10/23に国内プレオープンが発表されたハイレゾストリーミングサービス
Qobuzってどんなサイト? 何がすごいの? “オーディオ的”観点から徹底解説
先日、ハイレゾストリーミングサービスQobuz(コバズ)が10月23日(水)より国内プレオープンすることが発表された。改めてQobuzとはどういうサイトなのか、正式ローンチすることでどのようなメリットがあるのかを改めて解説しよう。
なお、ここで紹介する情報はあくまでグローバルなサービスとしてのQobuzの情報であり、日本国内でのローンチ時にどこまでのサービスが活用できるのか、また国内利用の価格については現時点では明らかになっていない。
Qobuzは、2008年にフランスでサービスを開始した比較的歴史の長いハイレゾストリーミングサービスである(TIDALのスタートは2014年)。2024年10月の時点で1億曲以上の楽曲ラインナップを擁し、世界26カ国でサービスを開始している。配信される最大フォーマットはPCM・192kHz/24bitである。
ストリーミングとダウンロード販売の両方のサービスを展開していることが特徴で、月額課金で1億曲以上が聴き放題になるストリーミングと、楽曲単位で購入できるダウンロードサービスの双方をひとつのアカウントで利用できる。これはTIDALやSpotify等にはない特徴となっている。
当初から“高音質”を志向したサービスであり、mp3ではなくCDクオリティでのストリーミング配信を開始した。その後配信フォーマットを拡大し、現在は192kHz/24bitのハイレゾ音源も配信している。
現時点では、Spotifyのフリープランのような無料で利用できるプランは存在せず、ストリーミングサービスは有料での利用となる。グローバルでは「Studio」(月額$10.83)と「Sublime」(月額$14.99)の2つの有料プランが用意されており、いずれもハイレゾストリーミングに対応する。「Sublime」のほうが高額だが、その分楽曲のダウンロード購入時にディスカウントがあるようだ。
デスクトップアプリのほか、iOS/Androidアプリも用意されており、楽曲選択や再生などを行うことができる。
Qobuzがオーディオファンにとって非常に注目すべきサービスである理由として、“オーディオマインドに寄り添った”サービスを展開していることが挙げられる。
Amazon MusicやApple Musicといった、IT大手企業が展開するハイレゾストリーミングサービスも存在するが、そういったサービスは決して“オーディオファン”を主眼においたサービスにはなっていない(よりマジョリティへの訴求を意識したサービスとも言える)。
一方のQobuz、またしばしば名前があがるTIDALもそうだが、クオリティ面のみならずサービスの使い勝手も含め、オーディオファンにとっての使いやすさが考慮されている。それは具体的には、配信フォーマットがページ内にきちんと記載されている点、オーディオメーカーのアプリケーションへの組み込みが容易な点、RoonやAudirvanaといったオーディオ向けのソフトウェアとの連携が可能な点などがある。なお、その分IT企業のサービスよりも若干高額な金額設定となっている。
例えばLINNの現行の操作アプリ「LINN」、あるいは以前使われていた「Kazoo」も、アプリケーション上からQobuzのサービスにログインし、ローカルファイルとストリーミングサービスの音源をシームレスに再生することができる。「LUMIN app」や、同じプラットフォームを利用しているエソテリック、ティアック、ラックスマンのアプリについても同様である。
その他BluesoundやATOLL、aurenderといった海外ネットワークオーディオブランド、国産ではfidataのアプリからでも、Qobuzが使用できることは確認済みである。
それでは、Qobuzが日本で正式ローンチするとはどういうことか? Qobuzを運営するXandrie社は、2021年にe-onkyo musicを当時のオンキヨーから買収した。それは、日本市場へのQobuz上陸を準備するものとして大いに期待されたが、そこから3年、待望の日本市場のスタートである。
これまで日本のユーザーがQobuzを利用しようと思ったら、サービスインしている国に海外旅行に行った際に現地でアカウントを作ってくる、あるいはVPNなどを利用してアカウントを取得するしかなかった。これらのやり方は厳密には適法とは言えない微妙な問題をはらんでいる(実際そのようにアカウントを取得して使用している人もいると思うが)。
今回のQobuzサービススタートにより、日本国内からも正式にアカウントを作成することができるようになる。そのことで、日本のアーティストの作品が多く利用できることはもちろん、日本のレコード会社やアーティストへの適正な支払いが行われること、また、トラブルシューティングが日本語で対応できることやオーディオメーカーと組んだ様々なキャンペーンなども期待できる。
Xandrie Japanの発表によると、10月16日(水)にe-onkyo musicはサービスを終了し、23日(水)からe-onkyo musicの会員限定で、Qobuzのサービスがプレオープンになるという。登録のアカウント情報は引き継がれるということなので、これまでe-onkyo musicにて購入した楽曲データベースなども引き継がれると期待したい。
Qobuzの正式スタートは、日本のネットワークオーディオファンにとって久しぶりのビッグニュースである。まずは23日の正式ローンチが待ち遠しくてたまらない。
なお、ここで紹介する情報はあくまでグローバルなサービスとしてのQobuzの情報であり、日本国内でのローンチ時にどこまでのサービスが活用できるのか、また国内利用の価格については現時点では明らかになっていない。
Qobuzは、2008年にフランスでサービスを開始した比較的歴史の長いハイレゾストリーミングサービスである(TIDALのスタートは2014年)。2024年10月の時点で1億曲以上の楽曲ラインナップを擁し、世界26カ国でサービスを開始している。配信される最大フォーマットはPCM・192kHz/24bitである。
ストリーミングとダウンロード販売の両方のサービスを展開していることが特徴で、月額課金で1億曲以上が聴き放題になるストリーミングと、楽曲単位で購入できるダウンロードサービスの双方をひとつのアカウントで利用できる。これはTIDALやSpotify等にはない特徴となっている。
当初から“高音質”を志向したサービスであり、mp3ではなくCDクオリティでのストリーミング配信を開始した。その後配信フォーマットを拡大し、現在は192kHz/24bitのハイレゾ音源も配信している。
現時点では、Spotifyのフリープランのような無料で利用できるプランは存在せず、ストリーミングサービスは有料での利用となる。グローバルでは「Studio」(月額$10.83)と「Sublime」(月額$14.99)の2つの有料プランが用意されており、いずれもハイレゾストリーミングに対応する。「Sublime」のほうが高額だが、その分楽曲のダウンロード購入時にディスカウントがあるようだ。
デスクトップアプリのほか、iOS/Androidアプリも用意されており、楽曲選択や再生などを行うことができる。
Qobuzがオーディオファンにとって非常に注目すべきサービスである理由として、“オーディオマインドに寄り添った”サービスを展開していることが挙げられる。
Amazon MusicやApple Musicといった、IT大手企業が展開するハイレゾストリーミングサービスも存在するが、そういったサービスは決して“オーディオファン”を主眼においたサービスにはなっていない(よりマジョリティへの訴求を意識したサービスとも言える)。
一方のQobuz、またしばしば名前があがるTIDALもそうだが、クオリティ面のみならずサービスの使い勝手も含め、オーディオファンにとっての使いやすさが考慮されている。それは具体的には、配信フォーマットがページ内にきちんと記載されている点、オーディオメーカーのアプリケーションへの組み込みが容易な点、RoonやAudirvanaといったオーディオ向けのソフトウェアとの連携が可能な点などがある。なお、その分IT企業のサービスよりも若干高額な金額設定となっている。
例えばLINNの現行の操作アプリ「LINN」、あるいは以前使われていた「Kazoo」も、アプリケーション上からQobuzのサービスにログインし、ローカルファイルとストリーミングサービスの音源をシームレスに再生することができる。「LUMIN app」や、同じプラットフォームを利用しているエソテリック、ティアック、ラックスマンのアプリについても同様である。
その他BluesoundやATOLL、aurenderといった海外ネットワークオーディオブランド、国産ではfidataのアプリからでも、Qobuzが使用できることは確認済みである。
それでは、Qobuzが日本で正式ローンチするとはどういうことか? Qobuzを運営するXandrie社は、2021年にe-onkyo musicを当時のオンキヨーから買収した。それは、日本市場へのQobuz上陸を準備するものとして大いに期待されたが、そこから3年、待望の日本市場のスタートである。
これまで日本のユーザーがQobuzを利用しようと思ったら、サービスインしている国に海外旅行に行った際に現地でアカウントを作ってくる、あるいはVPNなどを利用してアカウントを取得するしかなかった。これらのやり方は厳密には適法とは言えない微妙な問題をはらんでいる(実際そのようにアカウントを取得して使用している人もいると思うが)。
今回のQobuzサービススタートにより、日本国内からも正式にアカウントを作成することができるようになる。そのことで、日本のアーティストの作品が多く利用できることはもちろん、日本のレコード会社やアーティストへの適正な支払いが行われること、また、トラブルシューティングが日本語で対応できることやオーディオメーカーと組んだ様々なキャンペーンなども期待できる。
Xandrie Japanの発表によると、10月16日(水)にe-onkyo musicはサービスを終了し、23日(水)からe-onkyo musicの会員限定で、Qobuzのサービスがプレオープンになるという。登録のアカウント情報は引き継がれるということなので、これまでe-onkyo musicにて購入した楽曲データベースなども引き継がれると期待したい。
Qobuzの正式スタートは、日本のネットワークオーディオファンにとって久しぶりのビッグニュースである。まずは23日の正式ローンチが待ち遠しくてたまらない。
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