協会会長「“オーディオの春”創造を」
オーディオイベント「音展」が「OTOTEN」として内容刷新。ファン拡大ねらう
日本オーディオ協会は、開催時期と会場を移すことを発表していた「オーディオ・ホームシアター展(音展)」についての詳細を発表。「OTOTEN AUDIO・VISUAL EXHIBITION 2017」と名称を変更し、内容も刷新する。校條亮治会長がイベントの紹介やオーディオ業界の動向、協会の活動方針を語る発表会を開催した。
■「音展」から「OTOTEN」へ。若年層やライト層の取り込みも狙う
「OTOTEN AUDIO・VISUAL EXHIBITION 2017」は、2017年5月13日(土)・14日(日)に、東京国際フォーラムで開催。日程と会場の変更のみ以前にアナウンスされていたが(関連ニュース)、その詳細が本日改めて発表された格好だ。今後は基本的にアルファベット表記で統一して広報活動なども展開していく。
会場は東京国際フォーラムガラス棟会議室4F〜7F、B1Fロビー、D棟ホールD5と5F会議室を使用。7階をイベント会場、5階と6階を従来のようなホームオーディオ、4階をハイレゾのプロモートゾーン、およびヘッドホンを始めとしたポータブルオーディオの出展スペースとしてゾーニングを行う予定。そしてB1Fは入場受付やカーオーディオ展示、D棟では特別企画セミナーや買い物広場として利用するという。
展示内容も従来より刷新。音楽ソフト分野との連携強化、来場者と出展内容とのマッチング強化、より分かりやすい展示カテゴリー構成とゾーニングなどによって、従来よりも幅広い層にオーディオ・ビジュアルの魅力の訴求を図る。
例えば音楽ソフト分野との連携においては、イベントに賛同してくれるアーティストを募り、音源提供やコメント発信でファンにイベントを身近に感じてもらうことなどを狙う。
来場者に対しては、会場の総合受付にコンシェルジェ機能を設置したり、入場パスに来場者自身が好みの製品ジャンルや音楽ジャンルを示せるようにするなどで、出展側とのミスマッチ低減を図る。
これらの施策は、前述のように来場者層の拡大が目的。お台場で開催した過去3回は50代が来場者の中心で若年層や女性層が少なかったとのことで、「ご来場いただいた方の満足度は高かったが、来場者層が上がって全体的にマニア層に集約されつつある」(オーディオ協会 事務局次長 土橋裕氏)という。「会場のアクセスだけでなく内容も関係していると考えている」とし、従来の層以外にも響くようイベントのリニューアルを図るとした。
■『オーディオの春』創造を / ハイレゾ測定方法の統一も
オーディオ協会会長の校條氏は、「オーディオというと音楽の秋というイメージが強いかもしれないが、やり方しだいで『オーディオの春』は創造できる」とコメント。イベントの開催時期を春に移した狙いを説明し、次回以降も基本的には春に東京国際フォーラムでの開催を続けていくつもりだとした。
なお、例年は金曜日から日曜日までの3日間開催であるところ、今回は土日の2日間開催にしたのは主に会場使用料が理由だと説明。前回までの会場のTIME24ビルと比べると格段に使用料が高く、出展メーカー各社の負担を前回までと同程度に抑えるための措置だという。今回の反応なども見ながら将来的にはまた金曜日を含めた3日間開催にする可能性もあるとした。
校條氏は音展リニューアルなどの前提として、日本の人口が2025年には現在より740万人減少する見込みであり、さらにその中心は生産年齢人口であることを紹介。オーディオ業界として新たな層の開拓が必要であると説く。
また、前述の事務局次長 土橋氏は、オーディオマニア層と一般層とでハイレゾの認知度が乖離していることも紹介。音展への来場者は8割〜9割がハイレゾを認知しているのに対し、日本レコード協会による調査では2割程度の認知率にとどまっているというデータも示した。
そのほか、発表会では2015年の国内オーディオ市場は、出荷金額が2,185億円(前年比91.9%)、出荷台数では895万4,000台(前年比74%)と前年割れだったことも紹介。ただし出荷台数に対して金額の減少幅が少ないことから、ハイエンド機のような高付加価値モデルが注目されているとし、「良い音を求める兆候が見られる」(校條氏)ともした。
また、東京以外でのオーディオイベント開催についても言及。マックスオーディオによる九州ハイエンドオーディオフェア、クリアーサウンドイマイによる北陸オーディオショウ、CAVIN大阪屋による北海道オーディオショウなど、各地方で開催されているイベントを、協会として後援するなども検討しているという。
これについて校條氏は「これまでは公益法人なのでイチ販売店の応援はできなかったが、今後は会員企業の推薦が得られるなら、そうした地方のイベントを後援したり、垣根を取り払ったイベントを展開していきたい」とした。
■2016年秋は「JAS・音のサロン&カンファレンス」開催
音展が春に移動したことで空いた今年の秋には、「JAS・音のサロン&カンファレンス」を開催。10月21日(金)・22日(土)に、秋葉原の富士ソフト アキバプラザにて同イベントを行う。
同イベントは、協会が定期的に行っている試聴会“音のサロン”を拡張するというもの。5Fのレセプションホールとミーティングルーム、6Fのセミナールーム2を使い、試聴会とセミナーを実施する。レセプションホールでは出展社の製品展示、ミーティングルーム(5部屋)で音出しデモを含めた製品展示を行うという。
試聴会“音のサロン”は、オーディオマニア層に向けたものと、ライトユーザー層に向けたものの2種類を用意。オーディオマニア向けには、アナログレコード再生、ハイレゾ音源再生、アンプやスピーカーの比較試聴に加えて、アニソンの高音質再生試聴などを検討している。
ライトユーザー向けは「オーディオに興味がある音楽好き」な層に対してオーディオで音楽を聴く楽しさを体験できるようにするとのこと。女性向け音楽ジャンル別コンポの魅力解説や、音楽専門ラジオ「ミュージックバード」の公開収録なども行う予定だとしている。
カンファレンスは、オーディオ業界や関連業界の関係者向けのもの。ハイレゾについてなどを業界関係者向けに解説する予定だという。
■「音展」から「OTOTEN」へ。若年層やライト層の取り込みも狙う
「OTOTEN AUDIO・VISUAL EXHIBITION 2017」は、2017年5月13日(土)・14日(日)に、東京国際フォーラムで開催。日程と会場の変更のみ以前にアナウンスされていたが(関連ニュース)、その詳細が本日改めて発表された格好だ。今後は基本的にアルファベット表記で統一して広報活動なども展開していく。
会場は東京国際フォーラムガラス棟会議室4F〜7F、B1Fロビー、D棟ホールD5と5F会議室を使用。7階をイベント会場、5階と6階を従来のようなホームオーディオ、4階をハイレゾのプロモートゾーン、およびヘッドホンを始めとしたポータブルオーディオの出展スペースとしてゾーニングを行う予定。そしてB1Fは入場受付やカーオーディオ展示、D棟では特別企画セミナーや買い物広場として利用するという。
展示内容も従来より刷新。音楽ソフト分野との連携強化、来場者と出展内容とのマッチング強化、より分かりやすい展示カテゴリー構成とゾーニングなどによって、従来よりも幅広い層にオーディオ・ビジュアルの魅力の訴求を図る。
例えば音楽ソフト分野との連携においては、イベントに賛同してくれるアーティストを募り、音源提供やコメント発信でファンにイベントを身近に感じてもらうことなどを狙う。
来場者に対しては、会場の総合受付にコンシェルジェ機能を設置したり、入場パスに来場者自身が好みの製品ジャンルや音楽ジャンルを示せるようにするなどで、出展側とのミスマッチ低減を図る。
これらの施策は、前述のように来場者層の拡大が目的。お台場で開催した過去3回は50代が来場者の中心で若年層や女性層が少なかったとのことで、「ご来場いただいた方の満足度は高かったが、来場者層が上がって全体的にマニア層に集約されつつある」(オーディオ協会 事務局次長 土橋裕氏)という。「会場のアクセスだけでなく内容も関係していると考えている」とし、従来の層以外にも響くようイベントのリニューアルを図るとした。
■『オーディオの春』創造を / ハイレゾ測定方法の統一も
オーディオ協会会長の校條氏は、「オーディオというと音楽の秋というイメージが強いかもしれないが、やり方しだいで『オーディオの春』は創造できる」とコメント。イベントの開催時期を春に移した狙いを説明し、次回以降も基本的には春に東京国際フォーラムでの開催を続けていくつもりだとした。
なお、例年は金曜日から日曜日までの3日間開催であるところ、今回は土日の2日間開催にしたのは主に会場使用料が理由だと説明。前回までの会場のTIME24ビルと比べると格段に使用料が高く、出展メーカー各社の負担を前回までと同程度に抑えるための措置だという。今回の反応なども見ながら将来的にはまた金曜日を含めた3日間開催にする可能性もあるとした。
校條氏は音展リニューアルなどの前提として、日本の人口が2025年には現在より740万人減少する見込みであり、さらにその中心は生産年齢人口であることを紹介。オーディオ業界として新たな層の開拓が必要であると説く。
また、前述の事務局次長 土橋氏は、オーディオマニア層と一般層とでハイレゾの認知度が乖離していることも紹介。音展への来場者は8割〜9割がハイレゾを認知しているのに対し、日本レコード協会による調査では2割程度の認知率にとどまっているというデータも示した。
そのほか、発表会では2015年の国内オーディオ市場は、出荷金額が2,185億円(前年比91.9%)、出荷台数では895万4,000台(前年比74%)と前年割れだったことも紹介。ただし出荷台数に対して金額の減少幅が少ないことから、ハイエンド機のような高付加価値モデルが注目されているとし、「良い音を求める兆候が見られる」(校條氏)ともした。
また、東京以外でのオーディオイベント開催についても言及。マックスオーディオによる九州ハイエンドオーディオフェア、クリアーサウンドイマイによる北陸オーディオショウ、CAVIN大阪屋による北海道オーディオショウなど、各地方で開催されているイベントを、協会として後援するなども検討しているという。
これについて校條氏は「これまでは公益法人なのでイチ販売店の応援はできなかったが、今後は会員企業の推薦が得られるなら、そうした地方のイベントを後援したり、垣根を取り払ったイベントを展開していきたい」とした。
■2016年秋は「JAS・音のサロン&カンファレンス」開催
音展が春に移動したことで空いた今年の秋には、「JAS・音のサロン&カンファレンス」を開催。10月21日(金)・22日(土)に、秋葉原の富士ソフト アキバプラザにて同イベントを行う。
同イベントは、協会が定期的に行っている試聴会“音のサロン”を拡張するというもの。5Fのレセプションホールとミーティングルーム、6Fのセミナールーム2を使い、試聴会とセミナーを実施する。レセプションホールでは出展社の製品展示、ミーティングルーム(5部屋)で音出しデモを含めた製品展示を行うという。
試聴会“音のサロン”は、オーディオマニア層に向けたものと、ライトユーザー層に向けたものの2種類を用意。オーディオマニア向けには、アナログレコード再生、ハイレゾ音源再生、アンプやスピーカーの比較試聴に加えて、アニソンの高音質再生試聴などを検討している。
ライトユーザー向けは「オーディオに興味がある音楽好き」な層に対してオーディオで音楽を聴く楽しさを体験できるようにするとのこと。女性向け音楽ジャンル別コンポの魅力解説や、音楽専門ラジオ「ミュージックバード」の公開収録なども行う予定だとしている。
カンファレンスは、オーディオ業界や関連業界の関係者向けのもの。ハイレゾについてなどを業界関係者向けに解説する予定だという。
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