AoIPシステムマネジメントデバイス「9401A」も発表

ジェネレック、統合モニタリングプラットフォーム「Unio」発表。専用コントローラー「9320A」も

公開日 2023/11/16 20:22 編集部:杉山康介
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ジェネレックジャパンは、同社システムによる新モニタリングプラットフォーム「Unio Audio Monitoring Platform」、およびモニターコントローラー「9320A」、マルチチャンネルインターフェイス「9401A」を発表した。

「Unio Audio Monitoring Platform」発表

■スピーカーでもヘッドホンでも、どこでも均一なモニタリングを実現



同社は幕張メッセで開催中の「Inter BEE 2023」に出展するとともに、会場近くのホテルニューオータニ幕張にて各種セミナーなどを実施。今回の発表も同会場にて行われたものだ。

音楽モニタリングはラージスピーカー、またはヘッドホンで行われるが、ヘッドホンは頭内定位なためスピーカーとは根本的に聴こえ方が違い、理想的な定位は得られないという。それを解決する手法として、ジェネレックではヘッドホンでスピーカーと同じ聴こえ方を実現できる補正ソフト「Aural ID」を提供している。

今回発表されたUnio Audio Monitoring Platformは、ジェネレックのルーム音響補正ソフト「GLM」と対応スピーカー “SAM”、Aural IDを統合し、スピーカーとヘッドホンの両方で、どこでも同じモニタリング環境を実現するというプラットフォーム。今後提供予定のGLM 5.0とAural ID 2.0、ジェネレックのクラウドプラットフォーム、そして新製品の「9320A」がキーフィーチャーになるという。

GLM、Aural ID、クラウドプラットフォーム、そして9320Aがキーフィーチャー

Unioの操作画面。GLMに似たUIになっている

9320Aはボリュームや入力選択、プリセット選択ボタンなどを備えたモニターコントローラーで、これにスピーカーとヘッドホンを接続し、GLMやAural IDを使うことで均一なモニタリングを実現する。

9320A

USBをはじめとしたデジタル/アナログ入力も備えるため、単体でオーディオインターフェイスとして使うことも可能。既存のシステムに組み込む場合はオーディオインターフェイスのデジタル/アナログ出力から9320Aに接続し、そこからスピーカーやヘッドホンに出力するかたちになる。

Unioはステレオに加え、イマーシブオーディオシステムでも使うことが可能。そのため音楽のみならずゲームなどの制作現場、ポストプロダクションなどでも使用できるとアピールする。

既存のステレオシステムに組み込む場合の例

イマーシブオーディオシステムに組み込む場合の例

もうひとつの新製品9401Aは、AoIP(Audio over IP)対応のシステムマネジメントデバイス。本機を使うことでXLR接続のSAMスピーカー、SAMサブウーファーをIP対応モニターとして使うことができる。スピーカーは最大16台、サブウーファーは1台を接続可能で、AUXステレオアウトも備える。

9401A

最大16台のSAMスピーカーと1台のサブウーファーをAoIPネットワークで使えるようになる

これらの製品について、ジェネレックのマネージングディレクター、シアマック・ナギアン氏は「Unioプラットフォームによりワークフローを邪魔することなく、モニタリング方法をシームレスに切り替えることが可能となった」「9401AでSAMモニターにAoIP機能を追加することができ、プロフェッショナルモニタリングにおけるジェネレックのソリューションが、いかに安全で将来性ある投資であるかを示すことができたと確信している」とコメント。

シアマック・ナギアン氏のコメント

なお担当者によると、各製品の発売日やソフトのリリース日は現在調整中だが、9320Aの価格は「18万円くらい」とのこと。9320AはInter BEEのジェネレックブースで触ることも可能だ。

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