【PR】徹底した高音質へのこだわりをキーマンが語る
ライブ音楽配信「MUSIC/SLASH」の高音質を支える技術とは? 新プロジェクト「SPB」への想いも聞いた
■配信用のミックスは、リスナーの視聴環境まで考慮し実施
岩井:配信中の音は、どのように確認しているのですか? また映像系の流れはどんな感じになっているのでしょうか?
谷田:エンコーダーでエンコードした音を、ノートPCに配信してヘッドホンで確認しています。3.5mmステレオミニ接続の普通のヘッドホンです。千葉さんがミックスして送り出してくれた音や、ヘッドホンアンプを通した音ももちろん確認しますが、もっとも多くの方が聴いているであろうスタンダードクオリティの音に対して、リアルタイムで調整をかけていくようにしています。
佐藤:映像系は、収録チームのカメラのスイッチアウトがくるので、基本的には、それをモニタリングしながら音と合わせていくだけですね。ただ映像と音を合わせる時に、リップシンクがずれてくる場合があるので、それを調整しています。
岩井:会場用のミックスと、配信用のミックスでは、エフェクトのかけ方が変わってくると思うのですが、その辺りはどのように処理をされているのですか?
千葉:会場用のミックスは、配信用よりもタイトに調整することが多いと思います。配信用くらい上も出したり下も出してしまうと、低音高音の制御がきかなくなってしまうので、会場に合わせてベースやバスドラムをタイトな音にしたり、残響が少ない会場だとエフェクトも、過剰にかけないと効果が出ない場合もあります。
一方、配信用の場合は、低音もしっかり聴こえないと形にならないし、リスナーがどういう方法で聞いているのかも考えなくてはならない。会場に合わせたミックスにしたら、ヘッドホンで聞いている方はシャリシャリした音や、こもった音に聴こえてしまいます。なので配信用のミックスは、低音を大事にしつつ、ボーカルなども息遣いまで聞こえるよう綺麗に出すよう心掛けています。
あと、会場だとスピーカーは基本的にステージの両サイド、リスナーの正面にあるので、そこまで定位をつけられないんです。配信の場合はヘッドホンやテレビなどで聴いている場合が多いと思いますので、多少の色付けも含め、定位をより際立てたりはしますね。