ケーブルブランド探訪記(ノードスト編その1)
S.P.M. REFERENCE |
第1回目は同社のインターコネクトケーブル「S.P.M. REFERENCE.」をご紹介する。同モデルは、NASAで開発されたテフロンの圧延技術(スローエクストルージョン工法)をさらに押し進め、より長い時間で圧延を行う技術を採用し、ゼロリフレクション効果が得られるようになった。ゼロリフレクションとは、高速で信号を送る際に発生する導体間の信号相互干渉を限りなくゼロに近づけたという意味である。
60ミクロンの厚さの銀が、8N導体の回りにコーティングされ(マイクロリッツ構造)、この銀と銅の間の接地面における原子構造も、より高音質を実現させるために、整えられている。なお、導体は16本の8NOFCを採用し、端末はノードスト社製、ムーングロRCAを使用している。ぜひお楽しみいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●ノードスト社のプロフィール
ノードスト社は現在、10種類以上のケーブルを提供している。そして、NASAと共に宇宙開発プログラム(スペースシャトル等)で、ケーブルのテフロン圧延技術(ノードスト社特許)を開発し、この技術を民生用に移転し、 オーディオケーブルとして新たに製品化したのが、同社の代表モデルのフラットラインケーブルである。
このテフロン圧延技術は、NASA以外でも、軍事、核施設、医療、コンピューター向けの特殊ケーブルとして、 高度な性能が要求される分野で使用されている技術である。
同じデザインに基づき、拠り線構造による音の劣化、濁りを防ぐため、単線を基本とし、長方形導体や、複層コーティングされた円形の導体を使用。テフロン圧延技術によりスキンエフェクトや磁気による音質の劣化も防ぐ。
この技術が、導体間の正確なスペーシング(距離)導き出し、結果としてインダクタンスやキャパシタンスを極めて低く押さえることができる。また、信号の伝達速度は光の95%に達し、究極の高音質を実現させている。