1テスラを超える“ハイエナジー磁気回路”も新開発
JVC、新開発“ウッドドーム振動板”採用のハイレゾ対応ヘッドホン「WOOD 01」「WOOD 02」
また、耳の角度に合わせてバッフルを傾斜させることで、ロスなく音を伝えるイヤーダイレクトバッフルも採用。ABS樹脂のイヤーダイレクトバッフルや、高強度ポリアミド樹脂のユニットホルダー、真鍮のブラスリングなど、音響特性の異なる様々な材料を組み合わせて使用することで、ウッドドームユニットからの振動を整えて同ユニットの素性を引き出すチューニングを行っているという。
そのほか、ドライバーユニット前面のメッシュ素材や開口率にこだわることで、ハイレゾ音源のポテンシャルを余すことなく引き出すことを狙ったコンフォータブルタイプイヤーパッドも採用している。
L/R独立グランドプラグ&ケーブルを採用。接続部には、アンチバイブレーションジャックを配置することで、着脱式ケーブルのプラグとジャックの接触を安定させ、振動による音質劣化を抑制している。
出力音圧レベルは105dB/1mWで、再生周波数帯域は8Hz〜45kHz、インピーダンスが56Ωで、最大許容入力は1,500mW (IEC)。
上位機「WOOD 01」には、前述のようにウッドバッフル、響棒、整振ウッドプラグなどのウッドパーツを追加して使用。様々な材質や形状を検討したうえで、それぞれメイプル材を採用したという。また音響特性に優れた音響用ハンダの採用によって、余韻や奥行きまでも繊細に表現することを狙ったとしている。
■家入レオさんをプロモーションに起用。発表会にも登場し生歌も披露
同社メディア事業統括部AVC統括部AVCマーケティング部の安富 稔氏は、国内のヘッドホン市場について「バンドポータブルタイプの市場が伸びている。これからもハイレゾなどの影響でここは伸びていくだろう」と紹介。一方で「単にハイレゾに対応するだけでない製品づくりを行う」とし、独自技術の深化と付加価値創造による他社との差別化によって、「独自プレゼンスで市場浸透を図っていきたい」と続けた。
また、今回の“WOOD”2モデルを“SIGNA”に続く「CLASS-S」の製品として位置づけることに言及。「よく『衣食住』などと言うが、この“食”が音に変わっても問題ないような『衣音住』というような人に向けて提案したいのがCLASS-Sだ」と説明する。
そして、「SIGNAはハイレゾ入門層向けの製品で、今回のWOODはすでにハイレゾヘッドホンを持っていたり、ヘッドホンアンプを別途使っているようなマニア層に向けたモデル」と、それぞれの位置づけを説明。SIGNAはマルチマグネット構造による鮮やかな高解像度が特徴で、今回のWOODは木の振動板が描く上質で自然な響きが特徴だと各モデルの性格の違いを紹介した。
同社では、CLASS-S第一弾のSIGNAに引き続き、今回のWOODのプロモーションでもアーティストの家入レオさんを起用。CLASS-Sの特設サイト「S+(エスプラス)」ではバイノーラル録音した新プロモーションビデオを公開するほか、渋谷や秋葉原の街頭ビジョンでもプロモーションビデオの上映を行う。
発表会には家入さんもゲスト参加。「クッション性があって長時間つけていてもストレスがないし、自然な形で音が入ってくるので何日でも聴いていられる」と製品を体験しての感想を語り、「ブレスの音まで全部拾ってしまうのでアーティスト泣かせですね(笑)。同じ曲を聴いても新しい発見がたくさんあって音楽の幅が広がると思う」と続けた。
また、発表会の会場となったビクタースタジオの秋元秀之スタジオ長は、「スタジオでは、(演奏するレコーディングエリアでは)ミュージシャンはほとんどヘッドホンで自分の音を聴いている。つまり、スタジオはヘッドホンで聴く環境が整備されているということだ」と、今回の発表会の意義をコメント。「スタジオは昔からマスタークオリティ、ハイレゾのスペックで音が制作されていた。いわばハイレゾの扱いを熟知している」とも語り、ハード(AV機器)とソフト(音楽コンテンツ)の両方を持つJVCグループならではの強みをアピールした。
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