iFi audio、“マスタリング”クオリティのDAC/ヘッドホンアンプ「iDSD Valkyrie」。K2HD搭載
エミライは、同社が取り扱うイギリス・iFi audioよりポータブルDAC/ヘッドホンアンプのフラグシップモデル「iDSD Valkyrie」(ヴァルキリー)を発売する。国内価格は現時点では未定だが、グローバル価格は1699USドル前後。

「xDSD Gryphon」「iDSD Diablo」に続く伝説の生物の名を冠したシリーズとなり、「技術、パワー、オーディオファイルの求めるミュージカリティを融合した、iFi audioの技術の結晶とも言えるプロダクトです」と、グローバルセールス担当のマイルス・ロバーツ氏も自信を見せる。さらに、「持ち運びが可能で、プロフェッショナルの環境でも使ってもらえることを意図して開発しました」と、音楽制作の現場でも活用できるクオリティを追求したことをアピールする。


グローバルセールス担当のマイルス・ロバーツ氏、iFi audioの製品開発の哲学を語る
2025/03/19
iDSD ValkyrieのDACチップには、iFi audioが得意とするバーブラウン製を、PCMとDSD独立、左右独立で合計4基搭載。また独自のFPGAアルゴリズムによるDSD1024リマスタリングが可能となっており、より「解像度を高め、歪みを低減する」ことができると説明する。また複数のデジタルフィルターを搭載しており、フロントのスイッチの切り替えで、好みの音質を簡単に追求できるようになっている。

JVCKENWOODが開発した“オリジナルマスターの音質を忠実に再現”する「K2HDテクノロジー」を搭載。スティック型DACの「GO bar剣聖」に続くK2HD搭載の第二弾プロダクトとなり、手のひらサイズで“マスタリング”クオリティの音質が実現できると謳う。
「K2HDモード」と「K2モード」という2つのモードを搭載しており、K2HDモードでは最大192kHz/24bitにアップサンプリングした後に、特別なK2パラメータを適用し、波形を精密に補正する。一方のK2モードではオリジナルのサンプリングレートを維持したまま補正を行う。オフにすることも可能。
JVCKENWOODの秋元氏によると、「K2HDプロセッシング」は、圧縮されて音質が劣化しているデジタル音源を、CDクオリティやオリジナルマスターと同等のクオリティに復元する技術。今回のiFi audioとのコラボレーションによって、専用にパラメーターを再設定、より自然な「K2HD」効果が実現できるものとなっているという。

そのほか、aptX Losslessを含む高音質Bluetoothコーデックを搭載、またxMEMS製のMEMSドライバー専用モードも搭載する。ヘッドホン出力は、「iDSD Diablo」を上回る5,700mWを実現。プロ向けのヘッドホンにも対応できると説明。また2,000mAhのバッテリーを搭載、最大18時間の連続駆動が可能となっている。

デザイン面については、偵察機“ブラックバード”「SR-71」、またワルキューレの乗るペガサスの翼からインスパイアされて設計。中央にディスプレイを配置し、左右に羽が広がるイメージで開発されているという。
フロント左側には、4.4mmと3.5mmのヘッドホン出力端子、中央がボリューム、右側にK2HDの設定ボタンと、DSD1024/フィルターボタンを設置。デジタルフィルターにはBIT PERFECTやGTOなど6種類から選択でき、それぞれに応じたK2テクノロジーの掛け方が設定できる模様。

背面を見ると、RCAと3.5mmのアナログ出力を搭載。また3.5mmと4.4mmのイン/アウト共通端子を搭載する。また充電ならびにデジタル伝送のためのUSB Type-C端子も搭載されている。

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