<九州フェア>アキュフェーズ「C-57」&「E-3000」を九州初お披露目/土方氏のエソテリックイベントは大盛況
現在開催中のマックスオーディオ主催の「九州ハイエンドオーディオフェア」。ここではアキュフェーズ、エソテリック、ラックスマンと注目の国産ブランドのブースを紹介しよう。
アキュフェーズの部屋では、2月の「オーディオフェスタ・イン・名古屋」でお披露目されたプリメインアンプ「E-3000」と、フォノイコライザー「C-57」を九州初披露。最新プロダクトはもちろん、多くのオーディオファンが気になる“A級アンプ”「A-80」vs“AB級アンプ”「P-7500」の聴き比べといった貴重なデモンストレーションも行われた。

「C-57」の開発を手掛けたというエンジニアの宮島貴幸さんに、今回の設計のポイントを伺った。「やはりS/Nをいかに追求するかに徹底的にこだわりました」と宮島さん。アキュフェーズの設計チームはスタッフ全員が「オールジャンル」で設計できることが大きな強みであり、宮島さんもこれまでオプションボードの「AD-60」のほか、CDプレーヤーのFPGA回路部分の設計などデジタルも手掛けてきたという。「アキュフェーズの目指す音」をしっかり共有したうえで音質を追い込んでいる、そのクオリティコントロールのレベルの高さがアキュフェーズが愛される大きな理由でもある。

「C-57」は、フォノイコライザーとしては5年ぶりのモデルチェンジとなり、MM/MCカートリッジの双方に対応。MCカートリッジ専用のヘッドアンプANCCを設けるなど、微細信号を扱うからこその細やかな追い込みが特徴。また負荷インピーダンスを細かく設定でき、C-47で得た高い評価をさらに推し進める設計がなされている。5月に正式発売予定とのこと。
オーディオ評論家の土方久明氏は、今回の九州ハイエンドショウで、3日間合計で全11講演を行うという大活躍ぶり! 4日(金)には、エソテリックのブースにて、フラグシップネットワークトランスポート「Grandioso N1T」を中心に、Grandiosoシリーズの魅力をたっぷり聴かせていた。

エソテリックのGrandioso N1Tは、DAコンバーターを搭載しないトランスポートとなっており、同じくGrandiosoラインのモノラル式DAコンバーター「Grandioso D1X SE」と組み合わせた“3筐体式”のデジタル再生システムとして注目が高い。今回はB&Wの「801 D4 Signature」を組み合わせ、土方氏の愛聴盤などをたっぷり再生し来場者の耳を楽しませていた。

ラックスマンは、先日発表されたばかりのCD専用機「D-03R」が好調な滑り出しを見せているとのこと。ロームの最新DACチップBD34352EKVをデュアル・モノで搭載、CD再生に特化したシンプルなメカニズムとすることで、44.1kHz/16bitに込められた音源ソースをいかに充実して引き出すかにこだわったプレーヤーとなっている。

ラックスマンのスタッフも、「オーディオショウなどでデモをしていると、やはり長年貯めてきたCDライブラリを大切にされている方は多く、CDプレーヤーの需要はまだまだ強い、と確信しています」と力強い。
またFOCALのスピーカー「Aria Evo X」シリーズもいま力を入れていきたいラインナップとのこと。逆インバーテッド・ドームのトゥイーターに、FLAXコーンというFOCALの得意とするユニット構成を踏襲しながらも、ブックシェルフで27.5万円からとお求めやすい価格も魅力。「オーディオ機器の高額化が言われがちですが、現実的な価格で良質なプロダクトには、まだまだ可能性があると考えています」と展望を語ってくれた。

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