1テスラを超える“ハイエナジー磁気回路”も新開発
JVC、新開発“ウッドドーム振動板”採用のハイレゾ対応ヘッドホン「WOOD 01」「WOOD 02」
JVCケンウッドは、JVCブランドより、新開発のウッドドーム振動板を採用するなどでハイレゾに対応させたヘッドホン“WOOD 01”「HA-SW01」と“WOOD 02”「HA-SW02」の2モデルを12月上旬より発売する。なお「SIGNA 01/02」に続く「CLASS-S」第二弾製品として展開する。
・“WOOD 01”「HA-SW01」 ¥OPEN(予想実売価格7万円前後)
・“WOOD 02”「HA-SW02」 ¥OPEN(予想実売価格5万円前後)
■ウッド技術の進化でヘッドホンでの採用に成功
両機ともに新開発のウッドドームユニットを用いた40mmダイナミックドライバーを搭載。再生周波数帯域などの基本的なスペックも両者共通だが、上位モデル“WOOD 01”は厳選した音響ウッドパーツや音響用ハンダを採用することでさらなる高音質化を図っている。
独自の薄膜加工技術を進化させ、40mmの大口径“ウッドドーム振動板”を新開発。同振動板の素材にはカバ材を採用し、木の自然な響きとハイレゾ音源の持つクリアで繊細な音表現に加え、大口径ならではの余裕のあるサウンドを実現したとしている。
発表会で製品紹介を担当した同社メディア事業統括部AVC統括部AVC技術部の北岩公彦氏は、伝搬速度が速く、材料に異方性があることで定在波が発生しにくく自然な減衰特性を持つという木製振動板の特徴に言及。「実は2005年から2006年ごろにバンドタイプのヘッドホンでもウッド採用を検討していて、カナル型イヤホンのものを転用したりもしたのだが、ウッドシートを軽量化しないと特に高域特性が伸びず、ウッドの特性を活かせないという結論に至った」と語る。
そして今回「(木材を加工する)刃物の選定、刃を送るスピード、削る際に水で湿らせる工程の見直しなどを行うことで、髪の毛の半分ほどの50ミクロンという薄さを実現できた」と説明した。
なお、ウッドドーム振動板の周囲のフィルム振動板には「SIGNA」と同様に剛性の高いPEN素材を採用。これによってサスペンションの性能を落とさずに薄型化・軽量化を実現させている。
そのウッドドーム振動板を駆動するため、1T(テスラ)を超える高い磁束密度を実現する、“ハイエナジー磁気回路”も新開発で搭載。リニアリティを大幅に高めた独自形状の磁気回路プレートも新開発し、ウッドドーム振動板の忠実な駆動を実現したという。
同回路では、新プレート形状の採用によってネオジウムマグネットの磁力を有効利用し、ボイスコイルが受ける駆動力を向上。また、ボイスコイルが前後に動いた時の駆動力の変動を抑えて歪みを低減させることで、リニアリティを改善しているという。
そしてウッドドーム振動板の後方には、リング状に加工したウッドプレートを配置し、ユニット内の反射音を吸収、拡散。また振動板の前方には、ブラスリングを装填し、制振性を向上させて音の解像度を高めることを狙っている。
■積層材のウッドイヤーカップなど様々な高音質化技術を投入
そのほか、無垢の木材を数十層にわたって積層することで強固にした構造のウッド・オン・ハウジングを採用。厚さ1mmの木材を積層させてプレスをかけ、一体化することで剛性の高い素材に仕上げた。「今回の製品はポータブルで使用するものでもあることから、水分や湿気の影響が少ないものを選ぶ必要があった。積層強化木材は普通の木材より環境の変化に強く、安定した音質を得られる」(北岩氏)という。
・“WOOD 01”「HA-SW01」 ¥OPEN(予想実売価格7万円前後)
・“WOOD 02”「HA-SW02」 ¥OPEN(予想実売価格5万円前後)
■ウッド技術の進化でヘッドホンでの採用に成功
両機ともに新開発のウッドドームユニットを用いた40mmダイナミックドライバーを搭載。再生周波数帯域などの基本的なスペックも両者共通だが、上位モデル“WOOD 01”は厳選した音響ウッドパーツや音響用ハンダを採用することでさらなる高音質化を図っている。
独自の薄膜加工技術を進化させ、40mmの大口径“ウッドドーム振動板”を新開発。同振動板の素材にはカバ材を採用し、木の自然な響きとハイレゾ音源の持つクリアで繊細な音表現に加え、大口径ならではの余裕のあるサウンドを実現したとしている。
発表会で製品紹介を担当した同社メディア事業統括部AVC統括部AVC技術部の北岩公彦氏は、伝搬速度が速く、材料に異方性があることで定在波が発生しにくく自然な減衰特性を持つという木製振動板の特徴に言及。「実は2005年から2006年ごろにバンドタイプのヘッドホンでもウッド採用を検討していて、カナル型イヤホンのものを転用したりもしたのだが、ウッドシートを軽量化しないと特に高域特性が伸びず、ウッドの特性を活かせないという結論に至った」と語る。
そして今回「(木材を加工する)刃物の選定、刃を送るスピード、削る際に水で湿らせる工程の見直しなどを行うことで、髪の毛の半分ほどの50ミクロンという薄さを実現できた」と説明した。
なお、ウッドドーム振動板の周囲のフィルム振動板には「SIGNA」と同様に剛性の高いPEN素材を採用。これによってサスペンションの性能を落とさずに薄型化・軽量化を実現させている。
そのウッドドーム振動板を駆動するため、1T(テスラ)を超える高い磁束密度を実現する、“ハイエナジー磁気回路”も新開発で搭載。リニアリティを大幅に高めた独自形状の磁気回路プレートも新開発し、ウッドドーム振動板の忠実な駆動を実現したという。
同回路では、新プレート形状の採用によってネオジウムマグネットの磁力を有効利用し、ボイスコイルが受ける駆動力を向上。また、ボイスコイルが前後に動いた時の駆動力の変動を抑えて歪みを低減させることで、リニアリティを改善しているという。
そしてウッドドーム振動板の後方には、リング状に加工したウッドプレートを配置し、ユニット内の反射音を吸収、拡散。また振動板の前方には、ブラスリングを装填し、制振性を向上させて音の解像度を高めることを狙っている。
■積層材のウッドイヤーカップなど様々な高音質化技術を投入
そのほか、無垢の木材を数十層にわたって積層することで強固にした構造のウッド・オン・ハウジングを採用。厚さ1mmの木材を積層させてプレスをかけ、一体化することで剛性の高い素材に仕上げた。「今回の製品はポータブルで使用するものでもあることから、水分や湿気の影響が少ないものを選ぶ必要があった。積層強化木材は普通の木材より環境の変化に強く、安定した音質を得られる」(北岩氏)という。