<山本敦のAV進化論 第159回>
開始迫る「新4K8K衛星放送」。初のチューナー内蔵テレビ、東芝「レグザ BM620X」の完成度をチェック
■『新4K8K衛星放送』いよいよスタート。どうすれば見られる?
いよいよ今年の12月1日からBS・110度CSによる新4K8K衛星放送がスタートする。スカパー!が先行して商用の124/128度CS放送「スカパー! プレミアムサービス」をはじめ、ひかりTVやNetflixも4K動画配信でこれに続いてきたことで、4Kテレビが実力を発揮できる映像コンテンツが充実しつつあるが、これに新4K8K衛星放送(以下:新4K放送)が加わることで、いよいよ本格的な4K時代が到来する。日本では今後、立て続けに大規模スポーツイベントの開催を控えている。自宅のテレビで新4K放送を視聴する方法を、今のうち知っておこう。
新4K放送を見るためには、現行の衛星放送と異なる新規格に対応したテレビやチューナー、STBなどが必要だ。新4K放送は2種類の電波で放送されるため、まずアンテナについては、基本情報をしっかりおさえておきたい。
最もシンプルなのは、現在使用されている放送波「右旋円偏波(右旋)」を使った4K放送番組を見る方法だ。右旋の放送は、これまでのBS・110度CS放送対応アンテナでそのまま受信できるので、多くの場合、新しいアンテナを設置・設定する必要はない。右旋の新4K放送が始まるのは12月1日からで、チャンネルは「NHK BS 4K」「BS朝日4K」「BS-TBS 4K」「BSジャパン4K」「BSフジ4K」の5局。少し遅れて2019年12月1日からBS日テレ4Kが合流する予定だ。
少し面倒なのは、新しい「左旋円偏波(左旋)」を使った放送を見る場合。「映画エンタテインメントチャンネル」に「4K QVC」「SHOP 4K」の3局と、2020年12月1日から「WOWOW」が加わる。このほかスカパー! 110度CS放送の8チャンネル、およびNHK 8K BS放送が左旋方式だ。
左旋で放送されるチャンネルを見るためには「BS・110度CS 右左旋共用アンテナ」を新たに準備しなければならない。またアンテナだけでなく、混合器にブースター、分配器などを、最大3.2GHzという左旋の高周波信号を受信できるシステムに入れ替える必要もある。これを怠った場合、放送が受信しづらくなるだけでなく、テレビの電波が外部に漏れ、無線LANの通信に妨害を与えることもあるので注意しよう。
ちなみにマンションなど集合住宅の場合も、条件は同じだ。左旋を含む新4K放送を見る場合には、同様に共同受信設備の改修が必要だ。現在ケーブルテレビでテレビを楽しんでいる場合も、新4K放送への対応がどうなるのか、早めに確認してみるとよいだろう。
JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)では「4Kテレビ」と「4K対応テレビ」、それぞれの定義を以下のように定め、各家庭で新4K放送を見るための正しい準備についての情報提供にも力を入れている。
「4K対応テレビ」とは、いま多くの家庭が「4Kテレビ」として使っている製品のことを指している。現在放送されているデジタルハイビジョン放送が受信でき、新4K放送についてはチューナーなど外部受信器をつないで見られるようになるテレビのことだ。そしてもうひとつは、単体で新4K放送が楽しめるチューナー内蔵の「4Kテレビ」だ。
新4K放送を見るためには、コンテンツを保護するための「ACASチップ」がチューナーに搭載されていなければならない。12月1日の新4K放送のスタートが迫る中、ACASチップの量産が急ピッチで進んでいる。「4Kテレビ」の買い時がいつか、テレビの買い替えや買い増しを検討している方にとって気になるところだろうが、この夏モデルで、他社に先駆けていち早く「4Kテレビ」が発売される。東芝のレグザシリーズだ。
■新4K8K衛星放送チューナー内蔵テレビの先陣は東芝『レグザ』
東芝はこの6月から、4K液晶レグザ「M502X」シリーズ 4機種と、「BM620X」シリーズ 3機種、4K有機ELレグザ「X920」シリーズ 2機種を立て続けに発売する。いずれも購入後に申し込みを行ったユーザーに、外付けタイプの「4K視聴チップ」を送り、これをユーザーがテレビに装着すると各レグザが「4Kテレビ」になるという仕組みだ。
いよいよ今年の12月1日からBS・110度CSによる新4K8K衛星放送がスタートする。スカパー!が先行して商用の124/128度CS放送「スカパー! プレミアムサービス」をはじめ、ひかりTVやNetflixも4K動画配信でこれに続いてきたことで、4Kテレビが実力を発揮できる映像コンテンツが充実しつつあるが、これに新4K8K衛星放送(以下:新4K放送)が加わることで、いよいよ本格的な4K時代が到来する。日本では今後、立て続けに大規模スポーツイベントの開催を控えている。自宅のテレビで新4K放送を視聴する方法を、今のうち知っておこう。
新4K放送を見るためには、現行の衛星放送と異なる新規格に対応したテレビやチューナー、STBなどが必要だ。新4K放送は2種類の電波で放送されるため、まずアンテナについては、基本情報をしっかりおさえておきたい。
最もシンプルなのは、現在使用されている放送波「右旋円偏波(右旋)」を使った4K放送番組を見る方法だ。右旋の放送は、これまでのBS・110度CS放送対応アンテナでそのまま受信できるので、多くの場合、新しいアンテナを設置・設定する必要はない。右旋の新4K放送が始まるのは12月1日からで、チャンネルは「NHK BS 4K」「BS朝日4K」「BS-TBS 4K」「BSジャパン4K」「BSフジ4K」の5局。少し遅れて2019年12月1日からBS日テレ4Kが合流する予定だ。
少し面倒なのは、新しい「左旋円偏波(左旋)」を使った放送を見る場合。「映画エンタテインメントチャンネル」に「4K QVC」「SHOP 4K」の3局と、2020年12月1日から「WOWOW」が加わる。このほかスカパー! 110度CS放送の8チャンネル、およびNHK 8K BS放送が左旋方式だ。
左旋で放送されるチャンネルを見るためには「BS・110度CS 右左旋共用アンテナ」を新たに準備しなければならない。またアンテナだけでなく、混合器にブースター、分配器などを、最大3.2GHzという左旋の高周波信号を受信できるシステムに入れ替える必要もある。これを怠った場合、放送が受信しづらくなるだけでなく、テレビの電波が外部に漏れ、無線LANの通信に妨害を与えることもあるので注意しよう。
ちなみにマンションなど集合住宅の場合も、条件は同じだ。左旋を含む新4K放送を見る場合には、同様に共同受信設備の改修が必要だ。現在ケーブルテレビでテレビを楽しんでいる場合も、新4K放送への対応がどうなるのか、早めに確認してみるとよいだろう。
JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)では「4Kテレビ」と「4K対応テレビ」、それぞれの定義を以下のように定め、各家庭で新4K放送を見るための正しい準備についての情報提供にも力を入れている。
「4K対応テレビ」とは、いま多くの家庭が「4Kテレビ」として使っている製品のことを指している。現在放送されているデジタルハイビジョン放送が受信でき、新4K放送についてはチューナーなど外部受信器をつないで見られるようになるテレビのことだ。そしてもうひとつは、単体で新4K放送が楽しめるチューナー内蔵の「4Kテレビ」だ。
新4K放送を見るためには、コンテンツを保護するための「ACASチップ」がチューナーに搭載されていなければならない。12月1日の新4K放送のスタートが迫る中、ACASチップの量産が急ピッチで進んでいる。「4Kテレビ」の買い時がいつか、テレビの買い替えや買い増しを検討している方にとって気になるところだろうが、この夏モデルで、他社に先駆けていち早く「4Kテレビ」が発売される。東芝のレグザシリーズだ。
■新4K8K衛星放送チューナー内蔵テレビの先陣は東芝『レグザ』
東芝はこの6月から、4K液晶レグザ「M502X」シリーズ 4機種と、「BM620X」シリーズ 3機種、4K有機ELレグザ「X920」シリーズ 2機種を立て続けに発売する。いずれも購入後に申し込みを行ったユーザーに、外付けタイプの「4K視聴チップ」を送り、これをユーザーがテレビに装着すると各レグザが「4Kテレビ」になるという仕組みだ。