受注生産。価格は1,000万円(税抜)
DIATONE技術者の新ブランド「DIASOUL」、第1弾製品は球形トゥイーター採用のハイエンドスピーカー
新オーディオブランド「DIASOUL」(ダイヤソウル)は、同社初製品となるスピーカー「DIASOUL i(アイ)」を4月16日に発売した。スピーカーとネットワークコントローラーで構成されており、価格は1,000万円(税抜)。完全受注生産で、納期は2〜4ヶ月となる。
DIASOULは、往年の名ブランド「DIATONE」の製品開発を手掛けた元三菱電機エンジニア・寺本浩平氏が立ち上げたブランド。ブランド名は「DIATONEの魂(Soul)」を意味しており、DIATONEの思想を受け継ぎつつオリジナル技術も盛り込んだ製品づくりを行っていくという。
目指すのは、生の音と再生音の境界を無くす「ボーダレスサウンド」。寺本氏は「音楽とは、ミュージシャンの思いが込められた音波を聴いてリスナーの心が共鳴・感動するもの。そしてオーディオとは、生演奏の感動のエネルギーを伝える役割を持つものだと思う。音楽の感動で満たされる喜びを世界中に発信していきたい。オーディオマニアというより、本当に音楽が好きな方に使ってほしい」と語る。
販売は直販形式。購入希望者のもとに寺本氏自らが訪問し、部屋環境も含めた最適セッティングを行う。今後は海外での販売も狙う。また、大阪、東京などに常設試聴場所を設置検討中。試聴イベントなども実施していくという。
製品でまず目をひくのが、3ブロックに分かれた非常に特徴的なデザインだ。トゥイーターブロックは球面で、φ36mmのユニットを4基搭載。ミッドレンジブロックにはφ160mmユニットを1基、ウーファーブロックはφ250mmユニットを2基対向配置した3ウェイ7スピーカーシステムとなる。
ウーファーとミッドレンジの向きを90度変えることで、各ユニットの駆動力による相互作用を低減。ウーファーブロック天面に無垢の鋼鉄製スペーサーを置き、その上に4点支持でミッドレンジブロックを設置。トゥイーターブロックは、全体が前後に稼働するフローティング構造となっている。
再生周波数帯域は20Hz〜80kHzで、インピーダンスは4Ω。ウーファーはデジタルアンプを内蔵したアクティブ型。トゥイーター/ミッドレンジとウーファーは、ネットワークコントローラー(後述)で帯域分割を行う。
「パワード球面マルチトゥイーター方式」でリアリティ溢れるサウンド狙う
トゥイーター振動板にはボロンを採用
トゥイーターブロックは、木製の球形キャビネットに4基のユニットを搭載。4基は2.7kgの鋼鉄製ベースにダイレクトに取り付け、メカニカル1点アースとすることで、振動板動作の完全同位相化を実現しているという。
同社はこれを「パワード球面マルチトゥイーター方式」と訴求。こちらは長年スピーカー開発に携わった寺本氏が、「生音」と「再生音」の違いを研究した結果生まれたものだ。4ユニットを球面に配置することで仮想的に大面積トゥイーターをつくりあげ、音場感とパワー感を両立できるという。また非常に均一な指向特性が得られるため、フォーカスがバシッと合ったリアリティ溢れるサウンドを実現できるという。
振動板は、DIATONEのスピーカーでも採用されていたボロン製。伝搬速度12,700m/秒、紙に近い内部損失があるのが特徴で、寺本氏は「現存するなかで最高の振動板素材」と評する。
ミッドレンジとウーファーの振動板には、三菱電機が開発したNCV(Nano Carbonized high Velocity)を採用。これはカーボンナノチューブと数種類の樹脂とを最適配合したもので、チタンに匹敵する伝搬速度と、紙と同等の内部損失を両立しているのが特徴だ(関連ニュース)。
ミッドレンジブロックは、φ160mm NCV振動板の裏側に5本のリブ状の補強を入れることで剛性を高め、追従性能を向上させた。磁気回路は36mmボイスコイルと、ダブルネオジウムマグネット磁気回路で、強力かつ低歪な駆動力を生み出すという。
そしてミッドレンジスピーカーユニットの背面には1.6kgのマスを配置。スピーカーの駆動力の反作用を受け止め、正確な駆動をサポートするとしている。
ウーファーは対向配置で不要振動キャンセル
Dアンプ内蔵、DSP制御にも対応
ウーファーブロックは、φ250mmのNCV振動板採用ユニットを対向配置し、不要な振動を打ち消すしくみに。2つのユニットは機械的に繋がっているが、キャビネットは独立させることで空気振動による相互作用を抑えたという。
さらに、磁束17,000ガウスのフェライトマグネットと、「MST(Magne ServoTechnology)低歪磁気回路」により、電磁制動力を徹底的に引き上げた。これによりハイスピードかつ量感ある超低音を実現するとのことだ。
出力300W+300Wのデジタルパワーアンプを内蔵したアクティブタイプ。DSPによる制御も可能で、4つの周波数特性パターンがプリセットされ、部屋ごとに最適なサウンドを実現するとのことだ。
ネットワークコントローラーで帯域分割&周波数特性補正
パッシブ型であるトゥイーター/ミッドレンジと、アクティブ型であるウーファーは、それぞれ独立のパワーアンプで駆動するしくみとなっている。ネットワークコントローラー「NW1」により、トゥイーター/ミッドレンジとウーファーの帯域分割と周波数特性補正を行う。クロスオーバー周波数は80Hz、1.8kHz。
入力端子はXLRとRCAを各1系統用意。入力回路はバランス伝送対応で、これによりアンバランス入力の場合でもグランド系のアイソレーションが可能となり、伝送ノイズの影響を低減できるという。
トゥイーター/ミッドレンジへの出力には、優れた磁気材料であるファインメットをコア材に使ったライントランスを採用した。
ウーファーブロックには帯域分割されたのち内蔵パワーアンプにXLRバランス伝送。周波数特性補正は、内蔵パワーアンプ内のDSPで行う。
なお絶対位相(アブソリュートフェイズ)切替機能を備え、コンテンツに応じて最適な位相状態を選択できるという。
ネットワークを構成する部品にもこだわっている。トゥイーター用コイルには空芯を、ミッドレンジ用コイルにはファインメットを採用。コンデンサーには独ムンドルフ社製のポリプロピレンコンデンサーを使っている。
また、スピーカーの内部配線用ケーブルにはCHORD社のハイグレードケーブルを採用した。
底部のスパイクには、アンダンテラルゴ社のスルーホールスパイクを採用している。
【問い合わせ先】
DIASOUL
TEL/078-220-4815
http://diasoul.co.jp/jp/contact
DIASOULは、往年の名ブランド「DIATONE」の製品開発を手掛けた元三菱電機エンジニア・寺本浩平氏が立ち上げたブランド。ブランド名は「DIATONEの魂(Soul)」を意味しており、DIATONEの思想を受け継ぎつつオリジナル技術も盛り込んだ製品づくりを行っていくという。
目指すのは、生の音と再生音の境界を無くす「ボーダレスサウンド」。寺本氏は「音楽とは、ミュージシャンの思いが込められた音波を聴いてリスナーの心が共鳴・感動するもの。そしてオーディオとは、生演奏の感動のエネルギーを伝える役割を持つものだと思う。音楽の感動で満たされる喜びを世界中に発信していきたい。オーディオマニアというより、本当に音楽が好きな方に使ってほしい」と語る。
販売は直販形式。購入希望者のもとに寺本氏自らが訪問し、部屋環境も含めた最適セッティングを行う。今後は海外での販売も狙う。また、大阪、東京などに常設試聴場所を設置検討中。試聴イベントなども実施していくという。
製品でまず目をひくのが、3ブロックに分かれた非常に特徴的なデザインだ。トゥイーターブロックは球面で、φ36mmのユニットを4基搭載。ミッドレンジブロックにはφ160mmユニットを1基、ウーファーブロックはφ250mmユニットを2基対向配置した3ウェイ7スピーカーシステムとなる。
ウーファーとミッドレンジの向きを90度変えることで、各ユニットの駆動力による相互作用を低減。ウーファーブロック天面に無垢の鋼鉄製スペーサーを置き、その上に4点支持でミッドレンジブロックを設置。トゥイーターブロックは、全体が前後に稼働するフローティング構造となっている。
再生周波数帯域は20Hz〜80kHzで、インピーダンスは4Ω。ウーファーはデジタルアンプを内蔵したアクティブ型。トゥイーター/ミッドレンジとウーファーは、ネットワークコントローラー(後述)で帯域分割を行う。
「パワード球面マルチトゥイーター方式」でリアリティ溢れるサウンド狙う
トゥイーター振動板にはボロンを採用
トゥイーターブロックは、木製の球形キャビネットに4基のユニットを搭載。4基は2.7kgの鋼鉄製ベースにダイレクトに取り付け、メカニカル1点アースとすることで、振動板動作の完全同位相化を実現しているという。
同社はこれを「パワード球面マルチトゥイーター方式」と訴求。こちらは長年スピーカー開発に携わった寺本氏が、「生音」と「再生音」の違いを研究した結果生まれたものだ。4ユニットを球面に配置することで仮想的に大面積トゥイーターをつくりあげ、音場感とパワー感を両立できるという。また非常に均一な指向特性が得られるため、フォーカスがバシッと合ったリアリティ溢れるサウンドを実現できるという。
振動板は、DIATONEのスピーカーでも採用されていたボロン製。伝搬速度12,700m/秒、紙に近い内部損失があるのが特徴で、寺本氏は「現存するなかで最高の振動板素材」と評する。
ミッドレンジとウーファーの振動板には、三菱電機が開発したNCV(Nano Carbonized high Velocity)を採用。これはカーボンナノチューブと数種類の樹脂とを最適配合したもので、チタンに匹敵する伝搬速度と、紙と同等の内部損失を両立しているのが特徴だ(関連ニュース)。
ミッドレンジブロックは、φ160mm NCV振動板の裏側に5本のリブ状の補強を入れることで剛性を高め、追従性能を向上させた。磁気回路は36mmボイスコイルと、ダブルネオジウムマグネット磁気回路で、強力かつ低歪な駆動力を生み出すという。
そしてミッドレンジスピーカーユニットの背面には1.6kgのマスを配置。スピーカーの駆動力の反作用を受け止め、正確な駆動をサポートするとしている。
ウーファーは対向配置で不要振動キャンセル
Dアンプ内蔵、DSP制御にも対応
ウーファーブロックは、φ250mmのNCV振動板採用ユニットを対向配置し、不要な振動を打ち消すしくみに。2つのユニットは機械的に繋がっているが、キャビネットは独立させることで空気振動による相互作用を抑えたという。
さらに、磁束17,000ガウスのフェライトマグネットと、「MST(Magne ServoTechnology)低歪磁気回路」により、電磁制動力を徹底的に引き上げた。これによりハイスピードかつ量感ある超低音を実現するとのことだ。
出力300W+300Wのデジタルパワーアンプを内蔵したアクティブタイプ。DSPによる制御も可能で、4つの周波数特性パターンがプリセットされ、部屋ごとに最適なサウンドを実現するとのことだ。
ネットワークコントローラーで帯域分割&周波数特性補正
パッシブ型であるトゥイーター/ミッドレンジと、アクティブ型であるウーファーは、それぞれ独立のパワーアンプで駆動するしくみとなっている。ネットワークコントローラー「NW1」により、トゥイーター/ミッドレンジとウーファーの帯域分割と周波数特性補正を行う。クロスオーバー周波数は80Hz、1.8kHz。
入力端子はXLRとRCAを各1系統用意。入力回路はバランス伝送対応で、これによりアンバランス入力の場合でもグランド系のアイソレーションが可能となり、伝送ノイズの影響を低減できるという。
トゥイーター/ミッドレンジへの出力には、優れた磁気材料であるファインメットをコア材に使ったライントランスを採用した。
ウーファーブロックには帯域分割されたのち内蔵パワーアンプにXLRバランス伝送。周波数特性補正は、内蔵パワーアンプ内のDSPで行う。
なお絶対位相(アブソリュートフェイズ)切替機能を備え、コンテンツに応じて最適な位相状態を選択できるという。
ネットワークを構成する部品にもこだわっている。トゥイーター用コイルには空芯を、ミッドレンジ用コイルにはファインメットを採用。コンデンサーには独ムンドルフ社製のポリプロピレンコンデンサーを使っている。
また、スピーカーの内部配線用ケーブルにはCHORD社のハイグレードケーブルを採用した。
底部のスパイクには、アンダンテラルゴ社のスルーホールスパイクを採用している。
【問い合わせ先】
DIASOUL
TEL/078-220-4815
http://diasoul.co.jp/jp/contact
関連リンク
トピック