各種性能をアップグレード

Goldring、MC/MMカートリッジの新フラグシップモデル「Ethos SE」「E4」

公開日 2024/03/12 20:01 編集部 : 伴 修二郎
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ナスペックは、同社が取り扱うGoldring(ゴールドリング)から、MCカートリッジ「Ethos SE」およびMMカートリッジ「E4」を3月15日(金)より発売する。価格はEthos SEが379,500円、E4が59,400円(表記いずれも税込)。

「Ethos SE」

「E4」

「Ethos SE」は、2018年に発売された「Ethos」をベースとするMCカートリッジの新フラグシップモデル。Goldringの「Ethos(精神)」と銘打たれた前モデルの長所を受け継ぎつつ、各種性能のアップグレードを図ったと説明している。

コイル巻線の素材として、新たに4N純銀を採用。内部抵抗が非常に低く、巻線の数を少なく抑えることが可能となり、標準的な銅巻線と比べてコイル質量を大幅に縮小した。これにより、レコードの溝に対する追従性やトランジェント・レスポンスを向上させたという。

高透磁率のスウェーデン鉄製アーマチュアも、一般的な四角形ではなく、より低質量の十字形を使用することでチャンネルセパレーションを改善。これにより、リアルなステレオ再生の音場を作り出し、高域のディテールレベルの改善や、歪み/ミストラッキングの低減を実現したと謳っている。

中心部には、前モデルと同様に独自のGOL-1ジェネレーターを搭載しつつ、さらなる改良も実施。ポールシューに新しい加工を施すことで金属の透磁率を高め、磁気回路を低リラクタンス化しており、特に高音域の周波数特性が伸びやかになったとしている。

スタイラスには細く、先端質量が小さく、接触面積が大きくなるようデザインされたVital ラインコンタクト針(8×35μm)を採用。カンチレバーには高剛性かつ軽量な硬質特殊合金を採用した。またボディシェルは、精密加工された航空機グレードのアルミニウムにブラックの陽極酸化処理を施し、耐久性と外観を両立したとのこと。

精密加工された航空機グレードのアルミニウムボディ

パッケージには高級感のある木箱を採用。シリアルナンバーや品質チェックを行った担当者の手書きサイン、日付が記入された品質保証書が同封される。

パッケージのイメージ

再生周波数特性は10Hz - 32kHz±2dBで、出力電圧は0.35mV±1dB(1kHz 5cm/sec.)、チャンネルセパレーションは30dB(1kHz)、出力バランスは1.0dB(1kHz)。内部抵抗は3.8Ωで、内部インダクタンスは7.5μH、負荷容量は100 - 500pF、スタティックコンプライアンスは28mm/N。

針圧は1.5 - 2.0g(推奨:1.75g)で垂直トラッキングアングルは20度。質量は8.5g、取り付け穴間隔は12.7mmとなっている。

「E4」は、2017年に発売開始したMMカートリッジ “Eシリーズ” の新たなフラグシップモデル。既存モデルと同様の高品質コアを採用しつつ、改善と改良も施しており、「これまでのEシリーズをアップグレードしたい方に最適」とアピールしている。

スタイラスには7.6×18μの無垢楕円針を搭載。先端部の有効質量が小さく剛性が高いため、接合針に比べて高周波のディテールを再現する能力が劇的に向上したと説明する。

7.6×18μの無垢楕円針を搭載

また高周波をトレースする際のミストラッキングやオーバーシュートも大幅に減少し、7.6μの精巧に研磨された輪郭はレコード内周の溝にも効果的にフィット。より優れた低歪みや応答速度の改善、フラットな周波数特性を実現したとしている。

カンチレバーには中空アルミニウムを採用。再生周波数特性は18Hz - 24kHzで、出力電圧は3.5mV(1kHz 5cm/sec.)、チャンネルセパレーションは24dB(1kHz)、出力バランスは1.5dB(1kHz)。内部抵抗は410Ωで、内部インダクタンスは400mH、負荷容量は100-200pF。

針圧は1.5 - 2.5g(推奨:1.75g)で垂直トラッキングアングルは20度。質量は6.9g、取り付け穴間隔は12.7mm。また、交換針「E4-Stylus」も35,750円(税込)にてラインナップする。

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