ハイレゾやCDなど様々な音源をヤマハのHi-Fi機器で聴く

“ヤマハづくし”で堪能する、ピアニスト国府弘子さんのハイレゾ試聴&ライブに行ってきた

公開日 2015/03/23 10:00 編集部:杉浦 みな子
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■和田氏推薦の優秀録音CDを試聴/ビートルズの24bit音源も

続いては、CD-S2100のCDプレーヤー機能を使用してみるということで、和田氏が「録音の素晴らしさがよくわかるCD」として紹介した『ベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集』(ポール・ルイス/イルジー・ビエロフラーヴェク&BBC交響楽団)から「ピアノ協奏曲 第5番第二楽章」を再生しました。試聴を終えた国府さんは「アコースティックな楽器って、“弾いている雰囲気”のようなものが無いと音に違和感があるんですよ。ピアノの場合だと“ペダルを踏む空気感”とか。今回の音源は、弦楽器が入ってくる瞬間の“弓が弦に触れそうな気配”まで伝わってきて素晴らしかったですね」と興奮した様子でした。

会場は満員。ちなみに国府さんは、よくペダルを踏む右足の方が左足より皮膚が厚くなっているんだそうです

ちなみに国府さんの最新アルバム『ピアノ一丁!』は、「極上のピアノの音色を楽しむこと」をキーワードに制作されたそうで、オリジナル曲のほかに、誰もが知っている名曲のジャズカバーもいくつか収録されています。その中には、国府さんが大好きだというビートルズも。楽曲は「ゴールデン・スランバー」(『アビイ・ロード』のB面収録)。ちなみに国分さんは、ビートルズのどんな曲でもすぐジャズにアレンジして弾けてしまうそうです。

今回のイベントでは和田氏の発案により、ビートルズバージョンと国府さんバージョンの「ゴールデン・スランバー」を立て続けに試聴しました。ちなみにビートルズ版の方は、ビートルズの全アルバムを44.1kHz/24bitで収録したUSBメモリー『The Beatles Stereo USB』の24bit/FLAC音源です。試聴後、和田氏は「原曲のポールは朗々と歌い上げるけれども、国府さんのピアノは吶々とリスナーに語りかけてくるみたい。国府さんの感情が伝わってきます」とコメント。国府さんは「まさにそれを意識して弾きました」と嬉しそうな様子で答えていました。

■イベントの最後には国府さんのミニライブ開催。新譜から5曲を生演奏

そしてイベントのラストは、国府さんによるミニライブ。最新アルバム『ピアノ一丁!』の収録曲から「サクセス・ムーン・ダンス」「独りの時間」「眠りの森」「ブラッド・サーキュレイション」「ユー・チューン・マイ・ハート」の5曲が生演奏されました。使用されたグランドピアノはもちろんヤマハ製です。

イベントのラストは、国府さんによるミニライブで締めくくられました。本当に素晴らしかったです

場所・再生機器・楽器まで、改めて今回のイベントは最後まで“ヤマハづくし”。ライブの前に国府さんは「本日お越しの皆さんは、ヤマハのオーディオ機器を買うか、ヤマハのピアノを買うかの選択が迫られますね(笑)」とコメント。これに対して和田氏が「間をとって国府さんのCDを買うのが良いでしょう(笑)」と、会場の笑いを誘う一幕も見られました。

しかし、この国府さんのミニライブが本当に素晴らしかったです。ちなみに記者も一応プライベートでヤマハ製ピアノを使っていたりして(昔のエントリー機種「U1D」)、こんなことを言うのも何ですが今回はオーディオビジュアルサイトの記者としてというよりは、個人のヤマハユーザーとして、プロの素晴らしい演奏技術による1,000万円級のピアノの生音を聴けただけで大満足でした。演奏会中はさすがに取材用のメモを置いてうっとり聴き入ってしまいました。

ミニライブ中の様子

この日、1時間半にわたるイベントのラストに演奏された楽曲は「ユー・チューン・マイ・ハート」。「国府さんのピアノはリスナー1人1人に向かって語りかけるよう」と語った和田氏のコメントをまさに表したかのような優しいピアノの旋律で、イベントは締めくくられたのでした。

(編集部:杉浦 みな子)

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