クルマの中でもっとオーディオを楽しもう!
<カーオーディオショップ探訪>“運転”をもっと楽しむ提案【サウンドウェーブ】/静音化加工に力を入れる【アークライド】
ユーロリンクアップショップは、カーオーディオの楽しさをさらに広めたい、という思いからスタートした、全国8社13店舗によるカーオーディオショップのグループである。純正スピーカーの変更だけでできる手軽な「トレードインスピーカー」に特に力をいれており、カーオーディオのグレードアップ「最初の一歩」を積極的に提案している。
ここでは、ユーロリンクアップショップの中から、茨城県ひたちなか市に拠点を置く「サウンドウェーブ」と、千葉県浦安市の「アークライド」の2店舗を訪問、専門店ならではのこだわりと取り組みを教えてもらった。
茨城県ひたちなか市、国道6号沿いに店舗を構える「サウンドウェーブ」は、カーオーディオとカーセキュリティの専門店として今年40年周年を迎える専門ショップである。もともとはエアコンの取付や修理などを手掛ける電装屋からスタートし、その後オーディオにも注力するように。現在は2代目店長の根本晃司さんがお店を取り仕切っており、お店の中には過去のコンテストで入賞したトロフィーが所狭しと並べられている。
「お客さんの要望をしっかり聞いて、普段どういう音楽を聴いていたり、どういう音作りをしたいのか話し合い、もちろん予算感とも相談しながらどういうスピーカーやアンプのご提案が良いか、一緒に考えていきます。たとえば低音のはっきりした元気の良い音楽を聴きたいのか、しっとりした女性ヴォーカルを聴きたいのかでは、スピーカーの選び方も変わってきますよね」と根本さんの言葉。
昨今のテレビでは、薄型化やコストダウンの影響でスピーカーになかなか予算をかけてもらえない状況をしばしば耳にするが、やはり車でも同様の流れがあるようで、純正スピーカーではどうしても音質的に物足りなさを感じてしまうこともある。そういった場合に、まずは純正ユニットの交換だけで手軽に音質グレードアップができる「ユーロリンクアップ」の取り組みには大きな可能性を感じているという。
ユーロリンクアップならば、DYNAUDIO、MOREL、BLAM、DLSなどヨーロッパの複数ブランドから選択できるために、実際に聴き比べをして一番ぴったり来るものを選ぶことができる。お店の奥には複数のユニットを聴き比べできるスペースも設けられており、聴き慣れた音楽を流しながら一番好みに合うものを選ぶことができるのだ。
カーオーディオの高い技術を持つショップでは、シートやダッシュボードや内部パーツのほとんどすべてを取り外し、配線やデッドニング工事などを行った上で、再び元の位置に戻すといった専門的な工事ができる。車の内部構造まで理解した上で音質を追求できることも専門店ならではの強みでもある。
もちろんユニット交換だけでも音質向上は感じられるが、たとえば天井やドアのデッドニングを行うことでもまったく世界が変わって聴こえる。「スピーカーユニットを単に取り付けただけでは、正直50%くらいの実力しか発揮できないと感じています。そのポテンシャルを最大限引き出せるような施工やチューニングを行うことに、私達の技術やスキルがあるのです」
9月末に開催される「ハイエンドカーオーディオコンテスト」にも出場予定だというアウディのデモカーを聴かせてもらった。スピーカーはMORELの3ウェイと後部座席にサブウーファーを2基搭載。ドアウーファーは、内張りを全面改装、小物入れのスペースを打ち切って斜め方向にウーファーを配置するという荒業。内装からすべて自社工房で作成できるカーオーディオ専門店ならではの技術だ。
平井堅の「白い恋人」では、自然に広がるヌケのよいヴォーカルと木質感豊かなピアノが相まって、まるで平井堅が自分のためだけに歌ってくれているよう。
「やはりカーオーディオで一番大切なことは、運転がより楽しくなることにあると思います。いままで聴こえなかった音が聴こえるようになったり、コーヒーの味の違いがわかるようにオーディオの音の違いがわかるようになって、自分だけの世界を車の中に構築できるようになる。これはカーオーディオならではの楽しみですよね」
千葉県浦安市、東京ディズニーリゾートから車で5分程度のところに位置するアークライドは、今年でオープン9年目を迎えるカーオーディオ専門ショップ。元々倉庫だった建物をベースに、店舗の外装も内装もすべて自身で手掛けたという“秘密基地”のようなワクワクが詰まった専門店で、ヨーロピアンカーオーディオコンテストにもここ何年か連続して参加し、上位入賞を獲得している。
アークライドの店長である大塚さんは、特に静音化加工に大きな強みを持っており、なかでも「安全性や耐久性」にもこだわった施工に自信があるという。施工した直後は静音化の効果を感じられても、1ヶ月走ったら効果が薄れてきてしまうようなものはお客さんに安心して推薦できない、という考えから、実際に自社の車でさまざまな実験を行い、確かな効果を確認できたものを厳選して施工を行っているのだという。
大塚さんによると、「クルマの室内を静かにするには、天井やドアのデッドニングはもちろんですが、防音フィルムをウインドウに施工することでも大きな効果が得られます。またエンジンノイズに関しては、オイル選びでも大きく変わりますし、エンジンマウントを新品に交換することでもノイズは大きく軽減されます。そういった少しずつの積み重ねで、車中環境を驚くほどに改善することができるんです」
車内の静音化を実現することで、カーオーディオの音質向上はもちろんのこと、同乗者との会話が聴き取りやすくなったり、長時間の運転でのストレスが低減できるなどさまざまなメリットがあるという。
静音化加工を施したスズキ「ラパン」に乗せてもらって軽く周辺をドライブしたが、とても軽自動車とは思えないS/N感の良さに驚愕する。位相を打ち消すことのできない軽自動車の3気筒エンジンゆえ、アクセルを踏み込むときはさすがにそれなりのエンジン音が聴こえるが、時速60km程度で安定走行を始めると非常に静かで、静かすぎてちょっと「気持ち悪い」くらい。ノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホンを装着して初めて街を歩いた時の感覚というか、外の世界と切り離されてしまったような不思議な浮遊感に包まれる。
運転席に座って、今度はカーオーディオの音質も聴かせてもらった。スピーカーはDLSのミッド/ウーファーの2ウェイ構成で、後部にQUARTORIGOのアンプを設置。搭載する大型バッテリーは「音質はもとより“走りっぷり”も良くなりますよ」とのこと。ほかにもKOJO TECHNOLOGYの仮想アースが数台組み込まれている。
レディ・ガガ&トニー・ベネットのデュエット曲「It's De-Lovely」では、中域の濃厚さが印象的で、密度感高いヴォーカルはどこか懐かしさを感じさせる柔らかなニュアンスが魅力的。ゆったりとした広いステージ感も印象的で、ずっと音楽を聴いていたくなる温かさに満ちている。
取材時にはちょうどお客さんが持ち込んだテスラへの静音加工の施工をやっている途中であった。電気自動車はそもそも走行音が非常に静かと言われているが、タイヤ等への静音化加工でどれほどの効果があるのか、大塚さん自身も試行錯誤しているところだという。
ちなみに大塚さんはYouTubeでの動画配信もいち早く取り入れており、ドラム缶に大口径サブウーファーを取り付けた“凶暴”な共振共鳴実験や、セレクターを切り替えながら複数のカースピーカーの比較試聴を行うなど、新しいメディアを活用しながらカーオーディオの新しいユーザーの開拓にも積極的に取り組んでいる。
カーオーディオの専門ショップは、車好き&音楽好きならば間違いなく楽しめるさまざまな取り組みを行っている。予算に合わせてのチューニングを一緒に考えてくれるので、気になるカーオーディオショップには、ぜひ気軽に足を運んで欲しい。
■SHOP INFORMATION■
サウンドウェーブ
〒312-0001
茨城県ひたちなか市佐和1619-2
電話番号 029-285-7097
営業時間 10:00〜19:00(日・祝は18:00まで)
定休日 毎週月曜日、第1・第3火曜日(1、5、8、12月除く)、GW、夏季、年末年始
アークライド
〒279-0043
千葉県浦安市富士見5-21-21
電話番号 047-314-8310
営業時間 12:00〜20:00
定休日 毎週月曜日
ここでは、ユーロリンクアップショップの中から、茨城県ひたちなか市に拠点を置く「サウンドウェーブ」と、千葉県浦安市の「アークライド」の2店舗を訪問、専門店ならではのこだわりと取り組みを教えてもらった。
【茨城県ひたちなか市 サウンドウェーブ】
茨城県ひたちなか市、国道6号沿いに店舗を構える「サウンドウェーブ」は、カーオーディオとカーセキュリティの専門店として今年40年周年を迎える専門ショップである。もともとはエアコンの取付や修理などを手掛ける電装屋からスタートし、その後オーディオにも注力するように。現在は2代目店長の根本晃司さんがお店を取り仕切っており、お店の中には過去のコンテストで入賞したトロフィーが所狭しと並べられている。
「お客さんの要望をしっかり聞いて、普段どういう音楽を聴いていたり、どういう音作りをしたいのか話し合い、もちろん予算感とも相談しながらどういうスピーカーやアンプのご提案が良いか、一緒に考えていきます。たとえば低音のはっきりした元気の良い音楽を聴きたいのか、しっとりした女性ヴォーカルを聴きたいのかでは、スピーカーの選び方も変わってきますよね」と根本さんの言葉。
昨今のテレビでは、薄型化やコストダウンの影響でスピーカーになかなか予算をかけてもらえない状況をしばしば耳にするが、やはり車でも同様の流れがあるようで、純正スピーカーではどうしても音質的に物足りなさを感じてしまうこともある。そういった場合に、まずは純正ユニットの交換だけで手軽に音質グレードアップができる「ユーロリンクアップ」の取り組みには大きな可能性を感じているという。
ユーロリンクアップならば、DYNAUDIO、MOREL、BLAM、DLSなどヨーロッパの複数ブランドから選択できるために、実際に聴き比べをして一番ぴったり来るものを選ぶことができる。お店の奥には複数のユニットを聴き比べできるスペースも設けられており、聴き慣れた音楽を流しながら一番好みに合うものを選ぶことができるのだ。
カーオーディオの高い技術を持つショップでは、シートやダッシュボードや内部パーツのほとんどすべてを取り外し、配線やデッドニング工事などを行った上で、再び元の位置に戻すといった専門的な工事ができる。車の内部構造まで理解した上で音質を追求できることも専門店ならではの強みでもある。
もちろんユニット交換だけでも音質向上は感じられるが、たとえば天井やドアのデッドニングを行うことでもまったく世界が変わって聴こえる。「スピーカーユニットを単に取り付けただけでは、正直50%くらいの実力しか発揮できないと感じています。そのポテンシャルを最大限引き出せるような施工やチューニングを行うことに、私達の技術やスキルがあるのです」
9月末に開催される「ハイエンドカーオーディオコンテスト」にも出場予定だというアウディのデモカーを聴かせてもらった。スピーカーはMORELの3ウェイと後部座席にサブウーファーを2基搭載。ドアウーファーは、内張りを全面改装、小物入れのスペースを打ち切って斜め方向にウーファーを配置するという荒業。内装からすべて自社工房で作成できるカーオーディオ専門店ならではの技術だ。
平井堅の「白い恋人」では、自然に広がるヌケのよいヴォーカルと木質感豊かなピアノが相まって、まるで平井堅が自分のためだけに歌ってくれているよう。
「やはりカーオーディオで一番大切なことは、運転がより楽しくなることにあると思います。いままで聴こえなかった音が聴こえるようになったり、コーヒーの味の違いがわかるようにオーディオの音の違いがわかるようになって、自分だけの世界を車の中に構築できるようになる。これはカーオーディオならではの楽しみですよね」
【千葉県浦安市 アークライド】
千葉県浦安市、東京ディズニーリゾートから車で5分程度のところに位置するアークライドは、今年でオープン9年目を迎えるカーオーディオ専門ショップ。元々倉庫だった建物をベースに、店舗の外装も内装もすべて自身で手掛けたという“秘密基地”のようなワクワクが詰まった専門店で、ヨーロピアンカーオーディオコンテストにもここ何年か連続して参加し、上位入賞を獲得している。
アークライドの店長である大塚さんは、特に静音化加工に大きな強みを持っており、なかでも「安全性や耐久性」にもこだわった施工に自信があるという。施工した直後は静音化の効果を感じられても、1ヶ月走ったら効果が薄れてきてしまうようなものはお客さんに安心して推薦できない、という考えから、実際に自社の車でさまざまな実験を行い、確かな効果を確認できたものを厳選して施工を行っているのだという。
大塚さんによると、「クルマの室内を静かにするには、天井やドアのデッドニングはもちろんですが、防音フィルムをウインドウに施工することでも大きな効果が得られます。またエンジンノイズに関しては、オイル選びでも大きく変わりますし、エンジンマウントを新品に交換することでもノイズは大きく軽減されます。そういった少しずつの積み重ねで、車中環境を驚くほどに改善することができるんです」
車内の静音化を実現することで、カーオーディオの音質向上はもちろんのこと、同乗者との会話が聴き取りやすくなったり、長時間の運転でのストレスが低減できるなどさまざまなメリットがあるという。
静音化加工を施したスズキ「ラパン」に乗せてもらって軽く周辺をドライブしたが、とても軽自動車とは思えないS/N感の良さに驚愕する。位相を打ち消すことのできない軽自動車の3気筒エンジンゆえ、アクセルを踏み込むときはさすがにそれなりのエンジン音が聴こえるが、時速60km程度で安定走行を始めると非常に静かで、静かすぎてちょっと「気持ち悪い」くらい。ノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホンを装着して初めて街を歩いた時の感覚というか、外の世界と切り離されてしまったような不思議な浮遊感に包まれる。
運転席に座って、今度はカーオーディオの音質も聴かせてもらった。スピーカーはDLSのミッド/ウーファーの2ウェイ構成で、後部にQUARTORIGOのアンプを設置。搭載する大型バッテリーは「音質はもとより“走りっぷり”も良くなりますよ」とのこと。ほかにもKOJO TECHNOLOGYの仮想アースが数台組み込まれている。
レディ・ガガ&トニー・ベネットのデュエット曲「It's De-Lovely」では、中域の濃厚さが印象的で、密度感高いヴォーカルはどこか懐かしさを感じさせる柔らかなニュアンスが魅力的。ゆったりとした広いステージ感も印象的で、ずっと音楽を聴いていたくなる温かさに満ちている。
取材時にはちょうどお客さんが持ち込んだテスラへの静音加工の施工をやっている途中であった。電気自動車はそもそも走行音が非常に静かと言われているが、タイヤ等への静音化加工でどれほどの効果があるのか、大塚さん自身も試行錯誤しているところだという。
ちなみに大塚さんはYouTubeでの動画配信もいち早く取り入れており、ドラム缶に大口径サブウーファーを取り付けた“凶暴”な共振共鳴実験や、セレクターを切り替えながら複数のカースピーカーの比較試聴を行うなど、新しいメディアを活用しながらカーオーディオの新しいユーザーの開拓にも積極的に取り組んでいる。
カーオーディオの専門ショップは、車好き&音楽好きならば間違いなく楽しめるさまざまな取り組みを行っている。予算に合わせてのチューニングを一緒に考えてくれるので、気になるカーオーディオショップには、ぜひ気軽に足を運んで欲しい。
■SHOP INFORMATION■
サウンドウェーブ
〒312-0001
茨城県ひたちなか市佐和1619-2
電話番号 029-285-7097
営業時間 10:00〜19:00(日・祝は18:00まで)
定休日 毎週月曜日、第1・第3火曜日(1、5、8、12月除く)、GW、夏季、年末年始
アークライド
〒279-0043
千葉県浦安市富士見5-21-21
電話番号 047-314-8310
営業時間 12:00〜20:00
定休日 毎週月曜日
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