11/22にUHDBDほか複数フォーマットにて発売
ハードロックこそ高音質&爆音で浴びたい!ミスタービッグ、有終の武道館ライヴ映像をイマーシブフォーマットで体験
アメリカのハードロックバンド、ミスタービッグが、「最後のワールドツアー」と銘打ったツアーの一環として2023年夏に来日。東京、大阪、名古屋にて計4公演が開催された。その最終日、日本武道館公演の模様を納めた映像が、ほぼノーカットのUHDBDほか『The BIG Finish Live』として11月22日に発売される。
このライヴ映像では、ミスタービッグ初の「イマーシブ録音」にも挑戦している。完成したばかりの本作品の特別視聴会がWOWOWにて開催されたので、そのレポートをお届けしよう。
『The BIG Finish Live』は、ボブ・ジェームス・トリオや山本剛などのアルバムも手掛けるオーディオファンにはお馴染みの香港レーベル、Evolution Limitedから発売される。このレーベルは音質・画質にも非常に力をいれており、イマーシブフォーマットへの挑戦もクオリティにこだわるレーベルならではの取り組みのひとつである。
今回の録音は、イマーシブ録音の世界的第一人者として知られる入交英男氏が担当。映像ディスクにはAuro-3Dとドルビーアトモス、それにステレオが収録されており、聴き比べもできるようになっているが、視聴会では特別にAURO-3Dの13.1ch(ディスクには収録されていない)、映像も4K/HDRという贅沢な環境で再生がなされた。
ミスタービッグは、まさに90年代の日本のハードロックシーンを彩る伝説的バンドである。1999年、もはや四半世紀前にもなるが、大阪ドームにて開催されたカウントダウンコンサートには、バックチェリー、ミスタービッグ、そしてエアロスミスと当時のハードロック界を彩るビッグネームが集結した。エアロスミスは前年公開の『アルマゲドン』主題歌「Miss a Thing」が大ヒットし絶大な人気を博していた。当時中学生だったわたしもそのカウントダウンライブに参戦、その記憶はいまも鮮明に残っている。
武道館ライブの映像に登場したヴォーカルのエリック・マーティン、ベースのビリー・シーン、そしてギターのポール・ギルバート。みなかつての記憶にあるままである。ビリーのオールバックは変わらないし、エリックの爽やかな笑顔も記憶にあるままである。と懐かしさに浸っていたら、ショウの途中で彼らの若い頃の写真がスクリーンに大々的に映し出され、さすがに25年の月日を感じさせたのは笑ってしまった。
残念ながらオリジナルメンバーのドラマー、パット・トーピーは6年前に亡くなってしまい、いまはニック・ディバージリオがサポートメンバーとしてドラムを担当している。
メンバーも皆50代を超えているが(ビリーはなんと70歳オーバー)、それでもアグレッシブに歌い、速弾きを魅せるそのパワーは凄まじい。かなりの爆音再生だが、音質クオリティが高いからかうるさい感じはせず、全身で音を浴びる快楽。音楽に合わせて自然と身体が揺れる。
今回の収録ではマイキングにもこだわっており、武道館と折衝の上でイマーシブ用に天吊りマイクを設置。武道館の空間の雰囲気を現場でそのまま取り込み、ミックスに生かしているという。その効果はやはり素晴らしく、 “ロックの聖地” 武道館と一体になっているかのような臨場感である。
イマーシブフォーマットとはいえ、あまり意図的に横や背後に音を配置してはいないが、たとえば毎度「大合唱」になることでお馴染みの大ヒットナンバー「TO BE WITH YOU」では、あえて合唱の声を背後にも配置。大合唱の一味に加わったようで、サビのメロディが自然と口からこぼれ出す。
ミスタービックといえばビリー・シーンの超絶ベースプレイでも知られるが、武道館の広い会場、観客の歓声が響き渡るなかでも、その音がボケることなくしっかり聴こえてくるのはさすがのクオリティ。手首のリストバンドには漢字で「四弦達人」と書かれており、達人だけが到達し得るベースプレイの妙技をこれでもかと味わえる。
またビリーといえばどちらかといえば職人肌のベーシスト、というイメージも強かったが、今回のライブではなんと担当楽器をシャッフルした特別パフォーマンスも披露。エリックがベース、ポールがドラム、ニックがギター、そしてビリーがボーカルである。
これがまた熱い。全員楽器がうますぎる!という驚きに加えて、ビリーが観客を煽るさまも堂に入っており、観客のボルテージも最高潮に高まる。
「Addicted to That Rush」から幕を開け、ゴリゴリのハードロックナンバーありの、アコースティックでしっかり歌声を聴かせつつ、ソロプレイでは超絶スキルを見せつける大満足の2時間半。
ハードロックに音質は関係ないか?答えはNoである。ポール・ギルバートのギタープレイのすべて、ギターを変えるごとにわずかに変わる音の表現も全力で味わい尽くしたい。そんな楽しさが、『The BIG Finish Live』には溢れている。
かつてロック少年(あるいは少女)たちだった大人たちに、ぜひ聴いて、感じて、そして一緒に歌ってもらいたい。ハードロックはいくつになっても、10代のあの熱いパッションをこの身に蘇らせてくれるものだから。
■『The BIG Finish Live』詳細
・発売フォーマット
SACDハイブリッド盤 EVSD2851SJ
MQA-CD(2枚組) EVSD2852MJ
Blu-ray+MQA-CD(2枚組) EVSD2853MBJ
UHD Blu-ray EVOB2854UJ
LP(3枚組) EVLP-069BLJ
※いずれもオープンプライス
■109シネマズプレミアム新宿にて特別上映決定
日時:11月8日(金)から21日(木)まで
場所:109シネマズプレミアム新宿
このライヴ映像では、ミスタービッグ初の「イマーシブ録音」にも挑戦している。完成したばかりの本作品の特別視聴会がWOWOWにて開催されたので、そのレポートをお届けしよう。
『The BIG Finish Live』は、ボブ・ジェームス・トリオや山本剛などのアルバムも手掛けるオーディオファンにはお馴染みの香港レーベル、Evolution Limitedから発売される。このレーベルは音質・画質にも非常に力をいれており、イマーシブフォーマットへの挑戦もクオリティにこだわるレーベルならではの取り組みのひとつである。
今回の録音は、イマーシブ録音の世界的第一人者として知られる入交英男氏が担当。映像ディスクにはAuro-3Dとドルビーアトモス、それにステレオが収録されており、聴き比べもできるようになっているが、視聴会では特別にAURO-3Dの13.1ch(ディスクには収録されていない)、映像も4K/HDRという贅沢な環境で再生がなされた。
ミスタービッグは、まさに90年代の日本のハードロックシーンを彩る伝説的バンドである。1999年、もはや四半世紀前にもなるが、大阪ドームにて開催されたカウントダウンコンサートには、バックチェリー、ミスタービッグ、そしてエアロスミスと当時のハードロック界を彩るビッグネームが集結した。エアロスミスは前年公開の『アルマゲドン』主題歌「Miss a Thing」が大ヒットし絶大な人気を博していた。当時中学生だったわたしもそのカウントダウンライブに参戦、その記憶はいまも鮮明に残っている。
武道館ライブの映像に登場したヴォーカルのエリック・マーティン、ベースのビリー・シーン、そしてギターのポール・ギルバート。みなかつての記憶にあるままである。ビリーのオールバックは変わらないし、エリックの爽やかな笑顔も記憶にあるままである。と懐かしさに浸っていたら、ショウの途中で彼らの若い頃の写真がスクリーンに大々的に映し出され、さすがに25年の月日を感じさせたのは笑ってしまった。
残念ながらオリジナルメンバーのドラマー、パット・トーピーは6年前に亡くなってしまい、いまはニック・ディバージリオがサポートメンバーとしてドラムを担当している。
メンバーも皆50代を超えているが(ビリーはなんと70歳オーバー)、それでもアグレッシブに歌い、速弾きを魅せるそのパワーは凄まじい。かなりの爆音再生だが、音質クオリティが高いからかうるさい感じはせず、全身で音を浴びる快楽。音楽に合わせて自然と身体が揺れる。
今回の収録ではマイキングにもこだわっており、武道館と折衝の上でイマーシブ用に天吊りマイクを設置。武道館の空間の雰囲気を現場でそのまま取り込み、ミックスに生かしているという。その効果はやはり素晴らしく、 “ロックの聖地” 武道館と一体になっているかのような臨場感である。
イマーシブフォーマットとはいえ、あまり意図的に横や背後に音を配置してはいないが、たとえば毎度「大合唱」になることでお馴染みの大ヒットナンバー「TO BE WITH YOU」では、あえて合唱の声を背後にも配置。大合唱の一味に加わったようで、サビのメロディが自然と口からこぼれ出す。
ミスタービックといえばビリー・シーンの超絶ベースプレイでも知られるが、武道館の広い会場、観客の歓声が響き渡るなかでも、その音がボケることなくしっかり聴こえてくるのはさすがのクオリティ。手首のリストバンドには漢字で「四弦達人」と書かれており、達人だけが到達し得るベースプレイの妙技をこれでもかと味わえる。
またビリーといえばどちらかといえば職人肌のベーシスト、というイメージも強かったが、今回のライブではなんと担当楽器をシャッフルした特別パフォーマンスも披露。エリックがベース、ポールがドラム、ニックがギター、そしてビリーがボーカルである。
これがまた熱い。全員楽器がうますぎる!という驚きに加えて、ビリーが観客を煽るさまも堂に入っており、観客のボルテージも最高潮に高まる。
「Addicted to That Rush」から幕を開け、ゴリゴリのハードロックナンバーありの、アコースティックでしっかり歌声を聴かせつつ、ソロプレイでは超絶スキルを見せつける大満足の2時間半。
ハードロックに音質は関係ないか?答えはNoである。ポール・ギルバートのギタープレイのすべて、ギターを変えるごとにわずかに変わる音の表現も全力で味わい尽くしたい。そんな楽しさが、『The BIG Finish Live』には溢れている。
かつてロック少年(あるいは少女)たちだった大人たちに、ぜひ聴いて、感じて、そして一緒に歌ってもらいたい。ハードロックはいくつになっても、10代のあの熱いパッションをこの身に蘇らせてくれるものだから。
■『The BIG Finish Live』詳細
・発売フォーマット
SACDハイブリッド盤 EVSD2851SJ
MQA-CD(2枚組) EVSD2852MJ
Blu-ray+MQA-CD(2枚組) EVSD2853MBJ
UHD Blu-ray EVOB2854UJ
LP(3枚組) EVLP-069BLJ
※いずれもオープンプライス
■109シネマズプレミアム新宿にて特別上映決定
日時:11月8日(金)から21日(木)まで
場所:109シネマズプレミアム新宿
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