ローノイズ/ハイボルテージ

PS Audio、オールディスクリート設計のA級フォノアンプ「Stellar Phono」

公開日 2019/09/27 11:49 編集部:成藤 正宣
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完実電気は、同社が取り扱う米PS Audioの“Stellarシリーズ”新製品として、オールディスクリート構成のクラスA級フォノアンプ「Stellar Phono」を、10月中旬より発売する。価格は330,000円(税抜)。

「Stellar Phono」

Stellarシリーズに共通する、高さと奥行きを抑えた筐体デザインを引き続き採用するとともに、入力段から出力段までICを一切使わないオールディスクリート構成で設計。これにより出力段のハイボルテージ化が可能となり、ダイナミックレンジ、S/Nを向上させた。入力レベルの低いMCカートリッジを使用しても、音楽信号がノイズに埋もれること無く、ダイナミックでパワフルな音場を実現できるとしている。

Stellarシリーズ共通デザインを採用。信号回路はフルディスクリート構成としている

メイン回路の前段に配置されたMM/MC回路は、入力段からそれぞれ個別に設計し、ローノイズ化。MC回路は出力電圧15mV〜の低出力カートリッジに対応するため+16dBのゲイン幅をもたせており、出力特性に優れたMOS FETを採用している。MM回路もバイポーラFETをはじめ600以上の高品質パーツで構成している。

入力段に採用するバイポーラFET、出力段に採用するMOS FETは、ともに経年劣化が少なく、開発陣が音質に納得のいくものを丹念に選定。出力段はDCカップリングを採用することで電圧コントロールの精度を上げ、キレがよく締まりのある低音を再生できるとしている。出力は一般的な製品の2〜3倍となる約20Vrmsを実現し、歪み、S/N、ダイナミックレンジ、周波数特性に優れパワフルな音場を表現するという。

電源回路には、2つの新設計の電圧レギュレーターを前段/後段それぞれに配置し、ノイズフロアーを大きく低減。トロイダルトランスも本機のために新規開発したもので、従来品より太く重い巻線で効率を上げ、漏洩磁束の内部干渉を防ぐスチール製シールドケースカバーを採用している。

トップパネルは質量のあるスチール製で、外部からのノイズ回り込みを防ぐとともに防振効果も発揮。MCカートリッジの入力抵抗値は、使用頻度の多い60Ω/100Ω/200Ω/47kΩをプリセットするほか、1Ω〜1kΩの範囲で任意に設定できるカスタムモードも用意している。

入力端子はMM/MCそれぞれ1系統ずつ、出力端子はRCA×1/XLR×1を搭載。THDは0.01%以下(1kHz)、ゲインはMMが44/50/56dB、MCが60/66/72dBで切り替え可能。S/NはMMが82dB以上、MCが74dB以上。

背面

消費電力は26W。外形寸法は430W×8.3H×330Dmm、質量9.8kg。

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