Fyne Audio、独自技術やドライバーを改良したブックシェルフ型スピーカー「F500S」
アクシスは、同社取り扱いブランドFyne Audioのブックシェルフ型スピーカー「F500S」を3月より発売する。価格は195,800円(税込/ペア)。

F500Sは、2017年に発売されたスピーカーシステム “F500シリーズ” のブックシェルフ型スピーカー「F500」の後継モデル。「ISOFLARE(アイソフレアー)」ドライバー、「FYNEFLUTEテクノロジー」、「BassTrax Tractrix」という同ブランド三大テクノロジーのさらなる改良やドライバーをより洗練させたことで、従来よりも音の鮮度と流麗さが向上し、壮大なスケール感と圧倒的なサウンドステージを実現すると謳う。
ISOFLAREは、ミッドレンジドライバーとトゥイーターの音軸の中心を共有する同軸構造の点音源システム。トゥイーターのホーン開口曲面とウーファーのコーン曲面を複合解析し、高域エネルギーが広角で拡散する複合曲線を導き出すことで、通常発生しやすい高域の鋭い指向性などの同軸構成の欠点を解消し、同軸型スピーカーの利点である優れた位相特性を生かしながらワイドな指向特性を実現すると説明する。

ドライバー構成は、1インチのコンプレッション・トゥイーターと6インチのLFドライバーの2ウェイ構造。トゥイーターには、ホーン開口部に流体力学の最先端解析技術「COMSOL」を駆使したコンピューター解析によって設計したアシンメ トリック・リブを配置する新ウェーブガイドデザインを採用。長いリブと短いリブを交互に配した構造により、高域の拡散特性が向上してよりスムーズな周波数レスポンスを実現するとのこと。
また、ダイヤフラムには上位シリーズと同じプレミアムマグネシウム製のドーム型を採用した。高域固有共振を可聴帯域外の30kHz以上に、そして低域共振をクロスオーバー周波数の下方に追いやることで、極めて自然な中低域とのつながりやナチュラルな高域特性を実現したとする。

LF ドライバーは、マルチファイバーペーパー素材のコーンを使用したダイヤフラムに特殊な溝加工を施すFYNEFLUTE(ファインフルート)テクノロジーを採用し、エッジに起因する固有共振を効果的に抑制。さらにシャーシフレームは高剛性アルミニウムダイキャスト製を用いることで、不要な振動を排除するとしている。
クロスオーバー回路には、全帯域に対する中音域(2.5kH~5kHz)のレベルバランスを制御し、音の張り出し感を微妙に調節する「プレゼンスコントロール」機能を新たに搭載する。設定値は「標準」「+」「-」の3段階から調整可能で、アンプの音質や部屋の響きの違いなどにあわせてバイワイヤー端子とプレゼンスコントローラーリアパネルのスナップスイッチから適宜設定変更が行える。

新設計した低域放射特性改善の特許技術「BassTrax Tractrix」ディフューザーシステムは、下向きに取り付けられたバスレフポートの真下にTractrixプロファイルと呼ばれる亜円錐状のディフューザーを配し、ポートから発した超低音を水平360°に放射するという技術。F500Sではこのディフューザーを分厚い台座にマウントして開口部はキャビネットと一体化させることで、より安定性を高めたという。

キャビネットは、ドライバーのマグネット後部の支えも兼ねたクロスブレースを内蔵する高剛性MDF構成。堅牢な構造により箱鳴りを抑え、クリーンで重厚な響きを実現するとのこと。外装フィニッシュは、突板仕上げによるナチュラル・ウォールナット、ブラックオーク、そして美しい光沢塗装のピアノグロス・ブラックの3種類を用意する。


周波数特性は45Hz〜34kHz、感度は89dB、クロスオーバーは1.7kHz、インピーダンスは8Ω。外形寸法は204W×325H×317Dmm、質量は9.0kg。
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