「EPICON6」を使った5chサラウンドデモも
<TIAS>デノン、2013年春発売予定のDALI「EPICON8」「EPICON2」を初披露
東京インターナショナルオーディオショウに出展するディーアンドエムホールディングスは、会場7階にデノン、DALIブランドの展示ブースを設け、DALIの新スピーカー「EPICON8」を披露した。
フラグシップのEPICONシリーズから新製品2機種登場
DALIの新しいフラグシップラインである「EPICON」シリーズは、昨年開催の東京インターナショナルオーディオショウで第一弾モデル「EPICON6」のワールドプレミアイベントが開催され、その後、今年の5月下旬に発売された。
今回シリーズに新しく加わるのが、3+1/2ウェイのフロア型スピーカー「EPICON8」と、2ウェイのブックシェルフ型スピーカー「EPICON2」だ。
それぞれ2013年春の国内発売が予定されており、価格は未定だが「EPICON8がペアで200万円前後、EPICON2がペアで50万円前後になる見込み」(D&Mスタッフ)だという。今回の会場には「EPICON2」専用スタンドも一緒に展示されていた。
また今回のショウ会場には新製品の説明のため、DALI本社からエリア・セールスマネージャーのMICHAEL NIELSEN氏が来日した。
「EPICON8」はウッドファイバーチップを混合したDALI独自のコーン振動板を8インチに成形し、2基の低域用ウーファーユニットに採用。「EPICON6」と同様、DALIの完全内製によるウーファーユニットとし、ポールピースとトッププレートの内周部には新開発の素材「SMC(Soft Magnetic Compound)」を採用する。SMCの素材としての特徴は、粒子状の砂鉄の一粒ずつに化学的なコーティングを施すことで、電気的絶縁性を高め、電流歪を極限まで抑えられること。また十字型ポールピースと上下分割型のアルミショートリングなど、磁気回路に起因する歪みを徹底的に抑制する構造とした。
「EPICON8」は、これに加えて「EPICON6」と同サイズとなる、6.5インチウーファーをミッドレンジ専用に設けている。なお「EPICON2」は、この6.5インチウーファーを中低域用として装備している。
高域を担うユニットとして、「EPICON8」はDALIオリジナルのハイブリッド・トゥイーターモジュールを採用する。29mm口径のシルクドームトゥイーターは音の拡散性を高く持たせ、大型化を図ることでより低い帯域の再生を可能とし、ウーファーとの音のつながりを高めている。
リボントゥイーター部は上限を30kHzに設定。2つのトゥイーターユニットをアルミダイキャスト製プレートにマウントしている。「EPICON2」は本体をコンパクトにすることを重視し、ドームトゥイーターのみの搭載となるが、本機専用のチューニングを施したことで30kHzまでの帯域をカバーする。
音響的なスペックは「EPICON8」の周波数特性が35Hzから30kHz、入力感度が89dB、インピーダンスが4Ω、「EPICON2」は周波数特性が47Hz〜30kHz、入力感度が87dB、インピーダンスが4Ω。
キャビネットはMDFを採用し、サイドが6層、背面は多層構成としたことで、「EPICON8」は63mm、「EPICON2」は53mmの厚さを持たせている。フロントバッフル面は2層構成で33mmの重厚なつくりとした。
「EPICON8」は2基のウーファー間に仕切りを設け、それぞれの低域干渉を防ぐ構造としている。底部のネットワークボックスも隔離した構造とし、空気圧の影響を排除している。
背面のバスレフポートは各ウーファーユニットに対してほぼ真後ろの位置にレイアウト。バッフル板自体、7本のネジの間を広く取って、ウーファー後部の自由な空気の流れをつくり出している。
塗装は「EPICON6」同様、塗りと研磨の工程を各10回も繰り返して、塗装膜の厚みだけで2mmとし、仕上げと音響特性の確保ともに品位を高めている。
キャビネットのカラーは「EPICON6」と同様に、ウォールナット/ブラック/ルビーマッカサルの3色を揃え、いずれもグロス仕上げとしている。
スピーカー端子はバイワイヤリング/バイアンプ対応。金メッキ処理を施し、バナナプラグ/Yラグにも対応する。
NIELSEN氏はDALIのサウンド・フィロソフィーについて、「スピーカーの特性はとにかく“低損失”であることを重視しています。内部のパーツも低損失な特性にこだわることで、音楽信号をリスナーへダイレクトに伝えことができ、可能な限りピュアな状態で音楽が再生できると考えるからです」と語る。
最上位モデルの「EPICON8」には、ウーファーコーンを振動させるためのボイスコイルにグラスファイバー系の素材を使っている。「グラスファイバーを用いることで渦電流の発生を抑えて、スムースなピストンモーションを実現できます。これにより優れたレスポンスが獲得でき、音楽のダイナミクスを伝えることができます」とNIELSEN氏は説明する。一方で「6」と「2」にはアルミ素材のボイスコイルボビンが採用されている。シリーズのモデルでそれぞれに異なる素材を採用した背景については「スピーカーのトータルのバランスが整うことを重視し、それぞれにベストなサウンドを得るためのパーツや構造を採用すべきと考えているから」だという。
「EPICONシリーズをご使用いただく際には、組み合わせるエレクトロニクス製品やアクセサリーにもぜひこだわって欲しいと思います。なぜなら、このスピーカーは組み合わせる機器の性能や、再生するソースのクオリティをすべてさらけ出してしまうスピーカーだからです」とNIELSEN氏は、本機の完成度の高さに胸を張った。なおDALI本社ではEPICONのサウンドチューニングのため、リファレンスのプレーヤー、アンプにDENONのコンポーネントを組み合わせることも多いのだという。
またEPICONシリーズからは、来春後半ごろにセンタースピーカー「EPICON VOKAL」の発売も予定されていることをNIELSEN氏はプレゼンテーションの最後に付け加えた。
「EPICON6」を5台使ったサラウンド試聴も
このほか、デノンのサラウンドアンプ「AVR-4520」と、ユニバーサルBDプレーヤー「DBT-3313UD」に、DALIの「EPICON6」を5台組み合わせたSACDマルチチャンネルソースのサラウンド試聴もブースでは行われている。
またDENONのHiFi新製品となるSACDプレーヤー「DCD-1650RE」、プリメインアンプ「PMA-2000RE」のサウンドも試聴することが可能だ。
フラグシップのEPICONシリーズから新製品2機種登場
DALIの新しいフラグシップラインである「EPICON」シリーズは、昨年開催の東京インターナショナルオーディオショウで第一弾モデル「EPICON6」のワールドプレミアイベントが開催され、その後、今年の5月下旬に発売された。
今回シリーズに新しく加わるのが、3+1/2ウェイのフロア型スピーカー「EPICON8」と、2ウェイのブックシェルフ型スピーカー「EPICON2」だ。
それぞれ2013年春の国内発売が予定されており、価格は未定だが「EPICON8がペアで200万円前後、EPICON2がペアで50万円前後になる見込み」(D&Mスタッフ)だという。今回の会場には「EPICON2」専用スタンドも一緒に展示されていた。
また今回のショウ会場には新製品の説明のため、DALI本社からエリア・セールスマネージャーのMICHAEL NIELSEN氏が来日した。
「EPICON8」はウッドファイバーチップを混合したDALI独自のコーン振動板を8インチに成形し、2基の低域用ウーファーユニットに採用。「EPICON6」と同様、DALIの完全内製によるウーファーユニットとし、ポールピースとトッププレートの内周部には新開発の素材「SMC(Soft Magnetic Compound)」を採用する。SMCの素材としての特徴は、粒子状の砂鉄の一粒ずつに化学的なコーティングを施すことで、電気的絶縁性を高め、電流歪を極限まで抑えられること。また十字型ポールピースと上下分割型のアルミショートリングなど、磁気回路に起因する歪みを徹底的に抑制する構造とした。
「EPICON8」は、これに加えて「EPICON6」と同サイズとなる、6.5インチウーファーをミッドレンジ専用に設けている。なお「EPICON2」は、この6.5インチウーファーを中低域用として装備している。
高域を担うユニットとして、「EPICON8」はDALIオリジナルのハイブリッド・トゥイーターモジュールを採用する。29mm口径のシルクドームトゥイーターは音の拡散性を高く持たせ、大型化を図ることでより低い帯域の再生を可能とし、ウーファーとの音のつながりを高めている。
リボントゥイーター部は上限を30kHzに設定。2つのトゥイーターユニットをアルミダイキャスト製プレートにマウントしている。「EPICON2」は本体をコンパクトにすることを重視し、ドームトゥイーターのみの搭載となるが、本機専用のチューニングを施したことで30kHzまでの帯域をカバーする。
音響的なスペックは「EPICON8」の周波数特性が35Hzから30kHz、入力感度が89dB、インピーダンスが4Ω、「EPICON2」は周波数特性が47Hz〜30kHz、入力感度が87dB、インピーダンスが4Ω。
キャビネットはMDFを採用し、サイドが6層、背面は多層構成としたことで、「EPICON8」は63mm、「EPICON2」は53mmの厚さを持たせている。フロントバッフル面は2層構成で33mmの重厚なつくりとした。
「EPICON8」は2基のウーファー間に仕切りを設け、それぞれの低域干渉を防ぐ構造としている。底部のネットワークボックスも隔離した構造とし、空気圧の影響を排除している。
背面のバスレフポートは各ウーファーユニットに対してほぼ真後ろの位置にレイアウト。バッフル板自体、7本のネジの間を広く取って、ウーファー後部の自由な空気の流れをつくり出している。
塗装は「EPICON6」同様、塗りと研磨の工程を各10回も繰り返して、塗装膜の厚みだけで2mmとし、仕上げと音響特性の確保ともに品位を高めている。
キャビネットのカラーは「EPICON6」と同様に、ウォールナット/ブラック/ルビーマッカサルの3色を揃え、いずれもグロス仕上げとしている。
スピーカー端子はバイワイヤリング/バイアンプ対応。金メッキ処理を施し、バナナプラグ/Yラグにも対応する。
NIELSEN氏はDALIのサウンド・フィロソフィーについて、「スピーカーの特性はとにかく“低損失”であることを重視しています。内部のパーツも低損失な特性にこだわることで、音楽信号をリスナーへダイレクトに伝えことができ、可能な限りピュアな状態で音楽が再生できると考えるからです」と語る。
最上位モデルの「EPICON8」には、ウーファーコーンを振動させるためのボイスコイルにグラスファイバー系の素材を使っている。「グラスファイバーを用いることで渦電流の発生を抑えて、スムースなピストンモーションを実現できます。これにより優れたレスポンスが獲得でき、音楽のダイナミクスを伝えることができます」とNIELSEN氏は説明する。一方で「6」と「2」にはアルミ素材のボイスコイルボビンが採用されている。シリーズのモデルでそれぞれに異なる素材を採用した背景については「スピーカーのトータルのバランスが整うことを重視し、それぞれにベストなサウンドを得るためのパーツや構造を採用すべきと考えているから」だという。
「EPICONシリーズをご使用いただく際には、組み合わせるエレクトロニクス製品やアクセサリーにもぜひこだわって欲しいと思います。なぜなら、このスピーカーは組み合わせる機器の性能や、再生するソースのクオリティをすべてさらけ出してしまうスピーカーだからです」とNIELSEN氏は、本機の完成度の高さに胸を張った。なおDALI本社ではEPICONのサウンドチューニングのため、リファレンスのプレーヤー、アンプにDENONのコンポーネントを組み合わせることも多いのだという。
またEPICONシリーズからは、来春後半ごろにセンタースピーカー「EPICON VOKAL」の発売も予定されていることをNIELSEN氏はプレゼンテーションの最後に付け加えた。
「EPICON6」を5台使ったサラウンド試聴も
このほか、デノンのサラウンドアンプ「AVR-4520」と、ユニバーサルBDプレーヤー「DBT-3313UD」に、DALIの「EPICON6」を5台組み合わせたSACDマルチチャンネルソースのサラウンド試聴もブースでは行われている。
またDENONのHiFi新製品となるSACDプレーヤー「DCD-1650RE」、プリメインアンプ「PMA-2000RE」のサウンドも試聴することが可能だ。