えるレコーダーには、おうちクラウド機能が欲しくなってきた。
(山本 敦)