試聴ブースでは整理券も配布
<ポタ研>ティアック、同社初ポタアン「HA-P50」など“ハイレゾ時代”の新製品強力アピール
フジヤエービック主催のポータブルオーディオイベント「ポータブルオーディオ研究会(通称:ポタ研)」が、東京・中野サンプラザで開催された。ティアック(株)は本イベントにて、3月下旬発売を予定しているDAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ「HA-P50」と、ハイレゾ再生に対応したオーディオ機器“Reference 301”シリーズの製品発表会を実施した。
同社 音響機器事業部 コンシューマーオーディオ ビジネスユニット 企画・販売促進課 係長 角田圭司氏は、“Reference 301”シリーズについて「ハイレゾ時代の新定番」、HA-P50について「ハイレゾを持ち出そう」という、各製品の開発コンセプトを紹介。“ハイレゾ時代”に対応する新製品群を強力にアピールした。
■HA-P50のコンセプトは「ハイレゾを持ち出そう」
HA-P50(関連ニュース)について角田氏は、上述の通り「ハイレゾを手軽に外に持ち出せる製品」として紹介。本機は、専用アプリ「TEAC HR Audio Player for iOS」を使用することで、iOS端末で最大96kHz/24bitまでのハイレゾ音源再生が行える。Apple Camera Connection Kitなどを使用する必要はなく、iOS端末のLightning端子と本機のUSB-A入力端子を、Lightningケーブルで直接接続するだけでハイレゾ出力できることが大きな特徴だ。
なお、30ピン端子を搭載する一部のiOS機器でもこのハイレゾ出力は可能で、iPhone 5s/5c/5/4s/4、iPod touch5G/4G、iPadおよびiPad miniの全世代モデルが対応しているとのこと。
さらにiOS端末だけでなく、Android端末のデジタル接続が行える点も大きなポイントで、こちらは48kHz/24bitまで対応している(Android側のAOA2.0対応が必須)。「Androidユーザーの方にも高音質で音楽を楽しんでほしい」と角田氏はコメントしていたが、実際に別会場に設けられたティアックの試聴ブースでも、「普段使っているAndroidスマホでデジタル接続を試してみたい」と、本機の試聴を希望する来場者の姿があった。
角田氏は、本体の構造についても「内部はオペアンプに「OPA1652」を用いたプッシュプル構成のディスクリート回路を採用しており、歪み率0.001%(32Ω、1kHz、出力100mW+100mW、JEITA)を実現した」とアピール。ヘッドホン出力も160mW×2の大出力を確保している。また「モバイル用途としての使いやすさを追求し、本体は約21.7mmの薄さを実現した。バッテリー持続時間も8時間を実現した」と語った。なおこの8時間というバッテリー持続時間は、通勤・通学時間を片道1時間程度と考えたときに「3日間は充電しなくても持ち歩ける程度」という考えのもとに設定したという。
■“Reference 301”シリーズは「ハイレゾ時代の新定番」
続いて角田氏は、USB-DAC「UD-301」、プリメインアンプ「AI-301DA」、スピーカー「LS-301」をラインナップする“Reference 301”シリーズについて、「高性能・高音質を実現しながら使いやすい製品を目指した」と紹介した。
UD-301は、DSD 5.6MHz やPCM 192kHz/32bitのUSB入力に対応したデュアルモノラル構成のD/Aコンバーター(関連ニュース)。USB入力経由でDSD 5.6MHzやPCM 192kHz/32bitに対応しており、PC用の再生ソフト「TEAC HR Audio Player」を使うことでハイレゾオーディオ再生が行える。
内部にはバーブラウン製DAC「PCM1795」を左右に独立して搭載。アナログ回路には、従来モデル“Reference 501”シリーズにも搭載されたハイファイ専用オペアンプ「MUSE8920」を左右に1基ずつ使用した構成としている。
ヘッドホンアンプ部も同じく左右独立回路のデュアルモノラル構成。こちらはバランス対応プリメインアンプ「AX-501」でも採用したCCLC(Coupling Capacitor Less Circuit)方式を採用しており、角田氏は「これによって低域不足を解消する」と語る。
さらに同氏は「コンパクトな筐体ながら、電源部にはトロイダルコアトランスを搭載し、電圧を一定するシャントレギュレーターも採用している。電源ケーブルには着脱式の3極電源ケーブルとした」と、電源部へのこだわりも紹介した。
なお、オーディオ出力はRCAアンバランスとXLRバランスを装備しており、これらのオーディオ出力レベルを固定、可変、出力オフから選択できる。可変に設定した場合は、パワーアンプやアクティブスピーカーに直接接続するUSB-DACプリアンプとしての使い方が可能となるほか、出力オフに設定した場合はヘッドホン出力に関与しない回路を遮断するため、ヘッドホンアンプ使用時の音質向上が期待できる。角田氏は「DACプリアンプとしても、ヘッドホンアンプとしても、万能に使える製品として開発した」とアピールした。
AI-301DAは、5.6MHz DSDおよび192kHz/24bitのPCM音源に対応するUSB-DAC機能を搭載したプリメインアンプ(関連ニュース)。Bluetooth機能にも対応しており、Bluetooth対応デバイス内の音源をワイヤレスで本機に伝送することもできる。さらにCCLC採用のヘッドホンアンプ回路も搭載するという“全部入り”のスペックが特徴だ。角田氏は「ハイレゾ対応はしっかり押さえながらも、スマートフォン内の音源を手軽に聴きたいというライトなシーンにも対応している。様々なニーズに応えられる製品としてアピールしたい」と語った。
内部にはアイスパワーのクラスDアンプを搭載しており、出力は40W+40W。発熱が少ないことで、筐体をファンレス設計としていることもポイントだ。さらに本機は薄型テレビと組み合わせての使用も想定しており、テレビと光デジタル経由で接続した場合、テレビの電源ONと合わせて自動的に本機も電源ONになる「オートパワーオン」機能も搭載している。
角田氏によれば、2機種とも「デスクトップ環境への設置性にも配慮し、横幅や奥行きをコンパクトにすることにもこだわった」とのことで、横幅215mm/奥行き258mmのサイズを実現している。
LS-301は、AI-301DAにマッチするように開発された同軸2ウェイスピーカー(関連ニュース)。従来モデル「S-300NEO」で培ったノウハウを活かして開発しており、「Air Dump Center Pole System」を採用。角田氏によれば「301シリーズのハイレゾ環境をより良く再生するため、周波数特性を40kHzまでの高域に対応させた」という。デザイン面でも、金属製のスピーカーリングを配置することで301シリーズ全体の統一性を持たせている。
■ティアックブースはHA-P50の試聴用に整理券を配布
別会場に設けられたティアックのブースでは、HA-P50の試聴デモをメインで展開。本機を初めて試聴できる機会とあって、同社ブースは試聴用の整理券が配布されるほど来場者で溢れていた。
なお、ブース内には今春の発売を予定しているbeyerdynamicのヘッドホン「T51p」や「DT 770PRO 32」も参考出展されていた。
T51pは人気モデル「T50p」の後継機で、新ドライバーや新イヤパッドを採用し、側圧も長時間使用に最適化される。DT 770PRO 32の方は細かい仕様は調整中。価格は、T51pが3万前後、DT 770PRO 32が2万円前後での販売を想定しているとのことだ。
同社 音響機器事業部 コンシューマーオーディオ ビジネスユニット 企画・販売促進課 係長 角田圭司氏は、“Reference 301”シリーズについて「ハイレゾ時代の新定番」、HA-P50について「ハイレゾを持ち出そう」という、各製品の開発コンセプトを紹介。“ハイレゾ時代”に対応する新製品群を強力にアピールした。
■HA-P50のコンセプトは「ハイレゾを持ち出そう」
HA-P50(関連ニュース)について角田氏は、上述の通り「ハイレゾを手軽に外に持ち出せる製品」として紹介。本機は、専用アプリ「TEAC HR Audio Player for iOS」を使用することで、iOS端末で最大96kHz/24bitまでのハイレゾ音源再生が行える。Apple Camera Connection Kitなどを使用する必要はなく、iOS端末のLightning端子と本機のUSB-A入力端子を、Lightningケーブルで直接接続するだけでハイレゾ出力できることが大きな特徴だ。
なお、30ピン端子を搭載する一部のiOS機器でもこのハイレゾ出力は可能で、iPhone 5s/5c/5/4s/4、iPod touch5G/4G、iPadおよびiPad miniの全世代モデルが対応しているとのこと。
さらにiOS端末だけでなく、Android端末のデジタル接続が行える点も大きなポイントで、こちらは48kHz/24bitまで対応している(Android側のAOA2.0対応が必須)。「Androidユーザーの方にも高音質で音楽を楽しんでほしい」と角田氏はコメントしていたが、実際に別会場に設けられたティアックの試聴ブースでも、「普段使っているAndroidスマホでデジタル接続を試してみたい」と、本機の試聴を希望する来場者の姿があった。
角田氏は、本体の構造についても「内部はオペアンプに「OPA1652」を用いたプッシュプル構成のディスクリート回路を採用しており、歪み率0.001%(32Ω、1kHz、出力100mW+100mW、JEITA)を実現した」とアピール。ヘッドホン出力も160mW×2の大出力を確保している。また「モバイル用途としての使いやすさを追求し、本体は約21.7mmの薄さを実現した。バッテリー持続時間も8時間を実現した」と語った。なおこの8時間というバッテリー持続時間は、通勤・通学時間を片道1時間程度と考えたときに「3日間は充電しなくても持ち歩ける程度」という考えのもとに設定したという。
■“Reference 301”シリーズは「ハイレゾ時代の新定番」
続いて角田氏は、USB-DAC「UD-301」、プリメインアンプ「AI-301DA」、スピーカー「LS-301」をラインナップする“Reference 301”シリーズについて、「高性能・高音質を実現しながら使いやすい製品を目指した」と紹介した。
UD-301は、DSD 5.6MHz やPCM 192kHz/32bitのUSB入力に対応したデュアルモノラル構成のD/Aコンバーター(関連ニュース)。USB入力経由でDSD 5.6MHzやPCM 192kHz/32bitに対応しており、PC用の再生ソフト「TEAC HR Audio Player」を使うことでハイレゾオーディオ再生が行える。
内部にはバーブラウン製DAC「PCM1795」を左右に独立して搭載。アナログ回路には、従来モデル“Reference 501”シリーズにも搭載されたハイファイ専用オペアンプ「MUSE8920」を左右に1基ずつ使用した構成としている。
ヘッドホンアンプ部も同じく左右独立回路のデュアルモノラル構成。こちらはバランス対応プリメインアンプ「AX-501」でも採用したCCLC(Coupling Capacitor Less Circuit)方式を採用しており、角田氏は「これによって低域不足を解消する」と語る。
さらに同氏は「コンパクトな筐体ながら、電源部にはトロイダルコアトランスを搭載し、電圧を一定するシャントレギュレーターも採用している。電源ケーブルには着脱式の3極電源ケーブルとした」と、電源部へのこだわりも紹介した。
なお、オーディオ出力はRCAアンバランスとXLRバランスを装備しており、これらのオーディオ出力レベルを固定、可変、出力オフから選択できる。可変に設定した場合は、パワーアンプやアクティブスピーカーに直接接続するUSB-DACプリアンプとしての使い方が可能となるほか、出力オフに設定した場合はヘッドホン出力に関与しない回路を遮断するため、ヘッドホンアンプ使用時の音質向上が期待できる。角田氏は「DACプリアンプとしても、ヘッドホンアンプとしても、万能に使える製品として開発した」とアピールした。
AI-301DAは、5.6MHz DSDおよび192kHz/24bitのPCM音源に対応するUSB-DAC機能を搭載したプリメインアンプ(関連ニュース)。Bluetooth機能にも対応しており、Bluetooth対応デバイス内の音源をワイヤレスで本機に伝送することもできる。さらにCCLC採用のヘッドホンアンプ回路も搭載するという“全部入り”のスペックが特徴だ。角田氏は「ハイレゾ対応はしっかり押さえながらも、スマートフォン内の音源を手軽に聴きたいというライトなシーンにも対応している。様々なニーズに応えられる製品としてアピールしたい」と語った。
内部にはアイスパワーのクラスDアンプを搭載しており、出力は40W+40W。発熱が少ないことで、筐体をファンレス設計としていることもポイントだ。さらに本機は薄型テレビと組み合わせての使用も想定しており、テレビと光デジタル経由で接続した場合、テレビの電源ONと合わせて自動的に本機も電源ONになる「オートパワーオン」機能も搭載している。
角田氏によれば、2機種とも「デスクトップ環境への設置性にも配慮し、横幅や奥行きをコンパクトにすることにもこだわった」とのことで、横幅215mm/奥行き258mmのサイズを実現している。
LS-301は、AI-301DAにマッチするように開発された同軸2ウェイスピーカー(関連ニュース)。従来モデル「S-300NEO」で培ったノウハウを活かして開発しており、「Air Dump Center Pole System」を採用。角田氏によれば「301シリーズのハイレゾ環境をより良く再生するため、周波数特性を40kHzまでの高域に対応させた」という。デザイン面でも、金属製のスピーカーリングを配置することで301シリーズ全体の統一性を持たせている。
■ティアックブースはHA-P50の試聴用に整理券を配布
別会場に設けられたティアックのブースでは、HA-P50の試聴デモをメインで展開。本機を初めて試聴できる機会とあって、同社ブースは試聴用の整理券が配布されるほど来場者で溢れていた。
なお、ブース内には今春の発売を予定しているbeyerdynamicのヘッドホン「T51p」や「DT 770PRO 32」も参考出展されていた。
T51pは人気モデル「T50p」の後継機で、新ドライバーや新イヤパッドを採用し、側圧も長時間使用に最適化される。DT 770PRO 32の方は細かい仕様は調整中。価格は、T51pが3万前後、DT 770PRO 32が2万円前後での販売を想定しているとのことだ。
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