パワーアンプ、ネットワークプレーヤー内蔵プリ、スピーカーなどをラインナップ
<IFA>パナソニック、Technicsブランド復活 − “R1シリーズ”と“C700シリーズ”の2ラインナップ
パナソニックは、かねてより噂のあった同社オーディオブランド「Technics(テクニクス)」復活を、IFA2014プレスカンファレンスにて正式にアナウンスした。
テクニクスは1965年の密閉型2ウェイ2ユニットスピーカー「Technics 1」以来多くのファンから支持を集めたが、2010年にアナログディスクプレーヤー「SL-1200MK6」が生産中止になったのを最後に惜しまれつつその幕を閉じた。しかし今回、来年ブランド誕生50周年を迎えるのに先立って復活を宣言。復活第1弾製品として、リファレンスクラスの“R1シリーズ”(約4万ユーロ)と、プレミアムクラスの“C700シリーズ”(約4,000ユーロ)の2ラインナップを用意し、今年12月に欧州市場に投入。以後グローバルに展開する。
R1シリーズは“最高レベルの音楽の感動を届けるリファレンスシステム”。パワーアンプ「SE-R1」/ネットワーク再生対応プリアンプ「SU-R1」/ステレオスピーカー「SB-R1」の3機種をラインナップ。
C700シリーズは ”音楽を愛するユーザーの願いを叶えるプレミアムシステム”で、プリメインアンプ「SU-C700」/ネットワークプレーヤー「ST-C700」/スピーカー「SB-C700」/CDプレーヤー「SL-C700」が発売される。
昨今“ハイレゾ”が盛り上がりを見せており、「再び『音楽の感動』をお届けできる環境が整った」とする同社。ブランド休止後もアンプやスピーカー、プレーヤー技術は継続あるいは蓄積されており、当時テクニクスを支えた若手エンジニアたちも今や幹部として活躍。「かつてテクニクスが目指してきたものを、もう一度世に問う絶好の機会」であるとの考えから、今回のブランド復活に至ったという。
キャッチフレーズは「Rediscover Music(音楽の再発見)」。音楽を愛する全ての人へ向けて、サウンド、デザイン、テクノロジーが三位一体となった製品群を送り出すことを哲学とする。
プレスカンファレンスでは、Technicsのディレクターである小川理子氏がジャズピアノ演奏とプレゼンを披露。カンファレンス後に開かれた個別発表会では、ジャズ・トランペット奏者の日野皓正氏が登場し、小川氏とセッションする一幕も用意された。
<リファレンスクラス:R1シリーズ>
■パワーアンプ「SE-R1」
テクニクスブランドのフラグシップパワーアンプ。アンプは高精度なジッター削減回路とPWM変換回路を搭載したフルデジタルアンプ“JENO(Jitter Elimination and Noise-shaping Optimization)”を採用。パワー素子には、GaN(ガリウムナイトライド)を用いたGaN-MOSFET Driverを使っている。
また、接続したスピーカーの特性に応じてアンプの周波数位相特性を補正する「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)」技術を採用している。
■プリアンプ内蔵ネットワークプレーヤー「SU-R1」
最大384kHz/32bit PCMと5.6MHz DSDに対応し、DSDのアシンクロナス伝送も可能なプリアンプ内蔵ネットワークプレーヤー。DLNAにも対応し、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFや、96kHz/24bitまでのALACなどのネットワーク再生が可能。DLNAはDMR/DMRに対応する。DSDは、PC接続とUSB type Bで接続しての再生となる。
また、CDグレードの音楽信号をハイレゾにアップサンプリングできる同社独自技術「ハイレゾ リ、マスター」も搭載する。
またデジタル端子として同軸デジタル(192kHz/24bitまでの出力に対応)と光デジタル(同96kHz/24bitまで)、USB type A/type B端子を用意。信号劣化の少ないプリ・パワー間信号伝送をおこなう独自インターフェース「Technics Digital Link」にも対応する。
そのほか、ノイズ対策も強化。クロックジッターリムーバーや、LAN入力の差動信号間のノイズを低減するコモンモードフィルタ、外部機器からのノイズを遮断するS/PDIFパルストランス、PC側の電源ノイズを低減するUSBパワーコンディショナーなどを採用した。また、ツインRコアトランスやカスタムメイドの電解コンデンサ、非磁性体炭素皮膜抵抗など高音質パーツを多数搭載している。
■スピーカー「SB-R1」
点音源、リニアフェーズ思想をベースとしたリファレンススピーカー。新開発の「同軸平板2ウェイユニット」を1基、仮想同軸用アッパーウーファーユニットを2基、Lowerウーファーユニット2基の合計5スピーカーを搭載している。再生周波数帯域は30Hz/-3dBもしくは20Hz/-10dB〜100kHzまでと幅広く、フルオーケストラの大太鼓やパイプオルガンの最低音、ハイレゾ音源の高調波も再生可能だという。各ユニットのクロスオーバー周波数は300Hzと2〜2.5kHz。
「同軸平板ユニット」とは、カーボンクロススキン材+アルミハニカムコアがサンドイッチ構造の平面振動板を使ったミッドレンジユニットと、カーボングラファイト振動板&トッププレートを上下2個のネオジウムマグネットで挟んだ高効率磁気回路採用トゥイーターを同軸配列したもの。
磁気回路には大型マグネットや銅キャップ、同ショートリングを採用。さらに占積率の高いエッジワイズ巻き線を使ったショートボイスコイルを使用している。
ウーファーは、アラミド繊維と竹繊維を混ぜて内部損失を高めたパルプコーンを採用。振動板にはカーボンクロス積層複合材を使用したオリジナルのものを使用している。磁気回路にはダブルマグネットと銅リングを使い、歪みを抑えた。さらに共振分散構造採用のダイキャストフレームを使用している。
キャビネットは不要共振や回折反射、定在波を排除するエンタシスフォームキャビネットで、同軸平板ユニット用に50リットル、Lowerウーファー用に50リットルの容積を確保している。外観はピアノフィニッシュ仕上げとなっている。
<プレミアムクラス:C700シリーズ>
■ステレオプリメインアンプ「SU-C700」
こちらもアンプ部にはフルデジタルアンプJENOを採用。LAPC技術も搭載している。電源は高速かつローノイズな大容量安定化電源。
剛性を高め不要振動を抑えるシャーシやアルミ製キャビネットを採用。フロントにはレベルメーターを備え、白色LEDでライトアップする。
■ネットワークプレーヤー「ST-C700」
徹底したノイズ対策を行ったネットワークオーディオプレーヤー。DLNAに対応し、192kH/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFと96kHz/24bitまでのALACのネットワーク再生が可能。USB typeB端子経由では、最大192kHz/24bitまでのPCMと最大5.6MHzまでのDSD再生が可能。アシンクロナス伝送にも対応する。
CDグレードの音楽信号をハイレゾにアップサンプリングできる同社独自技術「ハイレゾ リ、マスター」も搭載。High-precision oversampling processingにより、歪みを抑えた高品位再生を実現するという。また剛性を高め不要振動を抑えるシャーシを採用している。
Bluetoothにも対応。aptXやAACコーデックもサポートする。
■CDプレーヤー「SL-C700」
「CDから新たな魅力を引き出す、正確でハイクオリティな音楽再生を実現する」モデルという。
CDをハイレゾにアップサンプリングする独自技術「High Res Re-master」を採用。クロックは、水晶から生成されたものを使用している。またDACはバーブラウンの「PCM1795」をL/R独立で使っている。
■スピーカーシステム「SB-C700」
こちらも点音源・リニアフェーズ思想をもとに作られた2ウェイスピーカー。同軸平板2ウェイユニットを1基搭載している。アルミ振動板ドーム型トゥイーターが100kHzまでの広帯域再生に寄与。キャビネットは不要共振や回折反射、定在波を排除するエンタシスフォームキャビネットで、ピアノ仕上げとなっている。
なおPhile-webではテクニクスのキーマンである小川氏と井谷氏、三浦氏にインタビューを敢行。下記ページに掲載している。
http://www.phileweb.com/interview/article/201409/05/238.html
テクニクスは1965年の密閉型2ウェイ2ユニットスピーカー「Technics 1」以来多くのファンから支持を集めたが、2010年にアナログディスクプレーヤー「SL-1200MK6」が生産中止になったのを最後に惜しまれつつその幕を閉じた。しかし今回、来年ブランド誕生50周年を迎えるのに先立って復活を宣言。復活第1弾製品として、リファレンスクラスの“R1シリーズ”(約4万ユーロ)と、プレミアムクラスの“C700シリーズ”(約4,000ユーロ)の2ラインナップを用意し、今年12月に欧州市場に投入。以後グローバルに展開する。
R1シリーズは“最高レベルの音楽の感動を届けるリファレンスシステム”。パワーアンプ「SE-R1」/ネットワーク再生対応プリアンプ「SU-R1」/ステレオスピーカー「SB-R1」の3機種をラインナップ。
C700シリーズは ”音楽を愛するユーザーの願いを叶えるプレミアムシステム”で、プリメインアンプ「SU-C700」/ネットワークプレーヤー「ST-C700」/スピーカー「SB-C700」/CDプレーヤー「SL-C700」が発売される。
昨今“ハイレゾ”が盛り上がりを見せており、「再び『音楽の感動』をお届けできる環境が整った」とする同社。ブランド休止後もアンプやスピーカー、プレーヤー技術は継続あるいは蓄積されており、当時テクニクスを支えた若手エンジニアたちも今や幹部として活躍。「かつてテクニクスが目指してきたものを、もう一度世に問う絶好の機会」であるとの考えから、今回のブランド復活に至ったという。
キャッチフレーズは「Rediscover Music(音楽の再発見)」。音楽を愛する全ての人へ向けて、サウンド、デザイン、テクノロジーが三位一体となった製品群を送り出すことを哲学とする。
プレスカンファレンスでは、Technicsのディレクターである小川理子氏がジャズピアノ演奏とプレゼンを披露。カンファレンス後に開かれた個別発表会では、ジャズ・トランペット奏者の日野皓正氏が登場し、小川氏とセッションする一幕も用意された。
<リファレンスクラス:R1シリーズ>
■パワーアンプ「SE-R1」
テクニクスブランドのフラグシップパワーアンプ。アンプは高精度なジッター削減回路とPWM変換回路を搭載したフルデジタルアンプ“JENO(Jitter Elimination and Noise-shaping Optimization)”を採用。パワー素子には、GaN(ガリウムナイトライド)を用いたGaN-MOSFET Driverを使っている。
また、接続したスピーカーの特性に応じてアンプの周波数位相特性を補正する「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)」技術を採用している。
■プリアンプ内蔵ネットワークプレーヤー「SU-R1」
最大384kHz/32bit PCMと5.6MHz DSDに対応し、DSDのアシンクロナス伝送も可能なプリアンプ内蔵ネットワークプレーヤー。DLNAにも対応し、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFや、96kHz/24bitまでのALACなどのネットワーク再生が可能。DLNAはDMR/DMRに対応する。DSDは、PC接続とUSB type Bで接続しての再生となる。
また、CDグレードの音楽信号をハイレゾにアップサンプリングできる同社独自技術「ハイレゾ リ、マスター」も搭載する。
またデジタル端子として同軸デジタル(192kHz/24bitまでの出力に対応)と光デジタル(同96kHz/24bitまで)、USB type A/type B端子を用意。信号劣化の少ないプリ・パワー間信号伝送をおこなう独自インターフェース「Technics Digital Link」にも対応する。
そのほか、ノイズ対策も強化。クロックジッターリムーバーや、LAN入力の差動信号間のノイズを低減するコモンモードフィルタ、外部機器からのノイズを遮断するS/PDIFパルストランス、PC側の電源ノイズを低減するUSBパワーコンディショナーなどを採用した。また、ツインRコアトランスやカスタムメイドの電解コンデンサ、非磁性体炭素皮膜抵抗など高音質パーツを多数搭載している。
■スピーカー「SB-R1」
点音源、リニアフェーズ思想をベースとしたリファレンススピーカー。新開発の「同軸平板2ウェイユニット」を1基、仮想同軸用アッパーウーファーユニットを2基、Lowerウーファーユニット2基の合計5スピーカーを搭載している。再生周波数帯域は30Hz/-3dBもしくは20Hz/-10dB〜100kHzまでと幅広く、フルオーケストラの大太鼓やパイプオルガンの最低音、ハイレゾ音源の高調波も再生可能だという。各ユニットのクロスオーバー周波数は300Hzと2〜2.5kHz。
「同軸平板ユニット」とは、カーボンクロススキン材+アルミハニカムコアがサンドイッチ構造の平面振動板を使ったミッドレンジユニットと、カーボングラファイト振動板&トッププレートを上下2個のネオジウムマグネットで挟んだ高効率磁気回路採用トゥイーターを同軸配列したもの。
磁気回路には大型マグネットや銅キャップ、同ショートリングを採用。さらに占積率の高いエッジワイズ巻き線を使ったショートボイスコイルを使用している。
ウーファーは、アラミド繊維と竹繊維を混ぜて内部損失を高めたパルプコーンを採用。振動板にはカーボンクロス積層複合材を使用したオリジナルのものを使用している。磁気回路にはダブルマグネットと銅リングを使い、歪みを抑えた。さらに共振分散構造採用のダイキャストフレームを使用している。
キャビネットは不要共振や回折反射、定在波を排除するエンタシスフォームキャビネットで、同軸平板ユニット用に50リットル、Lowerウーファー用に50リットルの容積を確保している。外観はピアノフィニッシュ仕上げとなっている。
<プレミアムクラス:C700シリーズ>
■ステレオプリメインアンプ「SU-C700」
こちらもアンプ部にはフルデジタルアンプJENOを採用。LAPC技術も搭載している。電源は高速かつローノイズな大容量安定化電源。
剛性を高め不要振動を抑えるシャーシやアルミ製キャビネットを採用。フロントにはレベルメーターを備え、白色LEDでライトアップする。
■ネットワークプレーヤー「ST-C700」
徹底したノイズ対策を行ったネットワークオーディオプレーヤー。DLNAに対応し、192kH/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFと96kHz/24bitまでのALACのネットワーク再生が可能。USB typeB端子経由では、最大192kHz/24bitまでのPCMと最大5.6MHzまでのDSD再生が可能。アシンクロナス伝送にも対応する。
CDグレードの音楽信号をハイレゾにアップサンプリングできる同社独自技術「ハイレゾ リ、マスター」も搭載。High-precision oversampling processingにより、歪みを抑えた高品位再生を実現するという。また剛性を高め不要振動を抑えるシャーシを採用している。
Bluetoothにも対応。aptXやAACコーデックもサポートする。
■CDプレーヤー「SL-C700」
「CDから新たな魅力を引き出す、正確でハイクオリティな音楽再生を実現する」モデルという。
CDをハイレゾにアップサンプリングする独自技術「High Res Re-master」を採用。クロックは、水晶から生成されたものを使用している。またDACはバーブラウンの「PCM1795」をL/R独立で使っている。
■スピーカーシステム「SB-C700」
こちらも点音源・リニアフェーズ思想をもとに作られた2ウェイスピーカー。同軸平板2ウェイユニットを1基搭載している。アルミ振動板ドーム型トゥイーターが100kHzまでの広帯域再生に寄与。キャビネットは不要共振や回折反射、定在波を排除するエンタシスフォームキャビネットで、ピアノ仕上げとなっている。
なおPhile-webではテクニクスのキーマンである小川氏と井谷氏、三浦氏にインタビューを敢行。下記ページに掲載している。
http://www.phileweb.com/interview/article/201409/05/238.html
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