デノン、SACDマルチチャンネル再生に対応したCD/SACDプレーヤーを発売
DCD-SA10-N |
本機では、ピックアップのレーザーからサーボICにいたるまで、CD/SACDのそれぞれに専用の回路を搭載。D/Aコンバーターからの後段の回路構成も再生周波数帯域の違うCD/SACDそれぞれに最適な回路を設計し、オーディオ出力端子もそれぞれ独立・専用端子とすることにより信号切替による影響やそれぞれの回路からの干渉を徹底的に排除した。
CDの再生系には、DVD-Audioに対応する192kHzで動作可能な、より高精度・高信頼性のICとして開発した「AL24 Processing plus」を採用し、より信頼性の高い余裕の演算処理が可能となった。これにより得られた24bit・ハイサンプリングのハイクオリティデータを忠実にD/A変換するため、マルチビット方式24bit D/Aコンバーターを採用。ノイズの少ないクリアなサウンド再生が可能になり、さらにこのD/Aコンバーターを片チャンネル毎に2個ずつ差動動作で使用する4DAC構成にすることで、原理的にゼロクロス歪みをなくすΛS.L.C.とも相まって微少信号まで透明感のあるサウンド再生を実現した。
本機にはまた、業界最高水準のSACD用D/Aコンバーターが搭載された。その内部構成はアドバンスド・カレント・セグメント(D/A変換部)の後段にピュア・アナログ・FIRフィルターのみを持ち、途中デジタル信号を演算する回路を一切持たない極めてシンプルな構成とし、SACDの信号方式であるDSD(Direct Stream Digital)の理念通りのピュアな音声出力が可能である。このD/Aコンバーターをさらに、フロントchではモノラルモードで使用し、それぞれに専用の差動出力方式D/Aコンバーターを配置。CD部の4DAC構成に相当する構成としている。またリア/センター/LFEの各チャンネルにも、フロントチャンネルと同一のD/Aコンバーターを搭載し、マルチチャンネル再生時においても最高の音質を実現する。
デジタル部とアナログ部をはじめ、電源・CDオーディオ回路・SACDオーディオ回路・表示それぞれの回路基板をセパレート化することにより、それぞれの干渉を最小限に抑え、音質劣化を徹底して防ぐことに成功している。また、トランスケース、トランスベースに鋳物を採用するなど防振性も向上させている。2チャンネル・ステレオを最高の音質で再生することにこだわり、シンプル構造を徹底。大型ピンジャックの採用に始まり最高の音質パーツを採用するなど、部品一点一点にわたり厳選し、さらには敢えて出力部の負荷となるヘッドホン回路を抹消するなど、徹底的に高音質再生にこだわった製品となっている。
(Phile-web編集部)
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