【Senka21】ネットにもさらに力を入れる

ハードオフ、さらなる成長の鍵はリペア強化。目指すは本物のビンテージオーディオショップ

公開日 2018/07/13 07:30 Senka21編集部
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ハードオフでは基本として、各店が買い取ったものを修理、販売する。しかし、専門性の高いオーディオ製品には高いレベルでの対応が求められる。店舗数が拡大し、経験の浅い若い店長も増えたことで、宮澤店長やハードオフオーディオサロン新潟紫竹山店の番場清作店長へ修理対応について電話で相談するケースも増加。取り扱い点数がさらに拡大していく中で、リペアセンターを立ち上げ、機能の集約を図った。

元メーカー・エンジニアがそれぞれ得意とする職人技を発揮。ハードオフ店舗で扱う商品以外にも、他社で購入した商品や持ち込み商品の修理も請け負う

これまでも、ハードオフオーディオサロン吉祥寺店では、リペア済の商品を近隣の店のオーディオセレクション・コーナーに提供したり、ハードオフオーディオサロン新潟紫竹山店では番場店長が時間の許す限り足を延ばして店舗を回り、目に止まった商品を引き上げ、それに相当するリペア済の商品を代わりに提供したりする取り組みを展開してきた。

「見る人が見れば、良いものは購入につながります。新規店を中心にオーディオセレクション・コーナーを常設化しましたが、それをどうやって本当の武器にできるかが課題でした。レベルの高い商品がベースとなることでコーナーの基準が上がっていきます。商品がお客様の目に止まり、販売につながれば、ここまでやらないと店に出してはいけないのかと納得しますし、気概も上がるはずです」と商品化へさらなる好循環を生み出すリペアセンター立ち上げの意義を強調する。

「修理すべきものはリペアセンターに送ればいいし、判断に迷ったら相談してもらえばいい。フランチャイズ店舗からも修理の依頼がしやすくなると思います。全店規模に拡大することで、間違いなく商品力の底上げにつながるはずです。それがまた、『ハードオフなら大丈夫』というお客様の信頼感や安心をさらに高めていくことにつながります」と宮澤店長は胸を張る。

昨今では、従来のリペアの常識を覆し、部品が海外から調達可能になるケースも見受けられるなど修理の幅が拡大している。そうした情報もリペアセンターに集約していくことで、商品化のチャンスをさらに拡大していく構えだ。

■吉祥寺店の成長が新たな流れを創造する

ネットモールの進化やリペアセンターの新設は、リアル店舗の強力なバックボーンとなる。「都内でここまで在庫がある店は他にはなく、それは何より大きな強み。一方、若い人を中心に新しいお客様も増え、買い取り・下取りから販売までの循環が高まっていくのに伴い、品揃えが若返りしていくことが課題のひとつです。目指すのは本物のビンテージショップ」と宮澤店長は力を込める。

ハードオフオーディオサロン新潟紫竹山店は、オープン以来、ビンテージショップとして輝きを放ち続けている。それは、サウンド北越を支持する客層に終わらず、第二波ではその友人関係のオーディオファンへ、さらに今ではそのまた友人となる第三の波を迎え、全国レベルの広がりを見せていることが挙げられる。

ハードオフオーディオサロン吉祥寺店には、そうした地盤のアドバンテージはないが、圧倒的なオーディオ人口の違いが背景にある。「もっと意識してビンテージに目を向け集めていくと同時に、リペアセンターの存在が大きな力になります」と語る。

買い取り・下取りは順調に拡大、生命線である品揃えが充実する。今後は意識してビンテージを厚くすることを大きなテーマとして位置づける

「今後、吉祥寺ならではの商品力を活かし、例えば新潟の旧い商品と吉祥寺の新しい商品を交換して、新潟にもっと若い人を呼び込む新しい流れを生み出していくこともできると思います。『吉祥寺店には○○ある?』と信頼してもらえるくらいに、新潟紫竹山に肩を並べる存在に早くなりたいですね」と語る宮澤店長。さらなる進化へ腕を鳴らす。

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