オーディオ専門店連続インタビュー(1)
デノン「SX1 LIMITED」が選ばれる理由とは? テレオン・アバックが語る新世代フラグシップの実力
デノンから今年発売された、SACDプレーヤー/プリメインアンプの新たなフラグシップモデル“SX1 LIMITEDシリーズ”。ブランドの現サウンドマネージャーである山内慎一氏が、従来モデルの“SX1シリーズ”を元に、最新クロックや新規カスタムパーツを多く採用するなど内部構造を吟味。約4年をかけて、「Vivid & Spacious」というコンセプトにふさわしい音を追求した、渾身の製品に仕上がっている。
今回、PHILE WEBでは“SX1 LIMITEDシリーズ”を取り扱うオーディオ専門店にインタビューを実施。様々なブランドを取り扱う販売店やそこを訪れるオーディオファンの目に、新時代のフラグシップモデルがどう映っているのか、2回に分けてお届けする。
■テレオン 第2店 Sound110
山田店長
―― 今回発売された“SX1 LIMITEDシリーズ"、まずお聴きになって、どのような印象を持たれましたか?
山田店長:従来のモデルに比べて「クリアになり、聴きやすくなった」というのが第一印象です。といっても、これまでのデノンサウンドから大きく変えてしまったわけでもありません。
デノンサウンドの特徴をいくつか挙げますと、古くからのオーディオブランドを思い起こさせる肉付きの良さ、安定感のある低域、耳につくシャカシャカとした成分の少なさ、といったところでしょうか。それらはしっかり引き継ぎながら、細部を磨き抜くことで新しい良さを加えているのが好印象です。
―― 細部を磨き上げたというと、やはり今回“SX1 LIMITEDシリーズ”で行われた部品や筐体素材の吟味は大きな効果がある、ということでしょうか。
山田店長:そうです。“SX1 LIMITEDシリーズ”では、内部のコンデンサーを37種類のカスタム品に交換したことをはじめ、天板やフット素材をA7075超々ジュラルミンに変更、基板の再設計など、合わせて400か所以上が変えられています。小さな変化の積み重ねが、いかに大きく音質に響いてくるのか、実際に聴き比べて驚いてもらいたいですね。
今回加えられた変更のうち、私が特に注目したのは天板の変更による影響です。以前にも他の製品で、天板を変えただけで驚くほど音に違いが生まれたという体験をしていますから、“SX1 LIMITEDシリーズ”の音作りでも大きな役割を果たしていると考えています。
―― お客様からの反応はいかがでしょうか。“SX1シリーズ”をベースにしているということで、既存ユーザーの方は特に注目されているのでしょうか。
山田店長:もちろん“SX1シリーズ”をご愛用の方も注目されていますが、それよりも多いのが「久しぶりのデノン製品」として検討されている方です。例えば、一度デノン製品から他ブランドの製品に移り、十年近く経って買い替えを考えはじめたタイミングで“SX1 LIMITEDシリーズ”に行き合った、というような方ですね。“SX1シリーズ”を上回る価格帯において、他ブランドの製品を経験した耳も改めて惹きつけるだけの能力を備えていると思います。
“SX1 LIMITEDシリーズ”を扱っていて気づいた魅力がもうひとつあります。組み合わせるスピーカーを選ばない、守備範囲が広いということです。古くからあるブランド、新しいブランド、お客様ごとに好まれるスピーカーは多種多様ですが、“SX1 LIMITEDシリーズ”はいずれと組み合わせても、お互いの特長を打ち消し合うということがありません。相性による違いがあまりないのですね。この「選びやすさ」が、数あるブランドの中から“SX1 LIMITEDシリーズ”を導入する決め手に繋がっているのではないでしょうか。
―― 最後に、新時代のフラグシップとして発表された“SX1 LIMITEDシリーズ”の後、デノンについて期待されること、予想されることはありますか?
山田店長:デノンは“SX1 LIMITEDシリーズ”のようなハイエンド製品から、オーディオの裾野を広げるエントリーモデル、最先端のネットワークオーディオまで幅広く手がけられる、数少ない国産ブランドです。引き続き、その強みを活かして欲しいですね。例えば“SX11シリーズ”の後継になるような、ひと回り下の価格帯の充実にも期待したいです。
―― ありがとうございました。
【取材にご協力いただいたお店】
テレオン 第2店 Sound110
〒101-0021 千代田区外神田1-3-11 JR「秋葉原駅」電気街口より徒歩4分
営業時間:10:30〜19:30(年中無休)
店舗情報はこちら
今回、PHILE WEBでは“SX1 LIMITEDシリーズ”を取り扱うオーディオ専門店にインタビューを実施。様々なブランドを取り扱う販売店やそこを訪れるオーディオファンの目に、新時代のフラグシップモデルがどう映っているのか、2回に分けてお届けする。
■テレオン 第2店 Sound110
山田店長
―― 今回発売された“SX1 LIMITEDシリーズ"、まずお聴きになって、どのような印象を持たれましたか?
山田店長:従来のモデルに比べて「クリアになり、聴きやすくなった」というのが第一印象です。といっても、これまでのデノンサウンドから大きく変えてしまったわけでもありません。
デノンサウンドの特徴をいくつか挙げますと、古くからのオーディオブランドを思い起こさせる肉付きの良さ、安定感のある低域、耳につくシャカシャカとした成分の少なさ、といったところでしょうか。それらはしっかり引き継ぎながら、細部を磨き抜くことで新しい良さを加えているのが好印象です。
―― 細部を磨き上げたというと、やはり今回“SX1 LIMITEDシリーズ”で行われた部品や筐体素材の吟味は大きな効果がある、ということでしょうか。
山田店長:そうです。“SX1 LIMITEDシリーズ”では、内部のコンデンサーを37種類のカスタム品に交換したことをはじめ、天板やフット素材をA7075超々ジュラルミンに変更、基板の再設計など、合わせて400か所以上が変えられています。小さな変化の積み重ねが、いかに大きく音質に響いてくるのか、実際に聴き比べて驚いてもらいたいですね。
今回加えられた変更のうち、私が特に注目したのは天板の変更による影響です。以前にも他の製品で、天板を変えただけで驚くほど音に違いが生まれたという体験をしていますから、“SX1 LIMITEDシリーズ”の音作りでも大きな役割を果たしていると考えています。
―― お客様からの反応はいかがでしょうか。“SX1シリーズ”をベースにしているということで、既存ユーザーの方は特に注目されているのでしょうか。
山田店長:もちろん“SX1シリーズ”をご愛用の方も注目されていますが、それよりも多いのが「久しぶりのデノン製品」として検討されている方です。例えば、一度デノン製品から他ブランドの製品に移り、十年近く経って買い替えを考えはじめたタイミングで“SX1 LIMITEDシリーズ”に行き合った、というような方ですね。“SX1シリーズ”を上回る価格帯において、他ブランドの製品を経験した耳も改めて惹きつけるだけの能力を備えていると思います。
“SX1 LIMITEDシリーズ”を扱っていて気づいた魅力がもうひとつあります。組み合わせるスピーカーを選ばない、守備範囲が広いということです。古くからあるブランド、新しいブランド、お客様ごとに好まれるスピーカーは多種多様ですが、“SX1 LIMITEDシリーズ”はいずれと組み合わせても、お互いの特長を打ち消し合うということがありません。相性による違いがあまりないのですね。この「選びやすさ」が、数あるブランドの中から“SX1 LIMITEDシリーズ”を導入する決め手に繋がっているのではないでしょうか。
―― 最後に、新時代のフラグシップとして発表された“SX1 LIMITEDシリーズ”の後、デノンについて期待されること、予想されることはありますか?
山田店長:デノンは“SX1 LIMITEDシリーズ”のようなハイエンド製品から、オーディオの裾野を広げるエントリーモデル、最先端のネットワークオーディオまで幅広く手がけられる、数少ない国産ブランドです。引き続き、その強みを活かして欲しいですね。例えば“SX11シリーズ”の後継になるような、ひと回り下の価格帯の充実にも期待したいです。
―― ありがとうございました。
【取材にご協力いただいたお店】
テレオン 第2店 Sound110
〒101-0021 千代田区外神田1-3-11 JR「秋葉原駅」電気街口より徒歩4分
営業時間:10:30〜19:30(年中無休)
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