ROHM製DACを世界初搭載

ラックスマン、新旗艦SACDプレーヤー「D-10X」。ディスクドライブメカニズムを一新

公開日 2019/11/08 10:00 編集部:押野 由宇
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ラックスマンは、SACD/CDプレーヤーの新フラグシップモデル「D-10X」を12月下旬より発売する。価格は1,200,000円(税抜)。カラーはブラスターホワイト。

「D-10X」

2014年3月発売の「D-08u」の後継機種となるモデル。読み取りから出力まで理想的な信号経路を実現するレフトサイドメカ構成を踏襲しながら、最高スペックのパーツや最新技術を投入することでグレードアップを図っている。

ディスクドライブ部は、フロント部からリアエンドまで貫かれる8mm厚アルミサイドフレームと5mm厚のスチールトッププレートの組み合わせによりメカを強固に包み込むボックス構造が特徴の「LxDTM」から、新たに「LxDTM-i」へと変更。

これはメカ取り付け部を、従来のサイドフレームに支持する方式からフレームを貫通する一体化構造に変更し、リジッドに外来振動を遮断する特性をさらに高めたというもの。基本性能を高めた新採用メカとの相乗効果で読み取り精度を飛躍的に向上させたとする。

背面部

また、一般的なセンターメカ構造に対し、アナログ回路の容積の確保や各種信号の理想的な流れ、振動経路、重量バランスに優れるというアシンメトリー構成のレフトサイド・メカ・レイアウトを採用。防塵と静音性に優れる精緻な動作を特徴とするダストプルーフシャッターも備える。

D/Aコンバーターには、世界初搭載となる最新のROHM社製高音質オーディオ用DAC「MUS-IC BD34301EKV」をデュアル構成で採用(2019年11月時点)し、L/R独立のモノラルモードで動作させる。

USB入力は最大でPCM 768kHz/32bit、DSD 22.4MHz/1bitに対応。S/PDIF入力は最大PCM 192kHz/24bitをサポート。MQA(MQA-CD/MQAファイル)の再生にもフルデコードに対応する。

さらに、発振周波数付近のノイズを低減する、高精度・低ジッターの新超低位相雑音クロックモジュールや、SACD/DSDファイル再生時に好みの音質に調整が可能な2モードのアナログFIRフィルターを搭載している。

アナログ回路には、同社アンプ回路技術の核となる「ODNF」の進化バージョン「ODNF-u」をフルバランス構成で搭載。独立した出力フィルター・ブロックを持たせず、ODNF回路内部で1次フィルター×3でのゆるやかな帯域処理を施すことで、自然なアナログ波形の再現を実現し、誤差検出精度の向上により、高域を中心に全帯域に渡ってさらに自然で伸びやかな躍動感あふれる表現力を獲得したとアピールする。

電源部では大型電源トランスから各回路独立のレギュレーター、大容量ブロックコンデンサーを経由する高慣性の電源環境を構築している。

アナログ出力端子は銅の伝導率と真鍮の硬度を併せ持つカッパーアロイ製高品位RCA端子×1と、ノイトリック社製高級XLR端子×1を採用。デジタル入力にはUSBとRCA同軸を各1系統、光TOS 2系統を備え、デジタル出力はRCA同軸と光TOS各1系統を装備する。

周波数特性は5Hz - 20kHz (CD:+0、1.0dB)、 5Hz - 50kHz (SACD:+0、3.0dB)、2Hz - 50kHz(USB:+0、3.0dB)。全高調波歪率/SN比(IHF-A)は0.0015%/123dB(CD)、0.0011%/106dB(SACD) 、0.0009%/123dB(USB)。外形寸法は440W×154H×418Dmm、質量は22.4kg。


この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク