秋のヘッドフォン祭2009レポート
SENNHEISER 新NCヘッドホン「PXC 310」/FOSTEX 32bit対応DAC搭載ヘッドホンアンプ/アコリバ初のヘッドホン
「秋のヘッドフォン祭2009」には約40の参加社が集まり、最新のヘッドホンや関連機器の展示が行われ賑わいをみせた。本項ではゼンハイザー、フォステクス、アコースティック・リヴァイブの出展内容を紹介する。
■ゼンハイザー/フラグシップからスタンダードまで充実のHDシリーズと新NCヘッドホン
「春のヘッドフォン祭2009」会場で、ゼンハイザーのフラグシップモデル「HD800」が華やかなデビューを飾ったことはまだ記憶に新しいところ(関連ニュース)。ゼンハイザージャパンのブースには、今回も「HD800」の試聴機が置かれ、リスニングに訪れる来場者が後を絶たなかった。今回は同じイベントに出展するフォステクスカンパニーとのコラボレーションにより、フォステクスが年末に発売を予定している、32bit精度のDACを搭載したヘッドホンアンプ新製品「HP-A7」との組み合わせによるハイクオリティなサウンドを楽しむことができた。
「HD800」のスペシャルレポート
ハイエンドショウトウキョウ2009の同社ブースに出展されて話題を呼んだ“HD400シリーズ”も一堂に揃った(関連ニュース)。いよいよ10月末から出荷が開始された期待の新スタンダードシリーズのラインナップは、「HD448」(標準価格9,000円前後)、「HD438(標準価格8,000円前後)」、「HD428(標準価格7,000円前後)」、「HD418(標準価格6,000円前後)」の4機種。
すべてダイナミック・密閉型のオーバーヘッドタイプとなっており、ネオジウムマグネットを採用する。いずれもポータブルでの使用を想定したモデルで、最上位のHD448でも220g弱という軽量設計も魅力。イヤーカップのデザインは、これまでのゼンハイザーの持つイメージとも一味ちがったポップなパターンを配した「HD418」なども加わり、ユーザーのライフスタイルや音楽の好みに合わせて選べる豊かなバラエティも特徴のひとつ。軽快なポータビリティとは裏腹に、サウンドはパワーと豊かな解像感を備えている。
またノイズキャンセリング・ヘッドホンのニューモデル「PXC 310」もこの日の会場に出展された注目機の一つ。コンパクトで洗練されたデザインのオン・イヤータイプのNCヘッドホンとなり、現行モデル「PXC 300」の系譜に位置づけられる最新モデルだ。
これまで本体と別筐体としていたコントローラー電源部を右側イヤーカップに内蔵し、ポータビリティをアップ。電源はUSB経由で充電が可能なリチウム充電池としている。イヤホン本体に搭載するコントローラーではボリュームとミュートのON/OFFが操作可能。ノイズキャンセル機能もON/OFFができ、OFF時には音声のスルー入力も行える。コード長は1.4mで、本体を折りたたんで持ち歩ける軽快さも魅力だ。本機の予価は28,000円前後。こちらの兄弟機となるBluetooth対応モデルもラインナップを予定しており、いずれも年末頃の発売に向けて準備が進められているという。
■フォステクス/32bit DAC搭載ヘッドホンアンプを年末発売へ
フォステクスカンパニーはCEATEC JAPAN 2009の会場にも出展していたヘッドホンアンプの新製品をお披露目した(関連ニュース)。
ラインナップは上位機の「HP-A7」と、スタンダードモデルの「HP-A3」。いずれも旭化成エレクトロニクスのAKMブランドの32bit対応DACを搭載している。予価はA7が75,000円程度で年末発売予定、A3が37,000円程度で12月発売予定。
A7は標準サイズのヘッドホン出力が2系統のほか、音声出力に光デジタルを1系統、アナログ出力を1系統装備。音声入力用として同軸デジタルが1系統、光デジタルが2系統、アナログ音声が1系統が搭載されている。ヘッドホンアンプとしてだけでなく、単体の32bit対応オーディオDACとしても使用できる。またUSB入力も設けられている。本日のイベントに出展されたプロトタイプから「発売までにコネクタジャックの改良も行われる予定(展示説明員)」とのことだ。
A3は光デジタル音声、アナログ音声の出力端子を1系統ずつ搭載。ヘッドホン出力は1系統。給電にも対応するUSB端子も備えている。CEATECに出展されたプロトタイプはシルバーの筐体色だったが、今回のイベントに出展されたブラックで商品化される予定であるという。
またフォステクスのブースではフルサイズ筐体の32bit DAC搭載ヘッドホンアンプやオーバーヘッドタイプのハイエンド・オーディオヘッドホンなど、来年以降の商品化が検討されている参考出品モデルも並べられ注目を集めていた。
■アコースティック・リヴァイブ/同社初のヘッドホン「RHP-S1」登場
関口機械販売のブランド、アコースティック・リヴァイブから初のヘッドホンが今冬発売される予定であるという。イベントには新製品「RHP-S1」のプロトタイプモデルが出展された。
本機は同社が一から新規設計を行ったというオリジナルモデル。密閉型のオーバーヘッドタイプとなり、価格は5万円前後で予定しているという。ネオジウムマグネット採用の50mm口径ドライバーユニットを搭載しており、ハウジング内部配線には同社最高級モデルにも採用されている楕円形状のPCOCC-A単線が用いられている。イヤーカップの内側にはトルマリン含浸天然シルク材を装着し、高い質感と音色の実現が図られている。
ハウジング素材はトルマリンパウダーを含浸させた新開発の特殊素材が採用されている。ハウジング内部には天然シルクアブソーバーを配置することによって、内部の定在波を拡散・解消する効果も持たせている。
ケーブルは左右両側着脱式を採用。端子設計はミニXLRを採用し、高音質化を図っている。ケーブル本体は高い伝送特性を持つPCOCC-A単線2芯銅箔シールドケーブルを専用設計し、用いている。ジャック形状は標準6.3mmプラグ仕様となり、音質に影響を及ぼす鉄芯を取り払うことで、メッキも含めた完全非磁性体構造とした。また導通部には銀+ロジウムメッキを施している。プラグキャップは航空レベルのジュラルミン素材を採用し、高い制振効果を持たせている。オプションとして、自社製無ハンダ・ネジ留め式XLRプラグを用いたバランス接続ケーブルも準備が進められているという。
本機の他にも、AKGの“Studioシリーズ”やパイオニア「HDJ-2000」など、ミニXLRタイプのケーブル交換に対応するヘッドホンで使用できる交換ケーブルの参考展示も注目されていた。ヘッドホン「RHP-S」採用の外径4mm・PCOCC-A単線ケーブルや高級標準6.3mmプラグを組み合わせたスペシャルモデルとなっており、会場ではプロトタイプによるデモ試聴も披露。実際にヘッドホンの付属ケーブルと聴き比べてみると、解像感やパワーなど、同社の交換ケーブルのサウンドでは明らかな音質向上が実感できた。本製品については12月の発売を予定しており、価格については2万円以内での設定が検討されているという。
■ゼンハイザー/フラグシップからスタンダードまで充実のHDシリーズと新NCヘッドホン
「春のヘッドフォン祭2009」会場で、ゼンハイザーのフラグシップモデル「HD800」が華やかなデビューを飾ったことはまだ記憶に新しいところ(関連ニュース)。ゼンハイザージャパンのブースには、今回も「HD800」の試聴機が置かれ、リスニングに訪れる来場者が後を絶たなかった。今回は同じイベントに出展するフォステクスカンパニーとのコラボレーションにより、フォステクスが年末に発売を予定している、32bit精度のDACを搭載したヘッドホンアンプ新製品「HP-A7」との組み合わせによるハイクオリティなサウンドを楽しむことができた。
「HD800」のスペシャルレポート
ハイエンドショウトウキョウ2009の同社ブースに出展されて話題を呼んだ“HD400シリーズ”も一堂に揃った(関連ニュース)。いよいよ10月末から出荷が開始された期待の新スタンダードシリーズのラインナップは、「HD448」(標準価格9,000円前後)、「HD438(標準価格8,000円前後)」、「HD428(標準価格7,000円前後)」、「HD418(標準価格6,000円前後)」の4機種。
すべてダイナミック・密閉型のオーバーヘッドタイプとなっており、ネオジウムマグネットを採用する。いずれもポータブルでの使用を想定したモデルで、最上位のHD448でも220g弱という軽量設計も魅力。イヤーカップのデザインは、これまでのゼンハイザーの持つイメージとも一味ちがったポップなパターンを配した「HD418」なども加わり、ユーザーのライフスタイルや音楽の好みに合わせて選べる豊かなバラエティも特徴のひとつ。軽快なポータビリティとは裏腹に、サウンドはパワーと豊かな解像感を備えている。
またノイズキャンセリング・ヘッドホンのニューモデル「PXC 310」もこの日の会場に出展された注目機の一つ。コンパクトで洗練されたデザインのオン・イヤータイプのNCヘッドホンとなり、現行モデル「PXC 300」の系譜に位置づけられる最新モデルだ。
これまで本体と別筐体としていたコントローラー電源部を右側イヤーカップに内蔵し、ポータビリティをアップ。電源はUSB経由で充電が可能なリチウム充電池としている。イヤホン本体に搭載するコントローラーではボリュームとミュートのON/OFFが操作可能。ノイズキャンセル機能もON/OFFができ、OFF時には音声のスルー入力も行える。コード長は1.4mで、本体を折りたたんで持ち歩ける軽快さも魅力だ。本機の予価は28,000円前後。こちらの兄弟機となるBluetooth対応モデルもラインナップを予定しており、いずれも年末頃の発売に向けて準備が進められているという。
■フォステクス/32bit DAC搭載ヘッドホンアンプを年末発売へ
フォステクスカンパニーはCEATEC JAPAN 2009の会場にも出展していたヘッドホンアンプの新製品をお披露目した(関連ニュース)。
ラインナップは上位機の「HP-A7」と、スタンダードモデルの「HP-A3」。いずれも旭化成エレクトロニクスのAKMブランドの32bit対応DACを搭載している。予価はA7が75,000円程度で年末発売予定、A3が37,000円程度で12月発売予定。
A7は標準サイズのヘッドホン出力が2系統のほか、音声出力に光デジタルを1系統、アナログ出力を1系統装備。音声入力用として同軸デジタルが1系統、光デジタルが2系統、アナログ音声が1系統が搭載されている。ヘッドホンアンプとしてだけでなく、単体の32bit対応オーディオDACとしても使用できる。またUSB入力も設けられている。本日のイベントに出展されたプロトタイプから「発売までにコネクタジャックの改良も行われる予定(展示説明員)」とのことだ。
A3は光デジタル音声、アナログ音声の出力端子を1系統ずつ搭載。ヘッドホン出力は1系統。給電にも対応するUSB端子も備えている。CEATECに出展されたプロトタイプはシルバーの筐体色だったが、今回のイベントに出展されたブラックで商品化される予定であるという。
またフォステクスのブースではフルサイズ筐体の32bit DAC搭載ヘッドホンアンプやオーバーヘッドタイプのハイエンド・オーディオヘッドホンなど、来年以降の商品化が検討されている参考出品モデルも並べられ注目を集めていた。
■アコースティック・リヴァイブ/同社初のヘッドホン「RHP-S1」登場
関口機械販売のブランド、アコースティック・リヴァイブから初のヘッドホンが今冬発売される予定であるという。イベントには新製品「RHP-S1」のプロトタイプモデルが出展された。
本機は同社が一から新規設計を行ったというオリジナルモデル。密閉型のオーバーヘッドタイプとなり、価格は5万円前後で予定しているという。ネオジウムマグネット採用の50mm口径ドライバーユニットを搭載しており、ハウジング内部配線には同社最高級モデルにも採用されている楕円形状のPCOCC-A単線が用いられている。イヤーカップの内側にはトルマリン含浸天然シルク材を装着し、高い質感と音色の実現が図られている。
ハウジング素材はトルマリンパウダーを含浸させた新開発の特殊素材が採用されている。ハウジング内部には天然シルクアブソーバーを配置することによって、内部の定在波を拡散・解消する効果も持たせている。
ケーブルは左右両側着脱式を採用。端子設計はミニXLRを採用し、高音質化を図っている。ケーブル本体は高い伝送特性を持つPCOCC-A単線2芯銅箔シールドケーブルを専用設計し、用いている。ジャック形状は標準6.3mmプラグ仕様となり、音質に影響を及ぼす鉄芯を取り払うことで、メッキも含めた完全非磁性体構造とした。また導通部には銀+ロジウムメッキを施している。プラグキャップは航空レベルのジュラルミン素材を採用し、高い制振効果を持たせている。オプションとして、自社製無ハンダ・ネジ留め式XLRプラグを用いたバランス接続ケーブルも準備が進められているという。
本機の他にも、AKGの“Studioシリーズ”やパイオニア「HDJ-2000」など、ミニXLRタイプのケーブル交換に対応するヘッドホンで使用できる交換ケーブルの参考展示も注目されていた。ヘッドホン「RHP-S」採用の外径4mm・PCOCC-A単線ケーブルや高級標準6.3mmプラグを組み合わせたスペシャルモデルとなっており、会場ではプロトタイプによるデモ試聴も披露。実際にヘッドホンの付属ケーブルと聴き比べてみると、解像感やパワーなど、同社の交換ケーブルのサウンドでは明らかな音質向上が実感できた。本製品については12月の発売を予定しており、価格については2万円以内での設定が検討されているという。
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